第16代アメリカ合衆国大統領であるエイブラハム・リンカーン。ゲティスバーグでの演説「人民の人民による人民の為の政治」という言葉が有名ですよね。
しかし、彼が生涯において成し遂げた実績をより詳しく知る方は結構少ないのではないでしょうか。リンカーンについてもっと知りたいという方、でもどんな文献を参考にしたらいいのかわからないですよね。
「もっとも偉大な政治家に選ばれることも多いリンカーンだけど、実際にどんなことをしたの?」
「ゲティスバーグの演説はどのような経緯で発言されることになったのだろう?」
「リンカーンの若い頃について知りたい!」
今回は小さい頃にリーダーになることを夢見ていた筆者がリンカーンの書籍を読みあさった中からおすすめの本を一挙にご紹介したいと思います。
分かりやすい漫画から少し深くまで解説している伝記まで幅広くご紹介していきます。
漫画・絵本
学習漫画 世界の伝記 リンカーン どれい解放をおこなった大統領
読んでみて
最初は漫画の紹介です。筆者は基本的に人物の伝記を読むときは漫画から入り、人物の大まかな年表をたどってから、詳しい内容の本を深く読みます。そのほうがより理解しやすいのではないかと個人的には思います。
子供でも楽しく読めるようなポップなイラストで描かれており、非常に読みやすくなっています。その一方で、リンカーンの生い立ち、雑貨店で働いていたこと、議員への立候補・落選の様子など詳しく描かれており、大人でも興味深く読み進めることができます。
リンカーンについて少しでも興味を持ち、彼の生涯をおおまかに知りたい方におすすめの1冊となっております。
みんなのレビュー
息子が最近はまって読んでいるシリーズです。つられて私も読んでみたのですが、漫画で紹介されているので、読みやすいですし、とてもわかりやすいですね。
フルカラーではありませんが、ところどころで頻繁にカラーページが盛り込まれていて、白黒のページの方が少ないぐらいで、贅沢な感じがしました。
恥ずかしながらリンカーンのことは、大統領だったことぐらいしか知りませんでしたが、これを読んで、リンカーンは奴隷制度をめぐって合衆国が2つの国に分かれるのを防ぐために南北戦争をしたということを知りました。
https://www.ehonnavi.net/ehon/38666/学習漫画世界の伝記リンカーンどれい解放をおこなった大統領/
リンカーン大統領のせいじつな言葉
読んでみて
こちらは絵本です。偉大なリーダーとなるために、働きながら読書をむさぼり、多くの知識をもとに人々を導いたリンカーンの生涯が描かれています。
とても人間味に溢れるリンカーンの表情をどのページにも散りばめており、彼の魅力を多く知ることができます。文章も簡単で読みやすくなっているため、子供への読み聞かせなどにもおすすめの1冊となっています。
みんなのレビュー
伝記絵本について調べていくうちにわかったことの一つに、この絵本の絵を描いているカディア・ネルソンが『ワンガリ・マータイさんとケニアの木々』『わたしには夢がある』も描いていたこと。
この人の描く人物にはとても力強さがあり、この表紙に描かれているリンカーンのまっすぐとしたまなざしからも強い意志が感じられます。
リンカーンの生涯を描くと共にリンカーンの残した言葉についても付記されており、その言葉からも感銘を受けました。
正に言葉は人なり。
https://www.ehonnavi.net/ehon/92111/リンカーン大統領のせいじつなことば-エイブラハム・リンカーンの生涯-/
伝記
リンカーン アメリカを変えた大統領
読んでみて
こちらは簡単な文章で書かれており、ところどころにイラストが挿入されています。リンカーンの人生について、輝かしい実績だけでなく、苦労してきた背景も多く描かれています。
分かりやすい文章で描かれており、重要な場面は絵によっても表現されているので、子供でも理解しやすい本となっています。ふりがなもふってあるので、小学生でも読むことができ、子供から大人まで幅広い世代におすすめの1冊となっています。
こちらは電子書籍も扱っています。
みんなのレビュー
さすがに色々な賞を受賞しているだけあって、いい内容の本でした。リンカンって偉人といわれるがただただ善い人だったのだろうか?とよく知らなかったのだけれど、リンカンもやはり人間であること、しかもかなり個性的な、苦労づくしの人生を自分の力で生きた人であること、困難な状況下で自分で考えて、最善の決定を下す決断が出来た人だということがよくのみこめた。最後の五年間の写真のやつれようが全てを物語っている気がした。歴史の知識で欠けていた重大な部分が補えた気がする。
https://bookmeter.com/books/617978
エイブ・リンカーン(この人を見よ)
読んでみて
小・中学生向けの伝記本。大ベストセラー本「君たちはどう生きるか」の著者である吉野源三郎氏の書いた本です。リンカーンの大統領としての生き様は、若い頃に働きながら苦労して勉強したことに根付いているということが実感できる内容となっています。
「この世の中に一緒に生きている人々にとって、何か有益なことに自分の名前を結びつけることである。」「早くから労働を通して世の中の表も裏も知り、その経験を書物から得た知識と結びつけて底の底まで考え抜く性格であった。」などという文章からリンカーンの人柄が垣間見れます。
漫画や絵本では物足りないという方に一歩踏み込んだ内容となっている1冊です。
みんなのレビュー
リンカーンの生涯を知りたくて読んだ。 貧しい西部開拓民の子として生まれ、労働者として苦労しながら、測量士、弁護士、政治家となった経緯、誠実さと偉ぶらない素朴な人柄、様々な経験から培った判断力の確かさ、知恵の深さがよくうかがえた。 歴史に残る不朽な行為をしながら、同時代の人々にはそれが充分には理解されず、かえって苦しい立場に置かれながら、最後まで立ち向かった人。 奴隷解放宣言、南部と北部を統一する困難な課題に解決することが、この人の果たす役割だったんだと感じた。
https://bookmeter.com/books/137058
デール・カーネギーの知られざるリンカーン
読んでみて
大人向けの読み応えのある本。今まで紹介してきた本はリンカーンの英雄的側面について描かれたものが多いが、この本はリンカーンの冷酷な一面や、自己顕示欲の強い妻に苦しめられてきた一面なども描かれています。
他の本では読んだことのない内容も盛り込まれているので、リンカーンのことをより詳しく知りたいという方におすすめの一冊となっております。
みんなのレビュー
生涯の頭痛の元となる悪妻メアリー・トッド・リンカーン(Mary Todd Lincoln)の異常性、幼い愛息らの夭折、北軍入隊を志願する長男との確執――舟乗り、雑貨商、郵便局長、測量技師などブルーカラーの転職を繰り返しながら、独学で弁護士資格を取得し開業後、大統領はおろか政治家に至るまでの、舐めさせられた辛酸の一つひとつが、リンカーンの精神に打撃を加えている。
カーネギーは,神格化されたリンカーンではなくて、「身近な人間」としてのリンカーンを強調している。1863年に奴隷解放宣言を発布、憲法修正第13条実現のためにあらゆる手段を講じ、奴隷解放宣言を合衆国の歴史に刻んだ大統領リンカーンは、だが常に深い悲しみと憂鬱にさいなまれながら、それらに取り組んだのである。彼が立たされていた絶望の淵を垣間見るならば、身近な人間と理解するのは躊躇すべきかもしれない。
https://blog.goo.ne.jp/augustrait/e/eb1aa9c882b2611baff6f5c0ae6eaa56
リンカーン演説集
読んでみて
リンカーンの演説や要人宛の書簡などについてまとめた本となっています。ゲティスバーグでの演説が有名なように、リンカーンの言葉には力があります。
オバマ大統領やケネディ大統領が真似したというのも有名な話です。この本を読むとリンカーンの信念がどのようなものであったのか、彼自身のつむいだ言葉によって臨場感を持って伝わってきます。
「分かたれる家は立つこと能わず」など聖書に見受けられる言葉も多く見られることから、聖句の影響も受けていることが垣間見られます。リンカーンの生の言葉を読みたいという方にはぜひおすすめの1冊となっています。
みんなのレビュー
信念の人だと思っていた。迷いがなく、正義を貫く強靭な精神の持ち主だと。でも、この演説集を読んでいると、偉業を成し遂げた人の苦悩と迷いと悩みがあふれているのが感じられる。こうしたところがリンカーンの魅力なのだろうか?そして、かの有名な演説は、その前にこんなことを話していたのかと感慨深い。宗教的な比喩が多いのは、やはり無宗教の私にはむずかしかったかな。
https://bookmeter.com/books/101334
まとめ
この記事ではリンカーンがよりよく知れる本を紹介しました。リンカーンについての本は数多く、どれを手にとっていいかわからなくなると思います。
この記事を参考にいろいろな本を読んでいただき、リンカーンの魅力を知っていただけたら幸いです。
以上、リンカーンの書籍をまとめました。