【24年1月最新】考古学のおすすめ本ランキングTOP10

「考古学に興味はあるんだけど、どんな本を読んだらいいのかわからない」
「優しく考古学について教えてくれる入門本はないかな」

雄大な古代の歴史は、ロマンが溢れています。多くの史跡や資料からはるか昔の人々の暮らしを想像する考古学の世界は、魅力にあふれていると言えるでしょう。

この記事では、小さい頃より考古学に興味を持ち、関連本を多数読んでいる筆者がおすすめ本を10冊ご紹介します。おすすめ順のランキングにしてまとめました。ぜひ参考にしてみてください。

この記事を書いた人

一橋大卒 歴史学専攻

京藤 一葉

Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。

10位:日本書紀に秘められた古社寺の謎──神話と歴史が紡ぐ古代日本の舞台裏

読んでみて

本書は、考古学の中でも特に日本の神社にスポットライトを当てて考察を行った一冊です。

古代において、神社は政治の中枢であり、天皇や豪族は支配者としてだけではなく、神を祀る祭司の役割も担っていました。日本書紀の記述を読み解くことで、古社はいつ何のために建てられたのか、そして歴史上や信仰の面でどんな影響を与えたのか、謎に迫ります。

日本の古代史や宗教史に興味のある人におすすめできる一冊です。

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9位:日本神話の「謎」を歩く

読んでみて

こちらの本は、日本各地を歩いた気分になりながら日本神話の謎に触れていくことをコンセプトに書かれた一冊です。

この本を読めば、日本の各地の土着神話や神々の遺物に、現地で実際に触れたような気分になることができます。全国450カ所以上の伝承地を取材した結果を、全36種類のルートに分類して各ルートごとに神話に触れる体験をすることができますよ。

実際に各地に足を運ぶのは少し気が重いけど、日本神話に興味があるという方にはおすすめできます。

8位:水都 東京 ――地形と歴史で読みとく下町・山の手・郊外

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この本は、古代から続く東京という街を、川や池などの地質を分析することで解き明かしていくことを目的としています。

隅田川や荒川に代表されるように、東京は下町から郊外まで豊かな水辺をもっています。そんな東京には、水辺をたどれば古代の記憶に触れることができる土地が東京にはまだたくさん残っているんです。本書では、東京各地をめぐりながら、この魅力的な水都の姿を地質的なアプローチで描き出していきます。

地質からアプローチする考古学に興味がある方におすすめできる一冊です。

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7位:考古学から学ぶ古墳入門

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日本が世界に誇る遺産である古墳ですが、古墳ごとにどのような違いがあるのか理解している方というのは実は少ないのではないでしょうか。

本書では、物質資料を基に研究を行う考古学の見地に立って、古墳の魅力について紐解いていきます。前方後円墳という名前はよく聞くけれどもなぜ古墳はあのような形になったのか、地域によって違いはあるのか、埋葬品はどのようなものがあるのかなど、古墳にまつわる様々な疑問を解決してくれる本です。

古墳について興味はあるものの、いまいちどの本を読んだらいいかわからないという方にはおすすめの一冊ですよ。

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6位:シンボルの謎バイブル

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本書は、文字の前身として意思表示に用いられてきたシンボルに焦点を当てた一冊です。

シンボルは様々な古代文明で用いられていましたが、世界にはどんなシンボルがあり、どのように用いられていたのでしょうか。古代エジプトのアンクや仏教の蓮の花、フリーメーソンの直角定規などには一体どんな意味が含まれているのでしょうか。

本書を読めば、世界各国500以上のシンボルの持つ意味について知ることができます。我々の身近に現在でも存在するシンボルの意味も知ることができますよ。

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5位:美の考古学: 古代人は何に魅せられてきたか

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本書は、考古学を美術的な視点で見直してみようという意図をもって執筆された一冊です。

はるか60万年前の石斧に始まって、古代人たちは様々な道具を作り出してきました。それは、もちろん機能を追求して作られたものですが、その中に古代人の美的なセンスが隠れていると筆者は言います。

実は、美こそが古代の人びとの在りかたを方向づけてきたのではないか。筆者はそんな仮設のもと、モノの図形、色や質感などを切り口に、人の心の動きと社会の変遷とを重ね合わせて論考を行っています。

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4位:若い読者のための考古学史

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続いては、イエール大学が出版する「リトル・ヒストリー」の中から、本書を紹介します。

本書では、考古学にあまり触れてこなかった人をターゲットとして、考古学の歴史について解説します。考古学の魅力と現代までの歩みを考古学の権威であるブライアン・フェイガンがやさしく語る一冊です。これまでの考古学は、世界各地でどんな発見をしてきたのか、偉大な先駆者たちの物語を知ることができます。

世界の考古学について、1から学んで見ようと思っている方にはおすすめの一冊です。

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3位:サピエンス全史

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本書では、人類の進歩を太古の時代から現代まで取り上げ、果たして文明は人類を幸せにしたのかどうかを検証します。

人類は、農業や産業、国家、貨幣、企業など様々なものを作り上げてきました。しかし、それらは本当に人類の幸福に寄与しているのでしょうか。本書では、歴史を語りながらも、そのスコープは歴史だけにとどまらず、科学や文化など幅広い範囲に広がり、あらゆる観点から人類について読み解いていきます。

学術的な記述も多く、難解な本ではありますが、世界的ベストセラーである本書をぜひ読んでみてください。

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2位:遺跡発掘師は笑わない ほうらいの海翡翠 西原無量のレリック・ファイル

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本書は、世にも珍しい遺跡発掘師を主人公にした小説作品です。

主人公は、亀石発掘派遣事務所に所属する絶対的エース「西原無量」。彼は、世紀の発見を繰り返し、天才発掘師と名高い存在です。そんな彼が奈良の古墳から出土した宝玉をめぐり、周囲に暗い影が迫りくることで、物語は動き出します。

本書は遺跡発掘をテーマにしたミステリー作品となっており、遺跡に興味がある人も、ミステリーが好きな人も面白いと思える傑作ですよ。

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https://twitter.com/mieko53_56/status/1489597748903313410?s=20&t=wti6WyhcN9fY6vrMVrX0aQ

1位:銃・病原菌・鉄

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世界のミステリーの一つとして、「なぜアメリカ大陸の先住民はヨーロッパ大陸の住民に征服されたのか」というものがあります。なぜ、その逆は起こらなかったのでしょうか。本書では、「地域格差」を生み出したものの正体を、考古学や人類学の視点から読み解きます。

1万3000年にわたって人類がどのような条件のもとで発展してきたのか。ヨーロッパ大陸に文化が発生した理由は一体なのかを科学的な視点から知ることができます。

ピュリッツァー賞も受賞した本作は、人類の大きな歴史に興味がある人は必読の一冊です。

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まとめ

こちらの記事では、「日本の考古学を扱う入門本」「世界の考古学を扱う入門本」「考古学をテーマにした読み物」という3つの切り口で考古学に関する本を紹介してきました。

誰も自分の目では見たことのない古代の人々の暮らしを想像する考古学は、ロマンに溢れています。そんな考古学も、今では多くの入門本が出版されており、考古学の世界に触れることは以前より容易になっていると言えるでしょう。

ぜひ、これらの本を読んで考古学をもっと好きになってくれると嬉しいです。

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