【ゴッホクイズ#2】大輪を咲かせた炎の画家

ゴッホはアルルにある「黄色い家」で製作活動を行いました。この家には親友であるゴーギャンをはじめとして様々な芸術家が訪れ、集団で絵画を描くという習慣がつくことになるのです。

ゴッホは黄色を主体とした絵画が特徴的なこと、絵画に対する情熱が物凄いこと、壮絶な人生を送ったことなどから総称して「炎の画家」と呼ばれています。

ゴッホは日本の浮世絵に多大な影響を受けており、浮世絵を参考にして描いた絵画は「ジャポニズム」と呼ばれています。歌川広重や渓斎英泉などをはじめとする浮世絵を500点近くも収集していたと言われています。

ゴッホは生前、あまり世間からの評価を得ることができず、描いた絵も全くと言っていいほど売れませんでした。生涯で売ることのできた絵は1枚だけではないかとも言われています。

ゴッホの作品でもっとも高額で落札されたのは「医師ガジェの肖像」で1990年に大昭和製紙の齊藤了英という人物が落札しました。その額は8250万ドルで、当時のレートで換算すると、約124億円です。

ゴッホの生きている間に売れた絵画は「赤い葡萄畑」の1枚のみとされていますが、その一方で、晩年にはゴッホの作品の良さを評価する有識者が少しずつ現れてきていたと言われています。

ゴッホは生涯で2100点もの作品を残していますが、その内訳は素描が1030点、油彩画が860点、水彩画が150点、版画が10点となっています。

ゴッホやセザンヌはモネやルノワール、ピサロと言った印象派の大家の影に埋もれ、当初はほとんどの作品が売れませんでした。しかし、ゴッホの死後に彼の絵が評価され始めると、セザンヌやシスレーなど、それまでは売れていなかった画家の絵画も高値で取引されるようになったのです。

セザンヌの「カード遊びをする人々」は2011年にカタール王室が2億5000万ドルから3億ドルの値段で落札したそうです。この作品は4点存在し、他の3点はそれぞれニューヨーク、ロンドン、フィラデルフィアの美術館に所蔵されています。

1910年に森鴎外が雑誌「スバル」においてゴッホについて記したのが日本の公刊物では最初の例となっています。その後に本格的にゴッホについて紹介をし、その名を広めていったのが武者小路実篤をはじめとする白樺派の人たちでした。