「ニーチェを学びたいけど、どの本も難しそう・・・」
「初心者でも読みやすいニーチェの本ってどれ・・・?」
「既にある程度知ってるから、読み応えある本を教えて欲しい!」
哲学者・ニーチェの本は、書店やAmazonにたくさんの種類が置かれています。それらを見て、結局何を読めば良いか迷ってしまう方も多いはず!
そんなあなたのために、この記事ではニーチェを学ぶために本当にオススメの本をランキング形式で12冊ご紹介しています。ランキング上位には初心者・中級者向けの書籍を選びました。これからニーチェを勉強したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事を書いた人
一橋大卒 歴史学専攻
Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。
12位:ツァラトゥストラはこう言った
読んでみて
最初にニーチェによる原著を一挙にご紹介しておきます。
本書は「神は死んだ」というニヒリズムの確認から入り、その上で人々はどういった価値観になるのか…という根本的な考察を論じています。
ニーチェを学びたいなら避けて通れない代表作ですが、内容は圧倒的に難しいです。ニーチェを学んできた上級者で無いと、挫折する可能性が高いと事前に説明しておきます!
みんなのレビュー
この歳になってニーチェを初めて読んだ。身体の底から(それこそ内臓まで)力に満ちた言葉と、詩的な言葉に圧倒魅了され一気に読んでしまった。 短期間で書いたというから、ある時、天啓が降ってきて一気に書いたのだろう。
引用元:読書メーター
11位:道徳の系譜
読んでみて
『善悪の彼岸』と共に、ニーチェの哲学を理解する上で最も重要と言われている代表作の1つです。
ニーチェの思想、そして道徳批判など、独自の哲学をギュッとまとめて解説しています。言わずもがなその内容は難解ですが、当時センセーショナルだったその独特な考え方は理解できたときに人を惹きつけます。
ぜひご自分のペースでゆっくり、メモをとりながら読み進めてみると理解が深まると思いますよ。
みんなのレビュー
散文形式の善悪の彼岸を説明するためってあるだけに論理的な感じでおもしろかった。完全理解は遠いし、ところどころ知識があったので理解できたかなぁ程度なので再読は必須。
引用元:読書メーター
10位:悲劇の誕生
読んでみて
ニーチェの処女作です。ギリシア悲劇の成立と、現代ドイツにおける悲劇の再生を論じています。
ニーチェらしい独特な視点と、オリジナリティ溢れる造語が随所に見られる一冊であり、「やはりニーチェは違うな…」とその凄さを感じることができます。
とはいえ、ニーチェについて相当理解している人でないと読解は難しいです。
みんなのレビュー
今まで読んだニーチェの著作の中で最も難解だった。ギリシャ文化について知識があまりないからかもしれない。これを読んだというためには勉強し直した後、再読しないといけなさそう。
引用元:読書メーター
9位:善悪の彼岸
読んでみて
実は「ニーチェの著書で始めに読むべき」と言われている代表作です。理由は、他の著作と比較すると読みやすく、独自の価値観が詰まっている本だから!
ニーチェが特徴的なのは、「同情」「犠牲」「信仰」などのあらゆる道徳的な行動を徹底的に批判している点です。もっと現実的に、冷静になって生きろ!というメッセージ性を強く感じられます。
とはいえ、本書はザックリ言い換えれば「世間への悪口まとめ本」なので、あまり好きではない人も多いかも…と感じています。あくまでニーチェの価値観を理解するために、客観的な視点で読んでみることをオススメします。
みんなのレビュー
学生のとき1ページみてそっとじして以来ようやく読めた。やっぱ解説本とか読むんじゃなくてホンモノみるほうがよいな。内容はさすがにすべて咀嚼できなかったので再読する
引用元:読書メーター
8位:超訳 ニーチェの言葉
読んでみて
ニーチェの名言などを監修し、著者が解説を加えていった「自己啓発本」に近い一冊。哲学関連の本にしてはかなり売れました。
1日1ページ、隙間時間にサッと読める手軽さは非常に魅力的です。その割にキチンとニーチェの主張に触れられるような内容となっているので、グッと興味が湧きます。
従来の価値観を根底から覆したニーチェという人物の強さ…。その圧倒的なパワーから、あなたの人生に力を与えてくれるような素敵な一冊に仕上がっています。
みんなのレビュー
『超訳』というだけあって、ものすごく分かり易い。哲学者の難しい言葉というよりは、尊敬している先輩に深いアドバイスをもらった、位の感覚で読み進められる。ニーチェの持論もシンプルかつ明快で気持ちがいい。
引用元:ブクログ
7位:史上最強の哲学入門
読んでみて
哲学をわかりやすく解説するプロ・飲茶先生の哲学解説本です。
ニーチェに特化した本ではありませんが、「哲学の歴史全体」をサッとおさらいし、その流れの中でいかにニーチェ哲学が凄かったのか…を理解することができます。より全体的な視点からニーチェを見てほしかったため、オススメしました。
ニーチェをザックリ理解した最後に、初心者卒業として本書でおさらいするのはアリだと思います。
みんなのレビュー
哲学系の本で「○○入門」というと初学者にとっては難しいと感じるものばかりだったが、この本は専門的な用語をできるだけ少なめにした分かりやすい説明が多く、かなり飲み込みやすい内容だった。
引用元:読書メーター
6位:これがニーチェだ
読んでみて
慶応大学で哲学を教えている専門家による、ニーチェ解説書です。
解説書とはいっても、あくまで「著者によるニーチェ評」が大半です。全くニーチェ知識がない状態で読み始めると、少し一般的な知識とは異なる解釈をしてしまう可能性はあります。
とはいえ、「ニーチェの哲学は自由に解釈し、自分の人生に落とし込んでいい」という強いメッセージ性を感じる本なので、哲学をよりリアルに感じたい人にはオススメの一冊です。
みんなのレビュー
ニーチェの著作を読んだこともなく、いきなりのこの本。よく分からなかったが、ニーチェの著作への興味は増した。
引用元:読書メーター
5位:ニーチェ入門
読んでみて
ニーチェを包括的に解説している一冊。内容は漫画と比べると少し踏み込んだもので、初心者が哲学の難しさに触れるにはよい本かなと思います。
これまでの絶対的価値観を否定し、「神は死んだ」と唱えたニーチェは果たして正しかったのか?その辺りの難しい問題にも当然のように切り込んでいるので、中級者が読んでも勉強になる部分が多いかと思われます。
ニーチェを勉強したい方なら、必ず抑えておきたい一冊です。
みんなのレビュー
面白い。4章の力の話あたりからかなり煩雑で理解できない部分が多くなってきたが、ルサンチマンという概念や生は苦痛など、ブッダの教えにも近い部分があり、非常に引き込まれました。
引用元:読書メーター
4位:飲茶の「最強!」のニーチェ
読んでみて
『史上最強の哲学入門』など、初心者向けの哲学本を書かせたら日本一な飲茶先生によるニーチェの解説書です。
全編通して平易な言葉で解説されており、哲学の知識が一切なくても確実に理解することができます。また、挿入されている1コマ漫画もくすっと笑えて面白いです。
みんなのレビュー
飲茶さんの哲学本は、ほんとにおもしろい。
引用元:ブクログ
哲学本の中でも、読みやすく、すんなり心に入ってくる。
今の時代にこそ、ニーチェが必要。強く生きていけそう。目指せ、超人w
3位:ツァラトゥストラはかく語りき(まんが学術文庫)
読んでみて
ひとりのサッカー青年が成長していく過程を通して、ニーチェの哲学を学んでいくことのできる漫画です。ストーリー展開が非常に面白く、シンプルに物語として楽しめます。
ニーチェの有名な言葉、「神は死んだ」とはどういう意味なのか?主人公の体験と照らし合わせながらその本質を見ていくことで、理解がグッと深まります。
そのため、活字が苦手だけどニーチェの哲学は知っておきたい…!という方は、本漫画は必読です。そのくらい学びも深い一冊となっています。
みんなのレビュー
元本読まずにコレ読みましたw 要は現状に満足せず、夢と希望に向かって達成するまで試行錯誤を繰り返す生き方が超人ということみたいですが、元本読んでみますw
引用元:読書メーター
2位:まんがでわかる!ニーチェの哲学
読んでみて
「ニーチェについて何も知らない…」という方は、この『まんがでわかる』シリーズから、ニーチェとはどんな人物で何を提唱していたのかという概要をザックリ抑えましょう。
ニーチェは独自の専門用語も多いため、いきなり原著などを読むと初心者は高確率で挫折してしまいます。そのため、まずは大きな流れを理解し、そこから徐々に解説書で深堀り…という流れが効率的な勉強法となっています。
とはいえ、本シリーズだけでは少々物足りない部分もありますので、「あくまで概要理解」という視点を忘れずに読み進めましょう。本漫画自体は非常に分かりやすい展開なので、どんなに勉強嫌いでも楽しく読めるかと思いますよ。
みんなのレビュー
『人間的、あまりに人間的』と『アンチクリスト』の2編を収録。暇つぶしのつもりで読んだのだけど、哲学的な部分も分かりやすいし、単純にストーリーとしても面白かった。ところでこういう本っていったいどういう層が読むんだろうな…。
引用元:読書メーター
1位:人間的な、あまりに人間的な ―まんがで読破―
読んでみて
ニーチェの代表作である、『人間的な、あまりに人間的な』『善悪の彼岸』『道徳の系譜』3冊をギュッとまとめた漫画です。
太宰治でいう「人間失格」くらいのレベルで、これら3作品はニーチェの代表作と言われています。しかし、実際に原著を読んでみるとあまりに内容が難しいので、本漫画で概要と、何となくニーチェの言いたいことを把握するのが初心者にはオススメです。
ちなみに「ニーチェは人々に何を伝えたかったのか?」という本質を考えながら読むと、より学びが深くなるような内容になっています。納得性を持てるかどうか検討しつつ、善悪や宗教など考えの次元を深めてみてください。
みんなのレビュー
まんがで哲学を学ぼうという本。
引用元:BookLive
試みとしては非常に面白い。
内容は楽しく読めるもので、最後に、ニーチェ哲学のエッセンスをまとめてくる。
哲学の導入としては良い本だと思う。
まとめ
ニーチェは「神は死んだ」など、当時の絶対的でタブーとされていた価値観に切り込み、世の中を根底から覆した歴史的な哲学者です。
そのため、哲学を学びたいのであれば避けては通れない哲学者ですし、同時にそれだけ内容も独特で難しくなっている…ということを知っておいてください。
初心者であれば、最初は入門書や漫画で学び、徐々に活字本で理解を深めていく…という流れを意識して、ニーチェを好きになってくれると嬉しいです!