「犯罪心理学に興味があるけど、何を読んだらいいのかわからない。」
「専門用語は分からないから、初心者でも分かりやすい本がほしい。」
罪を犯した人の心理を研究する犯罪心理学。ですが、数多くの書籍がある中で、初心者はどんな本を選べば良いのか迷ってしまうものですよね。
この記事では、犯罪心理学を学びたい初心者のために、目を通しておきたい書籍を7冊ご紹介します。
この記事を書いた人
一橋大卒 歴史学専攻
Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。
7位:加害者家族
読んでみて
本書は、犯罪心理学ではあまり語られることのない犯罪者家族に視点を当てた一冊。
犯罪において苦しむのは被害者や、その家族。ですが、それは犯罪者家族も同様なんだと痛感させられる内容です。ある日突然マスコミから追われ、誹謗中傷による社会からのバッシング・失業・転居など、世間からの孤立を余儀なくされる。犯罪者の身内というだけで社会から切り離される家族の過酷な実態を知ることができます。
みんなのレビュー
『加害者家族』鈴木伸元
加害者家族を支えることは被害者を傷つける事ではない。加害者家族が孤立し、困窮することで一つの事件から新たな被害者を出すことに繋がりかねない。
多くの犯罪事例が書かれており、親族を攻撃する誤った「正義感」の暴走の危うさを知ることができた#読了 pic.twitter.com/paRGM0cniJ— 読書など (@ZaZ7o) December 15, 2021
6位:反省させると犯罪者になります
読んでみて
本書は、犯罪を起こす要因として「反省」に視点を当てた画期的な一冊。日本では幼少期から事あるごとに求められる反省という行為。本人の意思に反して他人から強制される行為により不満を抱いた経験がある方もいるのではないでしょうか。こうした不満は次第に大きなストレスとなり将来の犯罪行動へと繋がるだけでなく、再犯をも引き起こす要因になりうるのです。
そんな私達の何気ない行為が犯罪を招く危険性があることを示してくれる一冊です。
みんなのレビュー
岡本茂樹著 反省させると犯罪者になります 読了。
「悪い事をした人間は反省させなければならない」という常識が、根本的な解決にならず新たな抑圧を育み、それがどこかで爆発する危険性があると指摘する本著は色々と新しい視点を提供してくれる物だった。 #読書 pic.twitter.com/WiF1FceoqG— YUH ITO@裏垢・名古屋・読書 (@ito_yuhsakura) February 16, 2022
5位:Progress & Application 司法犯罪心理学
読んでみて
本書は、犯罪心理学に興味を抱く初心者に向けた優しい教科書です。人が罪を犯す原因だけでなく、犯罪捜査の方法・裁判過程での問題点・犯罪の防止・更生まで、様々な事柄が分かりやすく解説されています。
また、性犯罪やDV、虐待などの様々な事件も取り扱われており、犯罪の種類別に分けられている点が特徴的です。このような一見難しく感じる内容も、見開き形式、2色刷のため、視覚的にも理解しやすくなっています。
みんなのレビュー
「Progress & Application 犯罪心理学」越智啓太 著 を読んでいるんだけど、テストステロンが高いと暴力的という研究結果が報告されてきたけれど、最近の知見では、テストステロン量の絶対値ではなくて、環境の中での相対値によって行動が変わるそうだ
— はなしあわない (@hanashiawanai) February 12, 2015
4位:ポケット図解 犯罪心理学がよ~くわかる本
読んでみて
本書は、犯罪心理学において知っておくべきことをわかりやすく解説した一冊。心理学、社会学など様々な分野から犯罪性を検証し、「犯罪は遺伝によるものなのか」「家庭環境と犯罪の関係性」などの疑問に触れられています。犯罪者の更生や実生活での防犯対策も学べるため、初心者だけでなく経験者にもおすすめしたい一冊です。
みんなのレビュー
なし
3位:入門 犯罪心理学
読んでみて
本書は、犯罪心理学の歴史・現状だけでなく、最新の研究も一緒に学びたい方にオススメする一冊。東京拘置所などで著者が実際に犯罪者と関わった経験から、具体的な事件や犯人像などを交えて構成されています。
そのため、犯罪者のアセスメントや、治療、犯罪対策などの一連の流れ・専門的な内容も分かりやすく説明されているのです。また、新書サイズで持ち運びしやすい大きさのため、通勤通学時などの移動中にも手軽に読みやすいのが特徴です。
みんなのレビュー
@kishida230 「入門犯罪心理学」原田隆之、ちくま新書という本を読みました。政治家の人達、特に幹部クラスの方々は、エビデンスに基づく研究を重ね、成果を出している専門家の人達の意見を絶対に参考にすべきだと思いました。
— yozoranobojyo2 (@yozoranobojyo4) January 30, 2022
2位:知っておきたい最新犯罪心理学
読んでみて
本書は、犯罪心理学を学ぶ立場の人からの「犯罪とは何か」「犯罪が起きる原因はなにか」など素朴な疑問を問答形式で説明している点が特徴です。図版やグラフ等の資料も掲載されているため、初心者でも理解しやすいだけでなく、社会心理学的な視点も重要視されているため、社会心理学と併せて学びたい人にオススメしたい一冊です。
みんなのレビュー
「知っておきたい最新犯罪心理学」細江達郎
「犯罪が起こりやすい環境」が変わらない限り、その成員は変わったとしても犯罪行為は変わらずあり続けるものだと思いました。
学校内のいじめ然りです。
逆に犯罪の起こしにくい環境をセットする事は改善に繋がりそうです。#KOTOの読書 37冊目 pic.twitter.com/dO2CBO9qxv— KOTO (@koto_science) February 13, 2019
1位:面白いほどよくわかる! 犯罪心理学
読んでみて
本書は、「犯罪心理学とは何か」という基礎から知りたい方におすすめしたい一冊。
「犯罪や非行はなぜ起こるのか」「その心理的な要因と背景にはどんなものがあるのか」などの基本的な内容が分かりやすくまとめられています。イラストと図表を用いることで詐欺や殺人など様々な犯罪心理もイメージしやすくなっているのが特徴です。
みんなのレビュー
面白いほどよくわかる!犯罪心理学
著 内山 絢子
殺人、性犯罪、少年犯罪、騙す騙される、など章ごとに分けてイラストや図式化してわかりやすく解説。
あいつはヤバいやつ!不良だ!と周りからレッテルを貼られるとその通りに自己実現してしまうラベリング理論。社会的圧や言葉の力は怖いですね#読了 pic.twitter.com/S5ZGx5AyI4— ちょこざい🍭🍬🍪 (@choco9zai) January 28, 2022
まとめ
いかがでしたでしょうか?この記事では犯罪心理学を学びたい初心者におすすめな本を7つ紹介しました。
犯罪心理学を学ぶ上で、知る必要があるのは基礎基本だけではありません。実社会で起きている身近な問題や、犯罪によって引き起こされる過酷な実態にも目を向ける必要があります。
これらの本を参考に、犯罪心理学の知識を深めていって頂ければ幸いです。