65位:ヴォーン・ロス-連続殺人犯
ずっと俺を支えてくれた家族に礼を言いたい。みんな、愛している。死ぬのは怖くない。俺は平気だ。大丈夫。友人たち、愛する人たち、マリアン、愛している。俺のためにここに来てくれてありがとう。案の定の結果だったよ。
おまえたちにとって辛いことなのはわかっているが、これを乗り越えていかなくてはならない。奴らが法廷で言ったことは嘘なのはみんなわかっている。これが真実じゃないことは俺たちにはわかっている。おまえたちには強く、前に進んで欲しい。
ヴォーン・ロスは、2001年にテキサス州で18歳の黒人男性と53歳の白人男性を射殺した人物です。2人の遺体は、峡谷に置き去りにされた車の中で見つかり、ロスは後に逮捕されました。
彼は死の間際に家族や友人に感謝の意を述べています。一方で「奴らが法廷で言った事は嘘」と、弁護士や遺族に辛辣な言葉を述べました。彼は身勝手な人間であり、そらは言葉の節々から感じ取れます。
64位:ゲイリー・ギルモア-ガソリンスタンド襲撃殺人犯
「主はあなたと共におられます」
ゲイリー・ギルモアは、1976年にガソリンスタンドを襲い射殺、翌日モーテルの管理人を射殺し逮捕されたアメリカの死刑囚です。当時アメリカでは死刑廃止運動が出ていましたが、ギルモアは逆に「死刑を受ける権利」を訴え死刑になり話題になっています。
そんなギルモアの最後の言葉は、銃殺刑に処される前に黒いフードを被せられた時に、刑務所牧師に話した言葉といわれています。
63位:土谷正実-無差別テロ事件
「たとえ死んだって誰よりも深く愛している」
土谷正実は元オウム真理教幹部です。一連の事件の実行犯ではなかったものの、サリンの生成を成功させた事で、大量殺傷事件の共同正犯で死刑判決がくだりました。
土谷は事件の被害者や遺族に謝罪の言葉を述べる事はありませんでした。ただ、妻には今までの感謝を述べ、死んでも誰よりも愛している事を必ず伝えるように刑務官に念押しをしています。
妻との最期の面会は刑執行の3日前の2018年7月3日の事でした。
62位:豊田亨-無差別テロ事件
「日本社会は誰かを悪者にして吊るしあげて留飲を下げると、また平気で同じミスを犯す。自分の責任は自分で取るけど、それだけでは何も解決しない。ちゃんともとから絶たなければ」
豊田亨は、オウム真理教の幹部として死刑となった13人の1人です。
彼は、もともと東京大学の大学院で素粒子を研究する優秀な人物でしたが、オウムに入信して地下鉄サリン事件の実行犯として事件に関与。この他に4つのオウム事件で起訴されました。
2009年に死刑が確定し、2018年7月26日に他の幹部らと刑が執行されます。7月6日に他の幹部の刑の執行を知り、己の死期を悟った豊田は、身辺整理を済ませ、手元にあった現金を2018年西日本豪雨の義援金に充てたのです。
61位:井上嘉浩-無差別テロ事件
「まずは、よし」
井上嘉浩は、オウム真理教の幹部として死刑になった13人の1人です。
彼は、元オウム真理教幹部として新宿駅青酸ガス事件、東京都庁小包爆弾事件の首謀者として教団の行動に関与。2018年に刑が執行されますが、その前まで礼儀正しく振舞っていたそうです。
彼の最期の言葉は上記の通りですが、「これで良かった」という意味なのか、「これから何かに向かって歩き出すという」意味なのかは分かりません。遺体は2日後に荼毘に付されました。