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児玉源太郎をよく知れるおすすめ本6選【漫画から歴史を学べる本まで】

インターネットの歴史がわかる本7選【IT初心者から上級者まで】

「児玉源太郎について知りたいけれど、気軽に読める本はないかな?」
「ドラマや小説に出てくる児玉源太郎の姿は史実なのかな?」

「児玉源太郎」の名前を冠する本は、Amazonなどで検索するとずらりと並んでいますが、見た目も題名もどれも似たり寄ったりで、何を読めばいいのか悩んでしまいますよね。読んでもいないのに、なんだか難しそうだと手にも取らず敬遠してしまった記憶が筆者にもあります。

今回は、中学生の時に知った児玉源太郎の人間的魅力に取り憑かれて以来、児玉源太郎に注目し続け、大学では日露戦争に関する研究を続けていた筆者が、「台湾編」「小説編」「歴史学編」という3つの切り口から、児玉源太郎に関する6冊の本をご紹介します。

台湾編

児玉源太郎―日本と台湾を愛した武士 (ふるさと日本偉人伝)

読んでみて

児玉源太郎の生涯を親しみやすい絵と共にコンパクトにまとめています。子供向けに編纂されたマンガですが、児玉源太郎の業績など概要を知りたい人にはお薦めです。本自体も薄くてすぐ読み切れるので、児玉源太郎をほとんど知らなくても手に取りやすい一冊です。

マンガではありますが、文字情報としてはそこそこ多くのものが書かれています。特に台湾での児玉源太郎の仕事がクローズアップされています。これを読んで、気になる点を別の本で調べて知識を深めていくというのも良いですね。

みんなのレビュー

NPOふるさと日本プロジェクト発行、谷川桜太郎先生作画の偉人伝記マンガ。黄文雄先生が巻頭言を書いていらっしゃいます。
日露戦争の満州軍総参謀長としてその名は高く、でも、どんな人かとなるとよく知らない児玉源太郎の生涯を32ページにまとめた小冊子。小学校の先生が史跡を案内しながら、子供たちに児玉の事績を紹介するという構成であります。
日露戦争の紹介が1コマで終わってびっくりですよ! 児玉の事績で最もボリュームを割いて紹介されていたのが、台湾総督時代。偉人マンガとしてはオーソドックスな内容といえるのでは。星4つ。

引用元:読書メーター

台湾の表層と深層~長州人の熱情と台湾人のホンネ~

読んでみて

台湾と日本との関係を、映画や音楽などの親しみやすい切り口も紹介しながら考えさせてくれる、とても読みやすい本です。台湾に親日派が多いというのはよく知られていますが、その理由や歴史的背景が説明されています。そこには児玉源太郎が大きく関わっているのです。

児玉源太郎は何をした人なのか?と聞かれた時に、日露戦争時代の満州軍総参謀長というイメージを持っている人が多いように思いますが、台湾総督として赴任していたことも大きな業績の一つで、そこに注目している点で面白い本でした。

今も続く台湾と日本の独特の関係性の裏には、児玉源太郎を始めとした長州人たちの存在が大きいという話は、とても興味深かったです。

みんなのレビュー

台湾の人たちは日本のことをよく知っているのに、日本人は台湾のことを驚くほど知らない、と著者は嘆く。というより、台湾の人たちが日本のことをよく知っているという事実すら
知らない日本人も少なくないのではないだろうか。
しかし、本書で深く掘り下げられているように、台湾の近代化に貢献したのはまぎれもなく日本であり、それゆえに台湾の人々は反日どころか親日感情を抱いてくれているのである。そんな台湾のことを知らないままでいるのは、なんともったいないことか!台湾での知名度の高さは、桂太郎でもなく、乃木希典でもない。児玉源太郎をはじめとする長州人が台湾の近代化に大きく寄与した史実を、著者は同郷が長州である地の利と縁を活かして、深くかつ丁寧に説明してくれる。
著者はまた、台湾と日台関係の詳説から、両国民の国民性、ひいては日本人のグローバル化論までも結びつけて考察していく。
「日本人にとってのグローバル化とは、日本人としての自己を保持しつつも、他国の文化や価値観に対して柔軟であること」というのが著者の信念とのこと。その「日本人としての自己」とは、奇しくも台湾の人々が日本の統治時代に学んだ「自己犠牲」「誠実」「勤勉」「責任感」といった「日本精神」にほかならないように思えた。

引用元:かざひの文庫

小説編

坂の上の雲(5)

読んでみて

国民的人気作家である司馬遼太郎の、明治時代の日本を描いた小説です。5巻は旅順総攻撃など日露戦争の緊迫した話が続きますが、児玉源太郎と乃木希典の関係性に涙してしまうシーンもあります。

作品自体は、俳人正岡子規と、その幼馴染で日露戦争で活躍した軍人、秋山兄弟を軸に展開する物語です。この時代の人たちは熱量があって魅力的な人物が多く、戦争の話であり不謹慎とは思いつつも、読んでいてこちらも熱くなります。

物語自体が長く、しかも時代背景の説明も多いので、歴史にあまり親しみがない人には読むのが大変かもしれません。しかし、司馬遼太郎の著作の中でも特に人気のある作品であり、今の日本を考える上でも、読んでおくと生きる上でとても役立つと思います。

みんなのレビュー

旅順戦に待っていたあの人がきた。児玉である。彼により、戦いの攻勢は数日で一変。
乃木参謀陣の無能さには本気で呆れる。しかも「弾がなかったから」と逆ギレしてきたのには、児玉じゃなくても怒鳴りつける。理論で考えたら言い分は正しいかもしれないけど、ここは戦場。数ヶ月という時間と何万という人命をかけて、今更それはないわ…。
百歩譲って、乃木を歴史に残すなら、児玉の名も同じ大きさで併せて残してほしい。同時に、冬の満州で果てしない距離を撹乱のために駆け抜けた少数の騎兵達も、児玉のサインブック以上のものに記録されるべき。

引用元:読書メーター

乃木希典と児玉源太郎 斜陽に立つ

読んでみて

乃木希典がメインの話で、児玉源太郎は長きにわたり友情を結んでいた人物として登場します。この作品で特記すべきなのは、司馬遼太郎の「坂の上の雲」とは歴史の解釈が大きく異なるということです。

「坂の上の雲」は素晴らしい作品ですが、いわゆる “司馬史観” で描かれた世界でもあります。司馬遼太郎が描き出した世界が全てではなく、歴史は見方によって色々な顔を持つことを、この本は教えてくれています。

みんなのレビュー

日露戦争時の英雄である、乃木希典と児玉源太郎の実像を描き、著者前読の「天辺の椅子」をも包括する評伝記。
冒頭から司馬遼が「坂の上の雲」等で愚将として定着させた乃木希典の足跡を歩む事で、浮かび上がる乃木と児玉源太郎、そして参謀本部と当時の風潮等などを明らかにする事で彼ら二人の実像に迫っていく。
司馬遼の愛読者の眼から見ても乃木希典の歪められた姿が認識できる様なきがする。そして乃木希典と児玉源太郎の微妙な間柄を知ることができた。ともかく明治期に光芒を放った人物達に焦点を当てた面白い一冊です。

引用元:読書メーター

歴史学編

児玉源太郎

読んでみて

最新の史料に基づいた児玉源太郎に関する評伝です。研究者からも評価が高い一冊で、児玉源太郎を学ぶならこの本から始めるべきという声も多く聞かれるほどです。児玉源太郎の良いところだけでなく、失敗について言及されている点も、とても良かったです。

この本を読むと、児玉源太郎は決断力と情報収集力、そして先を見越す能力を兼ね備えた理想的な上司だとつくづく感じます。

みんなのレビュー

「坂の上の雲」などで偶像視されてきた児玉源太郎の足跡を、過去の資料を丹念に渉猟して、従来の定説を覆している大変な労作。
例えば、日露戦争の陸上決戦である奉天会戦における第三軍(司令官乃木希典大将)の左翼からの攻勢が「不活発」との定説につき、逆に活発すぎて第二軍との戦線の間隙が出来た為に総司令部から停止命令を受け、結果として正面に敵対していたロシア第二軍を殲滅する好機を逸していた事など、児玉総参謀長の指揮の失敗なども一つ一つの戦闘や施策について検証されている。
そういう失策があるとはいえ、現代のマネジメントセオリーにも通じる人心掌握術と、政略と戦略を統一(大戦略/grand strategy)を具現化できる手腕についても詳細に事例とともに挙げられており、単なる人物評伝というよりも、経営学のケーススタディとしても耐え得る内容で、大変読み応えがある一冊であった。

引用元:ブクログ

児玉源太郎関係文書

読んでみて

近年発見された、児玉源太郎の一級史料です。日露戦争に関わる手記はもちろんですが、伊藤博文や大山巌、乃木希典との書簡や、手帳メモ、洋行日記などは児玉源太郎の人間性を知る意味でもとても興味深いです。

長南政義による「児玉源太郎」はこの史料を元に書かれています。セットで読むとさらに理解が深まるでしょう。

みんなのレビュー

無し

まとめ

いかがでしたか?

近現代史に知識がある人は、長南政義著「児玉源太郎」をお薦めします。歴史学上の通説を覆す話もあり、読み応えのある一冊です。

どれから読むか迷うのであれば、「坂の上の雲」がいいでしょう。児玉源太郎の魅力が司馬遼太郎の手で最大限に発揮されています。2011年の大河ドラマ「坂の上の雲」では児玉源太郎を高橋英樹が演じていましたが、原作を読む前にドラマを先に見るのも良いですね。

2021年の大河ドラマでは渋沢栄一が主人公ですが、児玉源太郎が日露戦争の戦費調達のために渋沢栄一を訪ねた有名なエピソードも描かれるでしょうか?児玉源太郎のことを知っておくと、2021年の大河ドラマがより面白く見られるかもしれませんね。