「フリーメイソンって何だろう・・・?」
「ネットで調べてもいまいちよくわからない・・・」
西洋史について学ぼうとすると必ずどこかで名前が出てくるフリーメイソンですが、どういった組織でどのような活動をしているのかなどは謎に包まれています。それもそのはずで、どうやらフリーメイソンのメンバーの間には秘密にしておくべきルールなどが数あるようです。
秘密のある組織、と聞くとますます興味が湧いてきますね。みなさんと同じように、最近「フリーメイソンってどんな組織なんだろう?」「西洋社会、また日本での関りと活動は?」など興味を持ち始めた筆者が、おすすめの書籍についてご紹介させていただきます。
入門・解説本編
フリーメイソン 秘密結社の社会学 (小学館新書)
読んでみて
まずフリーメイソンとはどういう組織か、という視点でご紹介します。橋爪大三郎著作のこの本は、良くも悪くも「日本人がフリーメイソンという組織を知るための教科書」という感じの一冊です。
例えば読者が巷に出回る陰謀論や都市伝説から先に知ってしまって、いまさらちゃんとした組織の成り立ちなどがわからないという場合でも、根本的な説明から書かれているため安心して読むことができます。組織の中の階層やフリーメイソン関係の有名団体や有名人についても細かく記述してあるため、コンパクトなデータベースとしても使える一冊です。
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図説 フリーメイソン (ふくろうの本/世界の文化)
読んでみて
「フリーメイソン 本」と検索すると高確率でトップに出てくる本で、国内のフリーメイソン研究のパイオニア的な存在である吉村正和の著作です。こちらもオカルト・都市伝説的要素無しの初心者向け解説本で、図説もあるのでわかりやすく学ぶことがあります。
このような本で予備知識を得てから、「ダヴィンチ・コード」などフリーメイソンに触れたフィクション作品を見るとより楽しめるはずです。
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福澤諭吉 フリーメイソン論 大英帝国から日本を守った独立自尊の思想
読んでみて
明治維新で様変わりした日本で、未来の未来を案じた福沢諭吉の目線からみたフリーメイソン が書かれています。フリーメイソン はヨーロッパの宗教・民族と深く関係しているため日本人には理解が難しいと思われていますが、日本人の目線から書かれているため少しわかりやすいです。
日本の歴史も世界の動きと関係して発展しているということもよくわかる一冊ですが、多少誤植があるため、調べながら読む必要があるかも知れません。
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なし
発展編
ボーイスカウト 二〇世紀青少年運動の原型 (中公新書)
読んでみて
ボーイスカウトの活動内容をご存知の方は多くいらっしゃると思います。子供の頃に活動をしていたと言う方もいらっしゃることかと思いますが、改めてその成り立ちやその歴史について学んで見ると新しい視点を持てるかも知れません。
ボーイスカウトの成り立ちはフリーメイソンのメンバーであった人物との関わりが深くあります、この機会に知識として知っておいても良いかも知れません。
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無し
テンプル騎士団とフリーメーソン―アメリカ建国に到る西欧秘儀結社の知られざる系譜
読んでみて
フリーメイソンの成り立ちについては諸説あり、中世イギリスの石工職人のロッジが発祥という説や、この本のようにテンプル騎士団との深い関係について唱える説などがあります。
古代バビロニアからルネサンス期において占星術などの神秘思想が果たした役割について独自の調査を続けているマイケルペイジェントの著作で、読み物としても面白く、病み付きになる人も多いようです。
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なし
フィクション作品編
魔笛 ─ 秘教オペラ (書物復権)
読んでみて
フリーメイソンのメンバーが関わっているかも知れない作品について取り上げます。モーツァルトがフリーメイソンのメンバーであり、かつフリーメイソン用の楽曲をいくつか作曲していたことは知られています。
歴史上有名な人物がフリーメイソンだったことはよくありますが、「魔笛」をはじめモーツァルトのいくつかの作品はフリーメイソンのための作品だと明らかになっている意義のある作品です。歌劇の中に出てくるキーワードから様々な暗号を読み取れるそうですが、果たして本当なのでしょうか、気になる方は読んでみてください。
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なし
ダ・ヴィンチ・コード(上) (角川文庫)
読んでみて
映画公開後は日本でもフリーメイソン入会希望者が増えたという「ダ・ヴィンチ・コード」の原作小説で、作中にあるイエス・キリストの異説については一時期真偽についての議論も起きたというほど社会現象になった作品です。
実際この小説をきっかけに西洋史に興味を持った、という人も多い傑作ですので機会があれば是非読んでみてください。
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約束された場所で underground 2
読んでみて
村上春樹が「地下鉄サリン事件」に迫ったノンフィクションのシリーズで、この「underground 2 」はオウム真理教の信者の目線からオウム事件を描いた一冊ですが、フリーメイソンにも少し触れられています。まだ記憶にも新しい事件と対比しながらフリーメイソン の在り方を想像することができるでしょう。
心理学者の河合隼雄氏などとも対話をしており、事件を知らない人にも是非読んでいただきたい内容でもあります。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?秘密結社というだけあって、わからないことも多くそれがまた知的好奇心を擽られますね。またフリーメイソンについて調べていくうちに、宗教や民族の歴史を知ることは、これからの世界を知るためには必要不可欠なのではないかと筆者自身の意識も変わっていくのがわかりました。
この記事が皆さんにとって少しでも知りたいことに近付くお手伝いができると幸いです。