【ココ・シャネルクイズ】新境地を切り開いた伝説のファッションデザイナー

ココシャネルの本名は「ガブリエル・シャネル」です。「ココ」という愛称は、ココシャネルがステージ歌手として働いていたカフェ・コンセールでよく歌っていた「トロカデロでココを見たのは誰」という曲にちなみ、観客たちがつけたものでした。しかし、シャネル本人はココの由来を聞かれる度に「父親がつけてくれた名前」と答え続けたといいます。

ココシャネルは12歳のときに母親を病気で亡くし、その後父親に捨てられて孤児院に預けられるという辛い少女時代を過ごしています。孤児院で裁縫を学んだことがその後の彼女の成功に繋がっていくのですが、この生い立ちに強い屈辱感を抱いていたというシャネルは、孤児院の生活について生涯語ることはなかったと言います。

ココシャネルは、競馬狂いだった愛人のエティエンヌ・バルサンの影響で馬に興味を持ち、乗馬に熱中しました。当時の女性たちは、馬に乗るときもスカートを履き、横向きにしか座ることはなかったそう。そんな中シャネルは、馬に楽に跨がれるズボンや、動きやすい形の上着やシンプルな帽子を自ら仕立て、身につけていたそうです。そのスタイルが女性たちの注目を集め、後にシャネルが帽子のアトリエを開業するきっかけとなりました。

ココシャネルは、男性用の下着やスポーツウェアに使用されていた「ジャージー」を女性用の服に初めて使用しました。シャネルの作った丈夫で動きやすいジャージ素材のドレスは、第一次世界大戦下だった当時のフランスで働くことを求められるようになった女性たちのニーズにばっちりはまり、瞬く間に社会に受け入れられ、最先端ファッションとして人気を博しました。

ココシャネルは、黒こそが女性の魅力を引き立てる最高の色だと考えていました。シャネルは、1926年、黒一色で装飾の少ない「リトルブラックドレス」を発表。それまで喪服にしか使われていなかった黒を、日常の洋装に大胆に取り入れました。そのシンプルかつ自由なスタイルは、当時の上流階級の女性たちを魅了したそうです。

ココシャネルは、傲慢で気が強く、少し攻撃的な一面もあったようです。彼女について作家のポール・モランは「不屈のエネルギーが煮えたぎっている姿は、活火山のようだ」と発言しています。また、シャネル本人も「傲慢さは私の性格の鍵」という言葉を残しています。

シャネルNo.5は、ハリウッドの伝説的スターであるマリリン・モンローが愛した香水として知られています。1952年8月に発刊された『LIFE』誌のインタビューでマリリンは、「寝るときは何を着るのか？」という質問に対し「シャネルNo.5を数滴だけ」と答えたのだそう。この発言により、当時のアメリカでシャネルNo.5が爆発的にヒットしたのだそうです。

ココシャネルがパリに購入した自宅には数多くの芸術家たちが出入りし、その中にはスペイン人画家のピカソもいたそうです。ピカソを一目見た時、シャネルは「金縛りにあったように身動きできなかった」のだとか。実際に二人が恋人同士だったのかは、はっきりとは分かっていません。

イミテーションパール、つまり模造品や養殖真珠を使ったネックレスを、高価なジュエリーと合わせ何連も重ねて身につけるのがココシャネルの定番スタイルでした。シャネルは「天然真珠こそ富や美の象徴」というそれまでの概念を打ち破り、たとえ偽物であっても洋服に合っていればよいとして、安価なイミテ―ションパールを日常的に身につけていたといいます。

孤児院で辛い幼少期を過ごすも、自らの力で道を切り開き一大ブランドを築き上げたココシャネルの、誇りと自信が感じられる名言です。ちなみに、「私にとって最高の勝利は、ありのままで生きられるようになったこと」はハリウッド女優のオードリー・ヘップバーン、「勝つためには、一度ならず戦わなければならないこともある」は、イギリス初の女性首相マーガレット・サッチャーの名言です。