「小学生・中学生向けで面白いノンフィクション本はないかなぁ?」
「感動できるノンフィクション本が知りたい!」
「実際の事件を取り扱ったノンフィクション本が読みたい!」
このように考えて本屋や図書館の棚を探したり、Amazonで検索する方も多いのではないでしょうか。
しかしノンフィクションとひとくくりにしても、さまざまな分野・内容があります。この中から今の自分にあった本を探すのは至難の技でしょう。
そこでこの記事では、感動的なノンフィクション作品を20冊、おすすめ順のランキングにしてご紹介します。小学生から高校生まで、学生さんでも読めるものや大人も楽しめるものなど、幅広く選びました。
まったく違う世界を見ている作者たちに魅せられ、ノンフィクション本を読みあさった筆者が冒険譚や事件の記録、世界の社会問題など幅広い分野のおすすめ本を20冊紹介しますのでぜひ参考にしてください。
この記事を書いた人
一橋大卒 歴史学専攻
Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。
20位:大好き!おじさん文庫
読んでみて
2018年に刊行された深山さくらさんのノンフィクション本。
1974年4月、山あいの小さな小学校に、「毎月、本代を送ります」と書かれた差出人不明の手紙が届きました。子どもたちは、月に一回本代を送ってくれる「おじさん」へありがとうを伝えるために、それぞれが想像する「おじさん」の似顔絵を書きはじめますーーという話です。
小学校の本が少なすぎるのを目にした青年が、42年間毎月匿名で本代を送る姿が素敵な実話本でした。こんな人がいるのかと、心が温まります。人間関係で辛いことがあったときや人の優しさに触れたいときに読みたい一冊です。
みんなのレビュー
自分が地域から受けた援助の恩を、たまたま訪れた小学校の図書の少なさを見て、本代として匿名で現金を送り続けるという形で、つぎの代に返していった実際のお話。有名人でもどこかのお金持ちでもなく、ごくごく普通のサラリーマンの方。感謝の気持ちは誰でも志しさえあればあらわせるのだなぁ。廃校になるまでの数十年続けたおじさん。最後に出てきたおじさんの写真からはその人柄がにしみ出ていました。
読書メーター
19位:凶悪 ある死刑囚の告発
読んでみて
2009年刊行で映画化もされた「新潮45」編集部によるノンフィクション本です。
「他にも人を殺しています。警察はそのことを把握していません」死刑宣告を受けた男は取材で衝撃的な自白を始めます。しかも、首謀者は捕まっていない。この話は本当なのか、雑誌記者は関係者への取材を開始し、真実を追求するーーという話です。
すべて実話とは思えないほど凶悪な事件が記されている作品でした。一歩間違えば、凶悪な事件に巻き込まれてしまう、そんな恐怖を感じます。綿密な取材によって書かれているため、犯罪者の心理を理解するうえで重要な資料です。
犯罪者はわかりやすくそこにいるのではなく、普通の人に紛れているとわかります。自分の身を守るという意味でも、一度は読んでほしい一冊です。
みんなのレビュー
やっぱり人間が一番怖い。お金のために自分の家族を犠牲にするとは。無理やり酒を飲ませてたり、生きたまま海にほうりこんだり。小説以上の怖さ。現実だからすべて救われない。警察の役立たずさは異常。話に引き込まれて一気に読み終えました。
読書メーター
18位:暗闇でも走る
読んでみて
2018年刊行の安田祐輔さん本人のノンフィクション本。
安田さんは発達障害に加え、父のDVやいじめ、一家離散などを経験し、この地獄から抜け出すために一流大学へ入学します。しかし、大学を卒業して商社に入社するも、うつ病により4ヵ月で退社。しかしたくさんの人に助けられ、2011年に「キヅキ共育塾」を開くーーという話です。
人生は何度でもやり直せる、という勇気を与えてくれる一冊です。多くの辛い出来事を経験してきたからこそ、言葉に重みがあり心に響きました。また生きづらい状況の中に活路を見出す思考法や努力などについても書かれています。
作者と同じような経験をしている方に読んでほしい一冊です。
みんなのレビュー
発達障害にしてDV家庭で育ち、いじめ、非行、鬱、引きこもりと暗闇でうずくまる。幸せになりたいと祈るようにうめく不器用な少年。帯にある「偏差値30から一流大学へ」というサラッとした文とは違う。一歩を踏み出すまで、そして踏み出したあとも焦れてガッカリしイライラした。私がこうなのだから、本人の感じる不甲斐なさは如何許りだったか。「でかした」と喜んだあとにまた続く挫折。小説だったら、いけずな作家を嫌いになっているに違いない。後半の疾走感。爽やかさが突き抜ける。優しい笑顔の理由は、最後の一文にある。涙がこみ上げた。
読書メーター
17位:バッタを倒しにアフリカへ
読んでみて
2017年刊行の前野ウルド浩太郎さん本人のノンフィクション本です。草むらでよく見かけるバッタですが、実はハーブや野菜を食べてしまうため大量発生は飢餓の原因になります。そんな食料被害を防ぐため、バッタ博士の前野さんは単身モーリタニアへ渡りーーという話です。
濃い内容とコミカルな文章で、前野さんのバッタに対する熱意があふれていました。研究の話、というより言葉の通じない砂漠でてんやわんやしていて、難しい本は苦手という人でも楽しく読めます。
みんなのレビュー
16位:選ばれる女におなりなさい デヴィ夫人の婚活論
読んでみて
2019年刊行のデヴィ夫人のノンフィクション本。デヴィ夫人の生い立ちから今に至るまでと、恋愛・結婚に対する夫人の信念が書かれた作品です。
読んでいて、テレビからは想像できない人生を送っていて驚きました。戦中戦後の極貧生活を送り、中卒で就職して家庭を支え、挑戦と努力を忘れなかった夫人の姿に、改めて尊敬の念が湧きます。
チャンスを掴み取っていった人生を疑似体験できる良書です。ぜひ恋愛や結婚、人生で悩んでいる女性に読んでほしい一冊です。
みんなのレビュー
テレビで見かける度、すごい方だなぁと度々感じていましたが、本書を読んでやはり本当にすごい方なんだなと再認識。 人の3倍勉強して働いて努力された方だからこそ、成功された方なのだなぁ。 婚活論よりも、夫人の人生や生き様に興味津々で夢中で読みました。
引用元:読書メーター
15位:なんで僕に聞くんだろう。
読んでみて
2020年2月刊行の幡野さん本人によるノンフィクション本。ガンになった作者になぜか悩みを抱えた人が相談にきます。恋や病気、人生の悩みに「なんで僕に聞くんだろう」と思いながら、著者が答えていくーーという話です。
まったく知らない人たちの人生相談なのですが、共感できるものが多い作品でした。タイトルの通りに著者は疑問に思いながらも相談に真摯に向きあい、答えていく文章に気づかされることも多かったです。
誰かに相談したくてもできない人、悩みごとがある人におすすめの一冊です。
みんなのレビュー
相談者からの文があって、それに答えていくスタイルの本。歯に衣着せない回答が清々しかった。相談した方の中にはグサッときたりイラっとしたりする人もいるかもしれないけど、それでも確信をついてるから相談者が増えていったんだろうなぁ。
読書メーター
14位:ぼくは13歳 職業、兵士。―あなたが戦争のある村で生まれたら
読んでみて
2005年刊行の鬼丸さん・小川さん作のノンフィクション本。世界では、一分につき一人の命が小型武器によって奪われています。特に、その小型武器を持たされ兵士として戦わされてきた子ども兵の問題は深刻です。本書はそんな子ども兵の状況と問題について語った内容です。
戦争のない日本に暮らしていると実感がありませんが、世界の多くの国で18歳に満たない子どもが兵士として働かされているという現実が確かに存在するのだとこの本は言っていました。
そして子ども兵として役目を終えた子どもたちは軍隊を抜け出しても、文字の読み書きができずまともな職業に付けません。子ども兵問題について、考えさせられる一冊です。
みんなのレビュー
日本ではあたりまえの平和な生活を選択も出来きない社会、少年少女が大人の道具のように戦場にかりだされ、物のように扱われ人間扱いされない社会、そんな社会の現状を伝えてくれた本です。 そしてその原因が、 -子どもでも扱える武器の開発普及 -大人の権利利益の奪いあい -開発普及する先進国企業 世界の半分以上の国での武器ビジネス利益追求 にある。 そんな世界を知ると日本が如何に平和で自由かを再確認することができる。 今の自分に何ができるのだろう。 そんな問いかけをしてくれました。
読書メーター
13位:家をせおって歩く
読んでみて
2016年に発売された、アーティスト村上慧さん著作のノンフィクション本『家をせおって歩く』の増補改訂版です。
みなさんはアパートや一軒家、マンションなどに住んでいると思います。しかし、村上慧さんの家は発泡スチロールで作られた小さな家。彼はその家を背負って、日本各地を移動しながら生活しています―という話です。
表紙に書かれている絵そのままで、新種の生き物を発見したような気分になるユニークな話でした。良い意味で今までの常識が打ち破られます。その土地の風景や人の優しさ、家を建てる・住むなどさまざまな概念について、改めて考えさせられる一冊です。
みんなのレビュー
12位:なんにもないけどやってみた―プラ子のアフリカボランティア日記
読んでみて
2011年刊行の栗山さやかさん本人のノンフィクション本です。
本書を執筆したさやかさんは茶髪でガングロの渋谷109の元店員。親友の死をきっかけに世界放浪の旅へ出かけた彼女が出会ったのは、アフリカの医療施設で病気と貧困に苦しむ女性でした。病気の苦しみからは救えなくても、孤独からは救ってあげたいとボランティア活動に参加し―という話です。
エチオピアの悲惨な現実に向き合い、行動し続けるさやかさんの強さに感動しました。温かいベッドやおいしい食事、清潔な飲み物。当たり前のことかもしれませんが、それがいかに恵まれているのか、痛感する一冊です。
どんなことが起こっているのか、わかりやすく書かれているので高校生におすすめの本です。
みんなのレビュー
毎日を楽しく暮らしていた女性が、親友の死を機にバックパッカーに。そして、アフリカでいまも暮しているーすごい転換のようにも見えますが、ひとつのことに真摯に向き合っているから渋谷のあの時代を乗り越えたんでしょうし…そのひたむきな姿勢がすごい。ご両親は心配だろうなあ…と思いつつも、自分の気持ちのまま進んでいる栗山さん。応援しようと思います。
読書メーター
11位:ファーブル昆虫記
読んでみて
こちらのファーブル昆虫記は、2005年に刊行されたファーブル著、奥本さん・見山さん訳の昆虫観察記です。博物学者ファーブルが書いた昆虫観察の本を子供向けに訳しています。内容は昆虫の他にもファーブル自身のエピソードが入っており、大人も子供も楽しく読めます。
子供向けのため、写真や解説がたっぷり入っています。好奇心旺盛なファーブルのエピソードは「待って、何やってるの!?」と思わずツッコンでしまうものもあり、ページをめくる手が止まりませんでした。好奇心は科学の発展に貢献しているとわかる一冊です。
みんなのレビュー
毎日息子に読んでいる本。ファーブル昆虫記そのものではなくて奥本大三郎氏の補足や日本での事例が豊富に載っているほか、詳細なイラスト、アニメ風の挿絵など楽しく読めるファーブル本。小学生にはとっても楽しい本だと思う。もちろん大人が読んでも発見があって楽しい。特にこの巻は対象が糞ころがしのスカラベなので面白さも格別だ。自然はなんと精緻にこの世の中を設計したのだろう!との感慨に浸ると思う。
読書メーター
10位:ヘレン・ケラー
読んでみて
1998年に刊行された砂田弘さん著のノンフィクション本です。病気で目が見えず、耳も聞こえず、さらに話せなくなってしまった女性ヘレン。そんな三重苦を彼女はサリバン先生と乗り越えていく―という話です。
1歳7ヵ月で視力も聴力も失ってしまったヘレンが、サリバン先生と努力を重ねて言葉を習得し、人間として成長していく姿が心動かされる一冊です。特に残った触覚や嗅覚などをフルに使うヘレンの聡明さには感心しました。
わかりやすい文章で書かれているため、小学校中学年の子から読めます。
みんなのレビュー
熱病で三重苦の障害を背負ってしまったヘレンが、サリバン女史と出会い、言葉を習得し人としての成長を果たしていく様は涙が出ました。
読書メーター
9位:ぼくには数字が風景に見える
読んでみて
2007年刊行のダニエル著、古屋さん翻訳のノンフィクション本です。著者であり、本書の主人公であるダニエルは数学と語学の天才。彼はコミュニケーションにハンデを持つアスペルガー症候群ですが、天才的な頭脳を持つサヴァン症候群でもありました。
この作品は、そんな普通とは違ったダニエルの頭と心の中を描いている作品です。他人と違うことに悩みながらも、家族や仲間に支えられて少しずつ自立していく姿に胸が打たれます。視点も独特なものが多く、新鮮な驚きが感じられました。
人との違いについて悩んでいる方に読んでほしい一冊です。
みんなのレビュー
サヴァン症候群でアスペルガー症候群で、てんかんも患ったという著書が、何を感じどう生きてきたのかが、詳細に綴られており興味深く読んだ。ご両親も本人も周りで手を差し伸べた人たちも素晴らしい。良書です。
読書メーター
8位:トットちゃんとトットちゃんたち
読んでみて
2001年に刊行された、黒柳徹子さんのノンフィクション本です。ユニセフ親善大使黒柳徹子さんが目の当たりにしたのは日本の「当たり前」が存在しない光景。飢餓や貧困、戦火、災害に苦しむ子供たちについて、包み隠さず本書は語っています。
読んで、わたしたちと外国の子供たちの環境の違いに愕然としました。たった数十円を稼ぐために体を売る子供や、たった数十円がないためにこの世を去る子供もいる。そんな現実が確かにあるのだと、この本は訴えています。
内容はちょっと難しいかもしれませんがルビが振ってあり、写真多めなので小学校高学年の子も読めます。
みんなのレビュー
災害や戦火で貧困に苦しんでいる国の子ども達の様子を、ユニセフ親善大使の黒柳徹子さんが実際に命の危険を伴いながらも訪れ、伝えてくれる素晴らしい本だった。総ルビで子ども達にもおすすめ。でも一番おすすめしたいのはこの現状を知らない大人にかなぁ。徹子さん、凄いです。
読書メーター
7位:謎の独立国家ソマリランド
読んでみて
2013年刊行の高野さんによるノンフィクション本です。
東アフリカの世界一危険なエリアに存在する、ソマリランド。その国は武装勢力や海賊がはびこるエリアで、武装解除し数十年も平和を保っています。本当にその国は存在しているのか、事実を確かめるため、筆者はその国へ飛び込むーーという話です。
単なる旅行記のように思えますが、ソマリランド成立の理由や今の状態、文化などが書かれており、学術的な資料としても機能する作品でした。なにより、それらの内容について日本の武将などを例に出しながらわかりやすく書かれていてスラスラ読めます。
読み物としても面白いので、ぜひ一度は読んでほしい作品です。
みんなのレビュー
グイグイ引き込まれて一気読み。超面白い。海賊についての考察はなるほどと唸ってしまった。世界は不思議で満ちているように思えるけれど、内側から見ると当たり前の積み重ねなんだなぁとしみじみ。
読書メーター
6位:社会人大学人見知り学部 卒業見込
読んでみて
2015年刊行のオードリー若林によるノンフィクション本。
若手芸人の下積み期間という長いモラトリアムを過ごした若林さんは、気が付くと世間離れした人間になっていました。「手酌なんだけど」と先輩から怒られても納得できなかったり、スタバでグランデと頼めなかったり、遠回りしながら自分らしい道を模索するーーという話です。
社会人だからこそ理解できることがあり、共感しながら読めました。またテレビからは想像できない若林さんの価値観や思考を感じられました。人見知りで悩んでいる人におすすめの一冊です。
みんなのレビュー
5位:ディズニー おもてなしの神様が教えてくれたこと
読んでみて
2014年刊行の鎌田洋のノンフィクション本。世界に数あるディズニーの中でも東京ディズニーランドの「おもてなし」について、3編の話から構成されています。話を通して、おもてなしやサービスの奥深さを知ることができる作品です。
サービスとおもてなしの違いについて、今まで考えたことがなかったので新鮮な気持ちになりました。有名な夢の国で、楽しいひと時を送れるのはキャストさんたちの「おもてなし」あってこそなんだと、実感します。
「働く」ことについてわかる一冊なので、まだ働いた経験のない高校生におすすめです。
みんなのレビュー
ディズニーから、教わることって沢山あるなって思いました。とても素敵なお話です。サービスでなく、おもてなし、 私は今までサービスだったのかな??これからは、おもてなしをしていきたいなって思えた一冊でした。
読書メーター
4位:旅をする木
読んでみて
1999年刊行の星野道夫のノンフィクション本。著者は1978年、26歳の頃に初めてアラスカを訪れます。厳しい自然や野生動物の生き様、アラスカ先住民族との出会いについて語っている作品です。
日本からは遠いアラスカの大自然を感じられました。鋭い観察眼と、見たままの文章に著者の人柄が表れており、惹きつけられます。
大きな自然に触れたいときに読みたい一冊です。また33編で構成されているため、手軽に読めるのも魅力です。
みんなのレビュー
著者自身がある日見つけた日記。それを一冊のエッセイ集として纏めた本。写真は一枚もないが、文章を読んでいるだけで、たちまちアラスカの風景が目の奥に広がってくるような気持ちがした。厳しい自然と生き物や命に対する畏敬の念、現地に暮らす人たちや出会った人に対する敬意や思い出が、星野氏の飾り気のない文章から伝わってきた。「自然はいつも、強さの裏に脆さを秘めています。そしてぼくが魅かれるのは、自然や生命のもつその脆さの方です」 著者の物事を見つめる視点は読むと共感できる。
読書メーター
3位:戦争は女の顔をしていない
読んでみて
2016年刊行のノーベル文学賞受賞のアレクシエ著、三浦さん翻訳のノンフィクション本。第二次世界大戦中、旧ソ連軍に属していた女性兵士500人のインタビュー集で、貴重な資料でもある作品です。
国のために必死に戦った女性たちへの、戦後の世間の目が辛い一冊でした。100万人もの女性が兵士として戦争に参加して活躍していたというのにも驚きました。当時の戦争について感覚的に知ることができる一冊です。
みんなのレビュー
第二次大戦における独ソ戦。ロシアで言うところの大祖国戦争に従軍した女性は100万人を超える!戦後の世間の目は、彼らにとても冷たかったようだ。男だったら英雄なのに。戦後数十年を経てようやく体験を語り始めた女性たちを、ノーベル文学賞を受賞した著者が訪ね歩く。痛ましい記録。
読書メーター
2位:学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話
読んでみて
2013年に刊行され、映画化もされた坪田信貴によるノンフィクション本。学年ビリだった金髪ギャルが、一人の教師と出会って努力し、慶應大学に合格するまでの話を描いた作品です。
ギャルの子は「聖徳太子」を「せいとくたこ」と読んでしまう子で、初めは初歩の初歩からの勉強で大丈夫か、と心配になります。しかし、先生の的確なアドバイスとお母さんからの信頼により、彼女は着実に努力を積み上げていきます。そんなギャルの子に、自分も頑張ろうと思えました。
自信がどうしても持てない子や子育て中の親御さんにおすすめの一冊です。
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1位:ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
読んでみて
2019年刊行しノンフィクション本大賞受賞のブレイディみかこによるノンフィクション本。
アイルランド人の父と日本人の母を持つ「ぼく」がイギリスのブライトンで中学校生活を送るのですが、そこでは人種差別的な発言を繰り返す子や経済的に貧しい子など、さまざまな生徒がいてーーという話について、母である著者が世界の社会問題について問いを投げている作品です。
人間の多様性やさまざな人との付き合い方、自分の個性について考えさせる一冊です。「ぼく」の哲学者のような思考や感性、魅力的な登場人物にページをまくる手が止まりませんでした。
日常で出会うもやもやについて考える手がかりにもなるので、高校生だけでなく、大人にも読んでほしい一冊です。
みんなのレビュー
まとめ
ノンフィクション本を20冊紹介しましたが、いかがでしたか?
ノンフィクション本は、綿密な取材の元で成り立っているものもあれば、著者自身の思考や経験が綴られたものもあり、多種多様です。
そのため、自分がまったく知らない分野の本を読んでみると思わぬ発見や新鮮な驚きがあります。また、あなたが持っている悩みと近い悩みを解決した著者の本は、あなたの悩みを解決する手助けになります。
本記事をきっかけに、ノンフィクション本に興味を持って楽しんでいただければ嬉しいです。ここまで読んでいただき、ありがとうございました!