現在では投資家のみならず、一般の人々が日常の決済で使用する機会を持つ暗号資産（仮想通貨）。CryptoNews Japanを見ると分かるように、今年に入ってからもP2Eモデル採用のプロジェクトやスケーラビリティを拡大したプロジェクトなど、多彩な銘柄が誕生しています。このように、暗号資産の歴史は短いものの、社会生活に大きな変革をもたらしてきています。
そこでこの記事では、今日に至るまでの暗号資産の起源とその進化の軌跡を解説します。
暗号資産の全身
1980年代後半から1990年代にかけて、暗号学者たちはデジタルキャッシュの概念を提唱し始めました。代表的な例としては、デビッド・チャウム氏のeCashやアダム・バック氏のHashcashなど、匿名性と二重支払い問題の解決を目指した試みがありました。そして、これらの初期の取り組みが、後に暗号資産の基礎となる重要な概念を提供していきます。
ビットコインの誕生
2008年、サトシ・ナカモトと名乗る人物がP2Pに関する論文を発表し、これが暗号資産の転機となりました。
この論文は、ブロックチェーン技術を活用した分散型デジタル通貨システムを提案。翌年2009年に、中央集権のない新しい通貨の形として、ビットコインのソフトウェアがリリースされました。
初期の成長と課題
ビットコインは、誕生からしばらくの間、技術愛好家や暗号学者の間でのみ知られていました。現在では57,000ドルほどの価格をつけるビットコインですが、2010年のフロリダでは、10,000ビットコインがピザ2枚の購入に使われていたことは印象的です。
また、この頃の価格は非常に不安定であり、セキュリティの不安もありました。
暗号資産の多様化
2011年以降は多くのアルトコインが登場しました。イーサリアムやライトコイン、リップルなど、それぞれが独自の機能を持ち、暗号資産市場全体の成長に貢献。さらに多くの技術革新を促進しました。
規制と主流化への道
暗号資産の認知が拡大することで、2013年以降は多くの国で、暗号資産取引所の法的枠組みや規制整備が進みました。一方で、一部の国では暗号資産の積極的な導入が進められました。こうして、暗号資産は主流化への道を歩み始めていくことになります。
ICOブームと価格の急騰
2017年はICOのブームが起こり、多くのプロジェクトが資金調達を行いました。同時に、ビットコインの価格が急騰し、2017年12月には約2万ドルに到達。しかし、この急騰の後には価格が大幅に調整され、暗号資産市場全体が変動を経験しました。
機関投資家の参入と新たな展開
2019年から現在に至るまで、暗号資産市場には機関投資家や大手企業の参入が進み、市場の成熟が加速しています。また、DeFiやNFTといった新技術の発展により、暗号資産の用途はさらに拡大。さらに、各国で中央銀行デジタル通貨（CBDC）の開発が進められ、暗号資産技術は金融システム全体に影響を与えています。
まとめ
暗号資産の歴史は短いものの、その社会的な影響力は計り知れません。技術の進化や規制環境の整備など、さまざまな要因が絡み合いながら、暗号資産は急速に発展を遂げてきました。そして、今後も技術革新と社会の変化に伴い、暗号資産の役割と可能性はさらに拡大していくことでしょう。
