【24年1月最新】ジブリをよく知れるおすすめ本ランキングTOP8

「子供のころ大好きだったジブリのアニメ映画を、いまは自分の子供が大好きで、関連本を読んでみたい」
「スタジオジブリについて、また宮崎駿監督や高畑勲監督、鈴木敏夫プロデューサーの書いた本を読んでみたい」

そのように考えて「ジブリ」関連書籍を探してみると、じつに多種多様であり、またアニメを取り扱うだけに大型本もたくさん出版されています。どのような本を選択したら、望んでいる内容が掲載されているのか、一冊一冊手に取るのはとても大変ですし、ネットの書店では内容が分からないことも多いですよね。

そこでこの記事では、「ジブリのアニメ」「ジブリの宮崎・高畑両監督と鈴木プロデューサー」に関連するおすすめの書籍をランキング形式で8冊ご紹介します。

ぜひ参考にしてみてください。

この記事を書いた人

一橋大卒 歴史学専攻

京藤 一葉

Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。

8位:ナウシカの「新聞広告」って見たことありますか。—ジブリの新聞広告18年史

読んでみて

『風の谷のナウシカ』から『猫の恩返し』までの作品に関する新聞広告について、解説と対談つきで紹介されています。

それぞれの作品についてのページをめくると、ある種タイムスリップしたかのような錯覚を覚えます。これ、あったなぁ!と思い出すとき、どこかそれは懐かしい友人に再会したかのような、なんとも嬉しい気分になるのです。

絵と文字による視覚情報を得てそのように感じられるのも、ジブリアニメがこだわり抜いて作られたお陰かもしれません。そういえば最近観てないなぁともう一度それぞれの映画本編を観たくなります。新聞広告もまた、こだわり抜かれているのでしょうね、今でも効果は抜群ということです。

みんなのレビュー

ジブリ作品の新聞広告の歴史や制作の経緯が、制作者たちの対談形式で書かれている本。当時の広告を見ながら、予告-本告-追告と変わるにつれ細かく絵や言葉が変化していく様子を確認できる。タイトルはナウシカについて言及されているが、内容的には千と千尋が占める割合が一番多い。

引用元:読書メーター

7位:宮崎駿の雑想ノート

読んでみて

ジブリアニメといえば、宮崎駿監督と連想する方がほとんどではないでしょうか。雑想ノートと題された本書は、宮崎駿監督のエッセンスが詰め込まれた内容になっています。その分マニアックな本でもあるので、興味のあるところからつまみ読みするのが良いかなと思いました。

文章や絵を通して、宮崎駿監督の思考の中を覗くような感覚があり、非常に興味深いです。ナウシカに代表される初期作品には、航空機や兵器などメカニックなものが頻出していましたが、この本を読むとそれも納得できます。

みんなのレビュー

戦車や飛行機のことはよく解らないながらも楽しく読みました。宮崎駿さんの描く絵が好きだなぁと改めて思いました。「PORK LOVE」とかルパンやワトソンが出てきたり、宮崎駿さん自身が描いている時の思いをつぶやいていたり(頁のせいでコマが小さいとか)面白かったです。特に「最貧前線」が好き。 映画「紅の豚」の原作漫画も収録されています。

引用元:読書メーター

6位:トトロの住む家 増補改訂版

読んでみて

トトロの住む家、という題名ですが『となりのトトロ』との直接的な関係はあまりなく、実在の雰囲気の良い(いかにもトトロが好みそうな)お宅を宮崎駿がスケッチしています。映画によって生み出されたものが、映画の枠を超えて存在するほどになった、とみることもできます。

ただ、このスケッチの雰囲気は、ぜひとも一度は目にする価値があると思います。つい、子ども時分に住んでいた家を思い出したり、こんな家に住みたい!と思ったり、とにかく機能的でノスタルジックな日本建築に興味がわくこと必至です。木に囲まれた暮らしはこんなにも癒しに溢れているのかと再認識させてくれます。

みんなのレビュー

ナニコレ珍百景で、この本に出てくる「Aさんの庭」が紹介されていて、興味深かったので。宮崎駿さんが東京を散歩する中で見つけた、古くて懐かしくて、とにかく良い!と感じた民家を紹介する本。実際に訪ねてみたくなるような、レトロで古き良き時代の風景を作ってきた庭や建物。今はこのような景色がどんどん失われつつあることが寂しくなった。良い本でした。

引用元:読書メーター

5位:十二世紀のアニメーション―国宝絵巻物に見る映画的・アニメ的なるもの

読んでみて

平安・鎌倉期に描かれた絵巻物を高畑勲監督が読み解く、という趣向の本書は、『12世期のアニメーション』というタイトルからも読み取れるように、アニメーションの源流へ遡上するような感覚を得られる本です。

個人的に好きな「鳥獣戯画」が入っていたので読んでみました。アニメーションというと人によっては新奇さを感じる方がおられるかもしれませんが、こうしてみると、じつは人間とアニメーションの歴史がじつに古いことがわかります。また、こうした絵巻物についての検討が『かぐや姫の物語』にリンクしているように感じられます。

みんなのレビュー

学生の時、溝口健二さんの映画を観て、カメラワークがまったく絵巻のようだという小レポートを書いたことを思い出した。この本では絵巻がいかに映画的・アニメ的・漫画的かを語っていて、当時の自分もこういうこと(「時間的視覚芸術」的なこと)考えたなぁ・・・と。モチーフは「信貴山縁起絵巻」「伴大納言絵詞」「彦火火出見尊絵巻」「鳥獣人物戯画」など有名どころ。写真も詳細まで見れて、アニメーション監督視点からの解説が、かなり新鮮、かなり面白い!これ、ほんと傑作、力作。素晴らしい〜。

引用元:読書メーター

4位:男鹿和雄画集 (ジブリTHE ARTシリーズ)

読んでみて

ジブリアニメといえば「背景」もまた重要な要素です。生き生きとしたキャラクターたちが存在する場。その舞台背景には、そうとうなエネルギーが注がれているように見受けられます。振り返るだけでも、「ナウシカ」の風の谷、「魔女の宅急便」の時計塔のある街並み、「千と千尋の神隠し」の湯屋と暮れてゆく街並み……。どれも例えキャラクターが配されていなかったとしても、独自に息づき、時をきざんでゆく舞台だと思いませんか。

本書は、「もののけ姫」を担当した男鹿和雄の背景画集です。ジブリ作品の中でも強い人気を誇る名作であると同時に、その風景もまた映画公開当時から人気を博しましたね。個展などのイベントもありましたが、こうして手元に開いて眺めることができるのは大変に幸福なことだと感じられます。迫真のストーリーの陰に背景あり!と感じさせてくれる一冊です。

みんなのレビュー

風景画集なのですがたいへん美しいです。そして、映画はみなさんも知っている方がとても多いはずです。
最初に感じるのは懐かしさです。あーこういうのあったわ。。って。
これぞジブリです。制作の流れと塗り方書き方の技術も紹介しています。絵の具の種類なんかも掲載されています。

引用元:はてなブログ

3位:スタジオジブリの 食べものがいっぱい: 徳間アニメ絵本ミニ

読んでみて

ジブリのアニメ映画といえばまっさきに思い浮かぶのが「食べ物」シーンといってもよいのではないでしょうか。「ラピュタ」のパズーお手製の目玉焼きをのせたパン、「トトロ」でさつきがつくったお弁当、「紅の豚」でピッコロ社の人たちがつくるパスタ……主人公たちがじつにおいしそうに頬ばる食べ物はどれもたいへん魅力的です。

本書は、そのまさに「食べ物」についてとりまとめた本です。あまりにたくさんの食べ物が登場するので、読んでいておなかが鳴ってしまいそうです。人が生きる上で不可欠な「食べ物」。どの作品においても、主人公たちの原動力として物語の重要な要素になっていましたね。これらの食べ物がなかったら、どのように物語が進んだのかという興味をそそられます。なお、姉妹版として同シリーズから「生き物がいっぱい」「乗り物がいっぱい」も刊行されています。

みんなのレビュー

同シリーズ『いきものがいっぱい』に続いてこちらも読了。ジブリ作品は食べ物が美味しそうなだけじゃなく、それを食べているキャラクター達の豊かな表情も魅力的で心(と胃)が揺さぶられます。キキのためのチョコレートケーキや耳をすませばの鍋焼きうどん等好きなシーンが沢山。そしてやはりラピュタは安定の飯テロ…パンといいドーラ一家の食事風景といい本当に魅惑的。しかし後半、美味しそうな物を次々と眺め高まった食欲をコオロギの足というメニューが一気に奪い去ってくれました(笑)それも含め、思い出に浸れる楽しい1冊でした。

引用元:読書メーター

2位:ジブリの教科書7 紅の豚

読んでみて

映画『紅の豚』の関連書籍である本書は、いわゆる制作秘話や解説文、寄稿をあつめた構成になっています。個人的にはじめて映画館で観たジブリ映画だっただけに、とくに思い入れが強い本作を選びましたが、シリーズ物で他の映画作品についても同様の書籍が刊行されています。

読むたびに映画の舞台となったアドリア海が思い出され、それに伴って映画を観た当時の自分のことまで紐づいて回想されてしまいます。はじめは短編として作られる予定が、構想が膨らみすぎて長編になったくだりなど、作り手の強いこだわりを感じます。また、個人的に謎だった部分について、他者の見解を読めるのもこうした本ならではの醍醐味です。

みんなのレビュー

『紅の豚』について、当時の記事やインタビューから著名人の寄稿まで。糸井重里さんの『カッコいいとは、こういうことさ。』のコピーが冴える。「陽気だが、ランチキ騒ぎではなく。ダイナミックだが、破壊的ではない。愛はたっぷりあるが、肉欲は余計だ。」という監督自身の演出覚え書きのとおりの抑制の効いた映画だったと思い出します。この本を読んで初めて『紅の豚』が宮崎流『美女と野獣』だったことに気づいた……。美青年の姿に戻らなくても豚のままで十分に格好いいという、稀有な存在がマルコ・パゴットことポルコ・ロッソだなあ。好きだ。

引用元:読書メーター

1位:天才の思考 高畑勲と宮崎駿

読んでみて

本書は、ジブリの名プロデューサー・鈴木敏夫氏がジブリ作品とその舞台裏についてまとめたものです。留意すべき点としては、先述の「ジブリの教科書」シリーズにおける鈴木氏の文章がまとめて掲載されていることです。また「かぐや姫」についても本格的な言及は避けたかっこうになっています。

それにしても、ジブリの二大巨頭ともいうべき宮崎・高畑両監督と渡りあい、なだめ励まして、作品を完成・公開にこぎつける鈴木氏の活躍抜きにジブリは語れないと感じます。むろんジブリにも鈴木氏にも、その評価には賛否ありますが、善も悪も一手に引き受ける存在は、組織にとって不可欠なのだろうと感じました。

みんなのレビュー

ジブリ作品がどのように生まれたのか、高畑勲、宮崎駿の両監督について、鈴木敏夫の視点から書かれた本著。終始、鈴木の柔らかな語り口調で飽きさせることなく作品についてのエピソードが語られる。映画が出来上がるまでの背景を知ることでまた新たな見方ができそうだ。最後に3人の鼎談が収録されているのだが、それぞれのキャラがよく出ていて読み応えがあった。ジブリで働く人たちは、大変なんだなぁと他人事のように思ってしまったが、両監督をうまくコントロールしている鈴木にも感服させられた。ジブリを見るたびに読み返したくなるだろう。

引用元:読書メーター

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、スタジオジブリに関する書籍のうち、「ジブリのアニメ」「ジブリの宮崎・高畑両監督と鈴木プロデューサー」に関するおすすめの本を8冊ご紹介しました。

この記事を読んでくれた方が、さらにスタジオジブリとジブリ映画に親しみつつ、これらの書籍を手にとってくださったら嬉しいです。