【24年11月最新】法学を学べるおすすめ本ランキングTOP16

「法律を知らずに損をしたことがあり、とても悔しい・・・!」
「自分にはいったいどんな権利があってどんな義務があるのかな・・・?」

意識するとしないとに関わらず生まれてから死ぬまで、そう文字通り「ゆりかごから墓場まで」私たちに関わってくる「法律」。人間が社会生活を送る上でのルールを定めたものですが、年々改正されることもあり、気が付けば「知らなかった!」となりがちです。

「法律なんて知らなくても生きていける」?たしかにそうです。でも、備えあれば患いなしという言葉もあります。人生、生きていれば様々な場面に遭遇します。あやまって他人にケガをさせてしまう、自分が詐欺の被害に遭う……などなど。

そこで今回は、実は身近なのに遠く感じてしまう「法学」に関する書籍を16冊、おすすめ順のランキングにしてご紹介します。これから知りたい!という方を対象とするやさしい入門書から、法学部をめざす方や法学部に在籍している方向けの初・中級書、あるいは現在企業の法務部門を担当する方に役に立つような実践書まで幅広くご案内いたします。

この記事を書いた人

一橋大卒 歴史学専攻

京藤 一葉

Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。

16位:企業法務入門テキスト―ありのままの法務

読んでみて

企業法務の入門書としての位置づけの書籍です。ストーリー形式のため、読みやすく心に響く「読み物」としても楽しめます。企業法務とは何をするところかといった点から他のセクションとの関わり方など、具体的な事例と対応策とともにつづられる内容が参考になるものばかりで興味深いです。

これから企業法務に携わる方、いつ携わってもいいように予習したい方に適しています。また就職活動において企業法務を意識している方にも就職後のイメージが掴みやすいのではないでしょうか。とてもリアルな情報を得ることができます。

みんなのレビュー

15位:法制執務詳解 新版III

読んでみて

法律や規則に関する実務を担当していたときに手に取った本です。この本は「法規担当者のバイブル」と呼ばれますが、実感としてはまさにそのとおりで、法令改正などについて非常に細かく書かれています。分からないことはまず本書を開けばよいと言えるほどです。

留意点としては、辞書的な使用が想定されるタイプの本であって、通読には適さないことです。法規に関する実務(特に改め文、新旧対照表の作成の作成)の際に、不明点を確認する使用がおすすめです。

14位:新法令用語の常識

読んでみて

法学を学ぶ上で避けて通れないのが「法令用語」です。日常用語とは異なる使い方をされる例も多く、法学を学ぶひとつの「壁」となりうるものです。類義語も多く、その差異を知らないと正しい解釈ができない、というケースも多々あります。そんな時に参考とすべき一冊が本書です。初版から半世紀を経てなお名著と名高い『法令用語の常識』(林修三・著)の承継をめざすという位置づけの本です。

具体例を挙げると、「速やかに」「遅滞なく」「直ちに」はどれも日本語としての意味には大きな差異はありませんが、法令用語としては緊急度が変わります。また、「その他」と「その他の」も並列か例示かで意味が変わってきます。こうした実践的な知識を得ることができる点で優れた本だといえます。

みんなのレビュー

☆☆☆☆ 及びと並びに、など同じ意味と思いつつ、しっかり使い分けされる法令。 行政文書もそう書くべきだが、その質は落ちているような。 実際に定着させるためには読みながら、作成しながら、読みながら、作成しながら、の繰り返しが必要。

読書メーター

13位:法律における理窟と人情

読んでみて

民法学者といえば、まっさきに名前が出てくる故・我妻栄教授。本書は、我妻教授の2つの講演を書き起こしたものです。一時絶版になっていたおり、日本評論社に再版の希望を出したことがありますが、その後再版されました(私が希望したからではないと思いますが)。

本書は、法に携わる者が意識するべき「一般的確実性」と「具体的妥当性」について、どうバランスをとってゆくべきかという点を語ってくれています(表題の講演)。もう1つの講演は「家庭生活の民主化」。戦後民法の普及に尽力した我妻教授の家庭像をよめば、その新鮮な感覚に驚かされます。法律に携わる実務者はもちろん、法学を学ぶ学生が読めば大変参考になる一冊と考えます。

みんなのレビュー

12位:紛争解決と規範創造―最高裁判所で学んだこと、感じたこと

読んでみて

最高裁といえば、その名の通り日本の司法の中枢といえます。その中で繰り広げられる紛争を解決するための規範創造とは一体どのようなものだろう、という興味から手に取った本です。なお、最高裁の判例は下級裁判所を拘束する法規範となります。タイトルの「規範創造」とはそのことを指しています。

類書を探せば『最高裁判所判例解説』民事篇や刑事篇がありますが、それらは最高裁判所の調査官によるものです。最高裁判事の筆による本書は、最高裁という建物の内実を覗くようで、ドキドキしつつ読みました。

みんなのレビュー

民法学者から最高裁判事を勤められた奥田先生の最高裁での経験をまとめられた本。印象に残った判決にしても、後輩法曹や学生に対するメッセージにしても、著者の実直なお人柄が滲む、丁寧で配慮の行き届いた、そして学問的で高尚な文章に感銘を受けました。

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11位:法学部、ロースクール、司法研修所で学ぶ法律知識―主要10法と法的思考のエッセンス

読んでみて

こちらもタイトルが気になって手に取った一冊です。ロースクールや司法修習所で学ぶ法学の知識について広く知ることができます。

司法試験問題を解説している箇所など興味深い情報があり、学生が読んでも大いに参考になります。法曹三者の仕事についても紹介されており、その点でも学生(とくに法学部)の方にも適している一冊です。

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10位:元法制局キャリアが教える法律を読む技術・学ぶ技術

読んでみて

法律の学び方について悩んでいた時期に手にとった本です。書店でタイトルを見て即断で買ってしまったのですが、買って良かったと思える内容でした。ページを開いた時の構成の分かりやすさや、文章量についても工夫がされています。基本的な内容を広くおさえることができるところに好感がもてました。

大学生になり法学を学びはじめた人には、この本に書かれている知識をもって授業に臨むことをおすすめします。それだけで授業がより分かり易くなるはずです。法学部以外の学部生にも安心して読むことができます。

みんなのレビュー

一周目完了 法律について知識編で、基礎的なところや制度等の解説があり、図解読解へんでは全体像を掴むコツなどを教えてくれる。 最後の法律編では、憲法民法刑法行政法についても触れられており、とても勉強になる が、何回も読んでいかないと身に付かないと思うので、この感想も少しずつバージョンアップできるように、研鑽を続けたい

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9位:リーガル・リサーチ

読んでみて

リーガル(法的な)・リサーチ(調査)というタイトルのとおり、法律関係の調べものをする際に、その調べ方を教えてくれる書籍です。仕事で法律のつくりを調べなければならない時に手に取った本です。それぞれの調査方法についてもわかりやすく書かれています。

どの項目も即実践できるものばかりなので、非常に役に立ちました。インターネットで得ることができる情報についても、URL付きで紹介されています。企業の法務職、自治体などで法規関係の職務に携わる方にもおすすめできる一冊です。

みんなのレビュー

他の人のレビューに書かれている通り、法律に疎いけども法律について調べものをすることになった人に一番向いている。図書館司書や志望者にも有効。レファレンスサービス演習で法律系の問題が出たらあらかた対応できるはずだ。

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8位:プレップ法学を学ぶ前に

読んでみて

大学教授の道垣内弘人氏が書いた「法学入門」つまり法学の取扱説明書的な位置づけの本です。もともとは東大大学院法学未修者向けの入門書として編まれた本書は、法学の初学者が理解に苦しみがちなところを的確におさえてくれています。

そうした本書の性格もあり、踏込んだ論点については触れられてはいません。読んでいくうちに、本書に応援されているような不思議な感覚を得られました。教科書や六法、判例など、法学には読むべきものが山ほどありますが、それらに疲れた時、うまく飲みこめなかったとき、本書を開けばすこし自信が回復するような気がするのです。

みんなのレビュー

来年度から通う(予定)の通信制大学の準備のために、道垣内弘人先生の「プレップ法学を学ぶ前に」を読了。 まさかの年内最後の読書がプレップシリーズになると思わなかった笑 どちらかというと、法学未修者向けの内容なので、ある程度法律の知識がある人は物足りなく感じることも、、、 ただ、意外と抜けてる点や視点があると思うので、さらっと一読する価値は大いにあり!

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7位:伊藤真の法学入門—講義再現版 伊藤真の法律入門シリーズ

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伊藤真といえば、司法試験受験界では知らない人はいない著名人。現在は法学館/伊藤塾の塾長としても活躍されています。憲法への情熱はすさまじく、憲法学の顕学とも呼ばれています。そんな伊藤真の法律学入門は、憲法を頂点とする法体系についてわかりやすく論じる内容となっています。

法律というものが、決して小難しいものではなく、まして法的弱者を切る捨てるものでは決してなく、公平で公正な社会の実現や社会全体の調和のために存在するものだということを気付かせてくれます。法学を学んでいく上での羅針盤となりうる一冊です。

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法とは、規則であり、その時代に生きた人々の価値観に基づいた“べき論”である。法の目的を意識して、解釈していくことが必要。法の種類によって価値基準が異なるので注意。リーガルマインド(=正義や公平の感覚)を養うためには、 1ルールを事実に当てはめる力 2価値の優先順位をつける力 3意見と事実を区別する力 4両当事者の言い分を聞く 5物事を複眼的に見る力 を身につける。 法のセンスはバランス感覚、複数のものさしを持つこと。 私は今まで自分のものさしに固執していたと思った。少し世界が広く見える。

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6位:キヨミズ准教授の法学入門

読んでみて

著者が憲法学者の木村草太、イラストが『木曜日のフルット』で知られる石黒正数のコンビが送る法学入門書。キヨミズ准教授が、読者を法学の世界へとやさしく誘います。高校生の主人公がキヨミズ准教授と知り合い、学校を舞台に発生する様々なシーンで法学を知ってゆく、という構成です。

物語形式で読みやすいのと、取り上げられる事例が身近で誰しも一度は疑問に思ったであろう事柄なので、集中して読むことができました。この本を特におススメしたいのは、大学で法律を学ぼうとする中高生です。大学の授業やゼミのイメージが非常に沸いてくると思います。もちろん、それ以外の方が読んでも入門書として最適な一冊であるといえます。

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5位:高校生からの法学入門

読んでみて

法学部の有名ブランド大のひとつ、中央大学。本書は中央大学法学部の編によるものとして注目されています。まさに高校生向け書籍として、大学受験を控えた法学部志望者が読むのに適しています。かつてはこうした書籍は存在せず、学部と学生のミスマッチの原因ともなっていたのではないでしょうか。

そういう意味で画期的な書籍です。もはやつぶしが効くなどという不可解な理由で学部を選べる時代ではありません。予めこうした書籍を読む中で法学の基礎知識を得つつ、自分の内なる適性とも相談しつつ学部選択を行うべき時代なのだと痛感します。

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4位:もしも世界に法律がなかったら 「六法」の超基本がわかる物語

読んでみて

「法律」って日常生活と密接に関わっているのに、何故だかふだんは意識することもなく生きてるんだよな、という実感があります。実感というよりは、単に何も考えていないだけなのかもしれないけれど……。そんな時に読んだのかこの本で、「もしも法律がなかったら?」というパラレルワールドを舞台に主人公が法の存在意義を考えてゆくストーリーに仕上げられています。

実際、法律がなかったらどうなるのでしょう。力が強いものが弱いものを虐げる?金持ちが貧乏人を苦役に駆り出す?──どっちもすでに行われているじゃないか!と思うなかれ。それでも法律が機能しているからこそ、守られている点は多々あります。日常、自分ひとりではなかなか考えつかない点を教えてくれる貴重な一冊です。

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六法が無かったらどんな世界になるのかを教えてくれる。 六法それぞれについて、最初は架空のストーリーで法律がない世界を描き、解説の後、実際の条文に触れながら教えてくれる。 非常に読みやすく、ストーリーも盛り上がりがあるものでどんどん読めてしまう。 中学生から高校生が法律に興味を持つための本としても、法律を学ぼうとする大人が読む本としてもいい、バランスの取れた一冊。

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3位:僕らが生きているよのなかのしくみは「法」でわかる~13歳からの法学入門

読んでみて

タイトルにあるとおり、13歳からとされているので読者層は中学生以上ということに一応なります。ただ、小学生でも高学年であれば読めるのではないかという感じがします。それほど内容的には平易に書かれています。親子で読むのであれば、小学校中学年でも良いかもしれません。

真逆のことを言うようですが、決して単調な本ではないです。簡単に答えを提示するハウツー本とは趣が異なっており、「何故そうなのか」という背景や本質を考えさせられる場面が非常に多いです。この本の醍醐味は、そうして法的なものの見方を会得できるところ。こうであればこそ、その先の法学本を読むときにも威力を発揮してくれるのです。

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大人になるまでに感覚的に理解した社会のルールを、学校の事象に絡めて教えてくれる本。分かりやすくて読みやすい。問いが投げ掛けられているので自分で理由を考える事に加えて、他の考えも享受できた。

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2位:10歳から読める・わかる いちばんやさしい 日本国憲法

読んでみて

憲法改正という言葉を、最近よく耳にするようになったと感じませんか。この本を読めば、ふだんは少し遠い存在の憲法に知ることができます。子どもでもわかる言いまわしと表記(ふりがな付き)を徹底している点にこだわりを感じます。小学生くらいからであれば、読み聞かせたり一緒に読むことで、親子で学ぶこともできます。

そもそも近代的な憲法は国家に対して目を光らせるためのものです。この考え方(立憲主義といいます)を中心に、憲法の中でどのような国民の権利がさだめられているのかを整理しつつ読むことができました。

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1位:こども六法

読んでみて

近年「法教育」という言葉をきく機会が増えました。法務省では、小中学生向けの教材を作成するなどすでに取り組みが始まっています。この本は小学生高学年であれば一人でも読めるように書かれており、話題にもなりました。

テーマごとに、分かりやすい文章で綴られるので、大人が読んでもためになります。特に法律に馴染みのない方がはじめて手にとる本として最適だと思います。

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まとめ

今回は、法学ジャンルの本をおすすめ順のランキングにして16冊ご紹介しました。

これらの書籍はおしなべて「法学を学ぶ意味がどこにあるのか」に対する一つの解だと考えます。情報化社会とよばれて久しい現代社会。錯そうする法律関係の中では、一人ひとりが自分自身の権利と義務を整理しつつ理解することが求められています。

この記事を読まれた方が、それぞれの環境に即してふさわしい本を取られ、ご自身の人生において法学の知識をフル活用していただけたら嬉しいです。

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