【24年1月最新】第一次・第二次世界大戦がよくわかるおすすめ本ランキングTOP7

「世界大戦に関する本が多すぎて、どれが自分に合っているのかがわからない・・・」

70年以上前に勃発した二つの世界大戦。世界大戦について知ることは、現在の平和主義の成り立ちを詳しく知り、日本のあり方を見直す機会にも繋がります。

この記事では、平和主義の根底を知りたくて世界大戦の本を読み漁った筆者が、もっともおすすめな本をランキング形式で7冊ご紹介します。世界大戦について全く知らない初心者向けの本から、前提知識を持っていてさらに深堀りしたい中級から上級者向けの本まで、幅広く選びました。ぜひ参考にしてみてください。

この記事を書いた人

一橋大卒 歴史学専攻

京藤 一葉

Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。

7位:世界史劇場 第一次世界大戦の衝撃

読んでみて

第一次世界大戦を分かりやすいイラストとともにドラマティックに説明してくれる本です。近代的な兵器が次々に投入され、それまでの歴史では類を見ないほどの惨禍に陥った第一次世界大戦。20世紀の世界に大きな影響を与え、「戦争の常識を塗り替えた」とまでいわれています。

この本では、大戦が起こる少し前から戦後のパリ講和会議まで、第一次世界大戦が展開していく様子を詳しく解説しています。イラストや図がふんだんに盛り込まれているので、舞台や映画を見ているかのように内容が頭に入ってきます。これまで歴史があまり得意ではなかった人にもおすすめの1冊です。

みんなのレビュー

https://twitter.com/__aliceblue/status/1483990437060694018

6位:「砲兵」から見た世界大戦―機動戦は戦いを変えたか

読んでみて

この本は世界大戦に関する数々の本の中でも珍しく砲兵に視点を置き、第一次世界大戦から変化した第二次世界大戦の武器について語っています。

我々は世界大戦は近代的な戦車や飛行機が使われ、それらが主役だと思いがちですが、この本を読んでから、実は主役は砲兵だったという事実に驚きを隠せないと同時にその事実を疑ってやまなくなってしまいました。まさに一般人の常識を覆す、そんな本です。

みんなのレビュー

いわゆる「大砲」という兵器から、一次大戦、二次大戦の戦略変化を追った本。著者のblogを纏めたものだそうです。2つの大戦のイメージが変わりました。「第二次世界大戦開戦時、自走化された野戦重砲兵の姿など各国陸軍のどこを探しても見当たりません。そして軽砲の大半は19 世紀と同じく馬匹牽引のまま」馬って・・・(絶句)それが二次大戦末期には、突撃砲と戦車の区別がつかなくなる程進化し、VT信管(目標検知方式の信管)まで配備するようになる。技術革新が全力で戦争に向かうとこうなるのか、と、激しい恐怖を感じました。

引用元:bookmeter

5位:第一次世界大戦と日本海軍―外交と軍事との連接

読んでみて

こちらの本は、第一次世界大戦を日本の観点から記したものです。第一次世界大戦で動員された日本の海軍がどんなことをしたのか、日本の外交はどうなっていたのかが詳しく書かれています。

日本海軍の視点から第一次世界大戦を記した書物は他に類を見ず、極めて貴重な書物であり、比較的読み易い文体で詳細に書かれているので、この本を一冊読めば第一次世界大戦で日本がおこなった行動をほぼ全て知ることができます。

みんなのレビュー

良書です。 高校の日本史では、第一次世界大戦で帝国海軍がインド洋や地中海において大活躍したことなぞ教えてくれませんでしたし、南洋の委任統治領を獲得した経緯やその影響についても何ら知識を得られませんでした。 まさに目から鱗が落ちる思いです。 軍事からの視点を歴史教育の中に盛り込むことは、当時の情勢や人々の判断を考える上で、非常に有益であり、必須であると痛感させられました。

引用元:bookmeter

4位:第二次世界大戦外交史

読んでみて

こちらの本は第二次世界大戦を日本外交の点から記した本となっています。しかも筆者は芦田均という政治家でも学究でもあった有名な人物。そんな芦田が後世の日本外交に向けて想いを込めて記したのがこの本です。

上下二巻からなるこの本は上級者向けで、外交に関してかなり深堀されています。専門用語を知らない人にとっても読みやすい文章で書かれており、気軽に読むことができます。

みんなのレビュー

分厚い文庫版で上下二冊。さすがに読み応えあり。/時代をリアルに生きてきた人による記述というのはそれゆえの長所も欠点もあるが、後者の典型的な例である自画自賛や自己弁護といったものは(管見ではあるが)見られない。外交史と銘打っているが、きちんと国内の描写もなされている。欧州大戦の詳細な描写もあり、この時代の世界(主に西洋諸国)の動きを立体的に見るにはうってつけであろう。/上巻は日米開戦直前まで。

引用元:bookmeter

3位:第一次世界大戦 忘れられた戦争

読んでみて

この本には第一次世界大戦の中身ではなく、勃発した背景や出来事に重点を絞って書かれています。

世界大戦と言えば日本をはじめとするアジア地域があまり関わらなった戦争として知られていますが、そのアジア地域にこそ、世界大戦の背景が隠されていると読み解くこともできます。だからこそ、日本人にとって”忘れられた戦争”にしてはならないというわけです。

みんなのレビュー

面白く読んだ。日本人にとっては忘れられた戦争である第一次世界大戦だが、あらためて大変な時代だったんだなと。連合国同盟国と対立する中それぞれの側でも領土や民族問題で衝突したり、またロシア十月革命の衝撃で対応に追われたりと、現場は大混乱。国民の期待を背負っている政治家一人一人の対応が鍵になるが、当時のある政治家の行動が予期せぬとはいえ、後のヒトラー政権発足への足場を固めていたり…歴史は皮肉だなぁと思わせる場面が多々あり興味深い。

引用元:bookmeter

2位:第2次世界大戦がよくわかる本―20ポイントで理解する

読んでみて

この本はナチス・ドイツのポーランド侵攻から日本のポツダム宣言受諾まで幅広く、第二次世界大戦の全容と背景を解説しています。まさに入門書にはもってこいです。

さらにこの本の凄いところは『質問に答える形式』で内容が説明されているという点。初心者が最も訊きたい質問(「なぜドイツは戦争を始めたのですか?」等)を20そろえ、豊富な写真と資料をもとにポイントに絞って書かれているので非常に頭に入りやすいのではないでしょうか。

みんなのレビュー

戦争に至る政治史と各戦闘の概略がつかみやすいので重宝するシリーズ。ポーランド占領やバトルオブブリテン、アフリカ戦線と太平洋戦争史だけではわからない部分もQ&A方式で各章にまとめがあるのでよくわかる。ムッソリーニのヘタリアっぷりがものすごいが、ヒトラーも自分が要請したくせに日本のシンガポール占領に不快感を出したりこの同盟、結構ガタガタである。潜水艦伊八他の、日本からドイツへの潜水艦派遣が全艦の命運が記されていて、結構詳しい

引用元:bookmeter

1位:日本人のための第一次世界大戦史 世界はなぜ戦争に突入したのか

読んでみて

この本は、日本人の視点から第一次世界大戦を記した本です。キャッチコピーは『第一次世界大戦を理解すれば今日の世界がわかる。日本人が知らない歴史の転換点を金融のプロが読み解く、今を生きるための世界史。』

筆者の板谷敏彦氏は大手証券会社の幹部を務め、現在は明治大学の株価指数研究所アドバイザーをも務めるほどの有名な金融のプロフェッショナル。そんな板谷氏が金融に重心を置いて、お金の観点から世界大戦を語っています。

みんなのレビュー

この本の面白いところは、いきなり政治史に入るのではなく、戦争の在り方を根本的に変革した主要ドライバーである技術革新から当時の描写を始めるところにあります。軍艦と鉄道、銃器の歴史に始まり、兵器産業の国際化、そして、自動車、戦車、航空機、潜水艦の登場など、技術革新がどのように戦争、戦況を変化させていったのかを描写しています。21世紀の戦争、戦力を左右する革新的技術が何なのか、改めてジョージ・フリードマンあたりの著作を読んでみようという気になりました。

引用元:ameblo

まとめ

世界大戦は、世界を股にかけておこなわれたため、全てを一括りにして一冊で解説する本はこの世にほとんど存在しません。そのため全貌を知ることは難しいですが、となると「簡潔でわかりやすい本」がいいですよね。

この記事を読んで、世界大戦について全く知らない人が興味を持って本を手に取ったり、もうすでにいくらか知っているという人であっても様々な観点から書かれた本を読んで頂ければ幸いです。