「フロイトの理論に興味があるけど、なんだか難しそう…」
「フロイトってどんなことを説いた人なの?」
フロイトはオーストリアの精神科医で、人間の心を科学的視点から分析する「精神分析学」を確立した人物です。人間の普遍的な本質を追求するフロイトの理論は、医療の分野だけでなく一般の人々からも広く関心を集めています。
フロイトに関する本を読んでみたいけれど、関連する本が多すぎてどれから読めばいいか分からない、という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、フロイトの理論や功績について知りたいときに読むべき本を7冊、おすすめ順のランキングにしてご紹介します。まずはフロイトについての基本知識を得たいという方も、その理論について詳しく学びたい方も、この記事を読めば手に取るべき一冊が見つかりますよ。
この記事を書いた人
一橋大卒 歴史学専攻
Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。
7位:世界一わかりやすいフロイト教授の精神分析の本
読んでみて
フロイトの打ち出した「精神分析」はなかなか難しい理論で、心理学に慣れていない方には内容がうまくつかめないことも多々あります。こちらの書籍では、現代人に向けてフロイト自らが集中講義をするというかたちでわかりやすく精神分析について語っています。
語り口が易しく、専門的な言葉を説明するにも言葉を尽くしてくれているので心理学になじみがない方にも読みやすいです。講義形式で進んでいく文章には聞き手の質問なども含まれていて、対話を読んでいると思うと親しみやすいでしょう。2002年に出版されたものなので少し古いですが、精神分析入門にはぴったりの本です。
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フロイト博士がウィーン大学で行った実際の講義を、分かりやすく日本版として書き起こした内容。「精神分析学」について何も知らなかった私には、入門中の入門ということでとても分かりやすかった。自分に思い当たりドキッとする記述があったり、楽しく学ぶことができた。
引用元:読書メーター
6位:新訳 夢判断
読んでみて
フロイト原著で『精神分析入門』に並んで有名なのが、この『夢判断』。人間が眠っているときに見る夢を科学的に分析しその心理状態と結びつけた、フロイトの「夢」に関する研究内容をまとめたものです。フロイト作品でも重要な書籍でありながら、特に難解だと言われていた『夢判断』の旧版を、精神科医の大平健氏が一般にも分かりやすく整理しまとめ上げました。
夢は自分の内なる「願望」が表出したものである、というフロイトの夢判断。その斬新な解釈は、100年以上経った今でも多くの人を惹きつける魅力があります。
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5位:精神分析入門(上・下)
読んでみて
フロイトと言えば精神分析入門、といえるほど、フロイト思想を語るには重要な書籍です。フロイトが晩年ウィーンで行った一般向けの講義の内容を記録したもので、全編口語で書かれています。
文量が多く読み進めるのに少し根気を要しますが、フロイト本人によって語られた言葉とだけあって説得力があり、精神分析に対するフロイトのエネルギーと情熱を直に感じられるでしょう。フロイトが人生をかけて構築した精神分析理論の集大成が、この作品に詰まっています。
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4位:フロイト思想のキーワード
読んでみて
フロイトの思想について、キーワードごとに分かりやすく解説されている本書。著者は、日本のフロイト研究の第一人者である小此木啓吾氏です。本書ではフロイト理論の解説だけでなく、フロイト自身の私生活や時代背景についても語られているため、伝記的要素が強く一人の人間としてのフロイトを身近に感じることができます。
フロイト理論の基本概念を理解できるだけでなく、時代に翻弄されたフロイトのリアルな人物像や人間観にも触れられる1冊です。
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3位:フロイトの精神分析(図解雑学―絵と文章でわかりやすい!)
読んでみて
その名のとおり、フロイト理論が図やイラストを用いて分かりやすく解説されています。著者は、精神分析を専門とする法政大学名誉教授の鈴木晶氏。本書の魅力は、フロイト理念に対する情報量です。フロイトの名著『精神分析入門』に書かれている内容をぎゅっと濃縮し、簡潔かつ網羅的に説明しています。
今後本格的にフロイトの原著や論文を読んでみたいという人も、この本を一読しておくとよりスムーズな理解につながるでしょう。また、原著を読むときに補助的に利用するのもおすすめです。
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2位:図解 ヒトのココロがわかるフロイトの話
読んでみて
フロイトの理論はもともと医学的視点から説かれたものであるため、はじめての人には難しく感じられるでしょう。難解なフロイト理論を、この本では初心者にも分かりやすい言葉でまとめています。イラストも豊富で、文章量もそれほど多くないので、気軽な気持ちで読める一冊です。
「無意識」や「夢分析」といったフロイトの代表的な概念についても触れられており、フロイト心理学の入門書として手に取りやすい一冊となっています。
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1位:精神分析入門・夢判断 (まんがで読破)
読んでみて
フロイトの代表的な著作である『精神分析入門』『夢診断』の内容を、漫画化しコンパクトにまとめた一冊です。フロイトの半生に沿って描かれているので、当時の時代背景や理論が形成された過程が分かりやすく、またフロイトの人物像についても深く知ることができます。
フロイトの理論について深く学ぶ前に、まずフロイトという人物について知りたい人や、あまり時間をかけずに理論のおおまかな概要を知りたいという人におすすめの一冊です。
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まとめ
以上、今回はフロイトについてよく知れる本を7冊ご紹介しました。
フロイトの原著は難解なものが多く、いきなり読むと挫折してしまうかもしれません。フロイトについての本を選ぶ際は、以下のような順番で読んでいくことをおすすめします。
- まずは漫画や、イラストの豊富な解説書からスタートする
- フロイト研究者による解説書や新書を読んでみる
- フロイトの有名な原著にチャレンジする
このような順番で読んでいけば、フロイトという人物やその理論について徐々に理解を深めながら無理なく学んでいくことができるでしょう。
100年前も今も、人間の本質はきっと変わらないはずです。フロイトの思想に触れることで、自分に関する新たな発見や、今抱えている悩みを解決するヒントが見つかるかもしれません。
この記事でご紹介した本を参考に、ぜひフロイトの理論に触れてみてはいかがでしょうか。