スティーブ・ジョブズの死因とは?膵臓がんが悪化した理由や亡くなるまでの生活も紹介

スティーブ・ジョブズと言えば、アップル社の共同設立者の一人で、私たちが使用しているiPhoneやiPadの生みの親です。

アップルを設立した偉大な創業者の一人スティーブ・ジョブズ

ジョブズは独自の思想や価値観・美的感覚を大事にしていて、人とは違う視点をもっていました。例えば、「僕は擦り傷の付いたステンレスを美しいと思うけどね。僕たちだって似たようなもんだろ? 僕は来年には50歳だ。傷だらけのiPodと同じだよ」という名言も、ジョブズの独自の感性ゆえの言葉です。

そんなジョブズが、なぜ若くして命を落したのか、何が原因で命を落したのか気になる方は多いと思います。

「ジョブズの死因はなに?」
「どうしてジョブズは若くして命を落したの?」

そんな疑問に応えるために、この記事では、偉大な実業家であるスティーブ・ジョブズの死因や、彼が亡くなるまでの生活について迫っていきます。

この記事を書いた人

一橋大卒 歴史学専攻

京藤 一葉

Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。

スティーブ・ジョブズの死因は?

世界に多大な影響を与えた実業家のジョブズ

東洋的な思想に強い感心があったスティーブ・ジョブズは、マクロビオティックという玄米や豆類を中心とした食事法を実践していたこともあり、西洋医学的な治療を好まなかったことで知られています。ジョブズは、人一倍健康に気を使っていたのです。

そんなジョブズは、なぜ56歳という若さで命を落してしまったのでしょうか? ジョブズを苦しめた病は、一体何だったのでしょうか?

ジョブズの死因は膵臓がんだった

徹底した美学でアップル製品を創出したジョブズ、死因は膵臓がんだった

ジョブズの死因は、膵臓がんでした。はじめて膵臓がんが発覚したのは、2003年のことです。

癌の発見当時は、治療可能な進行が緩やかな症例でしたが、ジョブズは西洋医学よりも東洋的な思想を好んだため、医師の治療を受けませんでした。

それが災いして、初診から9か月後に癌は肥大化します。自然療法で癌を治療しようと思っていたジョブズは、癌の悪化を知り、西洋医学で治療しなかったことに後悔したと言われています。

2008年には癌が肝臓に転移し、2011年10月5日に膵臓腫瘍の転移による呼吸停止で、ジョブズは56歳という若さで命を落しました。

膵臓がんとはどんな病気?

膵臓がんがどのような病気か、知らない方も多いと思います。

膵臓は、肝臓に次いで沈黙の臓器と呼ばれている上、身体の奥側(へそとみぞおちの間、やや左上にある臓器)にあるため、病変しても自覚症状が少なく、発見が困難だと言われています。そのため、膵臓がんになっても早期発見が難しく、気がついたときには癌が進行していたという状態になりやすい病気です。

膵臓がんの症状としては、食欲不振や倦怠感、体重減少や腹痛、腰痛などがありますが、これらは他の疾患でも起こり得る症状なため、診断が難しいです。

そして膵臓がんの原因は、脂肪の多い食生活や飲酒、強いストレスが原因だと言われていますが、糖尿病との関係性も深いため、糖尿病になった際は膵臓がんの検診も推奨されることがあります。

膵臓がんの治療は、外科手術や化学療法、放射線治療が一般的だとされています。

ジョブズが亡くなるまでの経緯・生活

病が進行し枯れ木のようにやせ細ったジョブズ

ジョブズが初めて膵臓がんだと診断された2003年、周囲は治療を受けることを勧めましたが、ジョブズは頑なに拒否したと言われています。

しかし、2003年に治療を受けなかったことが災いして、ジョブズの癌は肥大化しました。

ジョブズは膵臓がんを早期発見したにも関わらず、すぐに医療的な処置を受けなかったことを、のちに強く後悔したそうです。そういう失敗の経験があったためか、2009年に肝移植をした頃には、それまでの強固なこだわりは鳴りを潜めて、職場でも笑顔を見せることが増えたと言われています。

そして、2011月10月5日。妻や親類に看取られながら、ジョブズは自宅で息を引き取りました。

ジョブズは独自の思想をもっていた

ジョブズは西洋医学的な治療を拒んでいた

ジョブズは膵臓がんを早期発見したにも関わらず、なぜ西洋医学的な治療を受けなかったのでしょうか?それにはさまざまな理由が絡んでいますが、一つに、ジョブズは西洋医学よりも東洋思想を愛したからです。

意外に思われるかもしれませんが、ジョブズは禅やインドのヨギに強い関心をもっていました。自身の結婚式は仏前でおこない、自らのiPadに入れていた唯一の電子辞書は、偉大なヨガの指導者「パラマハンサ・ヨガナンダ」の『あるヨギの自叙伝』だったと言われています。

それほどまでに東洋思想に浸かっていたジョブズなので、癌の発見当初は、西洋医学的な治療ではなく、針治療や食事療法などの自然な治療法にこだわったようです。

しかし、それが仇となり、ジョブズの様態は悪化の一途を辿ることになります。

ジョブズは代替治療にこだわっていた

信念を揺るがせないジョブズ

前述した経緯もあり、ジョブズは代替治療に熱心だったようです。そして、ジョブズが最もこだわったことは食事療法であり、ベジタリアンやマクロビオティックに強い感心がありました。

ベジタリアンは肉や魚を食べない人のことですが、マクロビオティックは玄米・豆類・海藻類・野菜を中心とした食事法です。

禅や東洋的な思想にこだわっていたジョブズは、自身の身体にメスを入れられるのを拒んだため、癌を発見したばかりの頃は、自然治癒的な方法で病気と戦おうとしたのです。

ジョブズはバランスの良い食事も拒否していた

ジョブズの何事にもこだわる性格が病気を悪化させたのかもしれない

スティーブ・ジョブズは、アップル社の製品に徹底した美を求めて、シンプルなデザインと無駄のない機能の製品を世に送り出してきました。そのジョブズの強いこだわりが、アップル社製品のクオリティーを向上させて、揺るぎないブランド力と多くのファンを生んだことは間違いありません。

しかし、そういったこだわる性格がジョブズにマクロビオティックを貫かせ、バランスの良い食事を拒んだとされています。ジョブズは、ときにはリンゴとニンジン、ときにはフルーツしか食べなかったと言われているので、その徹底ぶりがわかります。

そんな偏った食生活が、ジョブズの病気を悪化させたのではないかと言われています。

玄米菜食や徹底した小食で病気を治す人は世の中にいますが、ジョブズの場合は、それが適切な治療法ではなかったのかもしれません。

スティーブジョブズ死因に関するまとめ

総合してみると、ジョブズは独自の信念を貫いた結果、膵臓がんを悪化させてしまったことがわかりました。

  • スティーブジョブズの命を奪った病気は膵臓がんだった
  • スティーブジョブズは禅やインドのヨギなど東洋的な思想に感心があった
  • 極端な生活習慣がジョブズを早死にさせた

以上のことがわかるはずです。

アップル社の設立者の一人であり、世界に大きな影響を与えたスティーブ・ジョブズ。膵臓がんにより若くしてこの世を去ったジョブズですが、その功績は永遠と語り継がれることでしょう。

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