「伊達政宗のおすすめ本が知りたい」
「伊達政宗のことを知りたくても、どんな本から読めばいいのかがよく分からない。」
戦国武将として非常に人気が高い伊達政宗の本を選ぶ際、このような悩みがあるではないでしょうか?確かに政宗を扱った本は多いため、選ぶのに骨が折れますよね。
そこで今回は、伊達政宗(1567~1636)の生涯や人柄などを知るうえでおすすめの本を7冊、ランキングにしてご紹介いたします。定番の小説から子供向けの本・漫画、研究書にも触れました。
ぜひともご活用いただければ幸いです。
この記事を書いた人
一橋大卒 歴史学専攻
Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。
7位:伊達政宗の研究
読んでみて
伊達政宗研究の第一人者・小林清治氏が、政宗の実像を出生伝説や彼の残した書状などから克明に解き明かしている本です。純然な歴史研究を通じて彼の生涯に迫っているため、政宗の実像を知る上で役立ちます。
政宗個人だけではなく、伊達氏や仙台藩による領国経営の構造や中央政権への対応など、彼を取り巻く社会背景についても理解できる1冊です。加えて歴史研究書である分、政宗の行動が歴史に及ぼした影響も追究しています。「歴史の中で活躍した政宗」について考える上でもおすすめでしょう。
こんな人におすすめ
- 伊達政宗の実像を深く知りたい人
- 伊達政宗を学術的に研究してみたい人
みんなのレビュー
内容は更新の余地があるものの、全体的に伊達政宗の業績や人柄などについて詳しく、分かりやすく書かれており、とても楽しく読めました。また縁の地の地図も掲載されており、仙台訪問の際にとても役に立ちそうです。
引用元:ブクログ
6位:伊達政宗の素顔
読んでみて
政宗が生前に残した自筆の書状から、彼の生涯に迫っていく書籍です。名将としてだけではなく、文化への造詣が深かったり、家族・家臣への情愛に溢れていたりする面も注目されています。
酒癖が悪い点や秀吉への対応に苦悩する姿など、政宗の人間味に溢れる面を垣間見られる点もポイントです。他にも手討ちにしたとされる小次郎が生きていた可能性など、著者の新説も多く紹介されています。
こんな人におすすめ
- 伊達政宗の生涯を知りたい人
- 歴史に苦手意識があり、わかりやすい本を探している人
みんなのレビュー
5位:馬上少年過ぐ
読んでみて
『坂の上の雲』など数多くの歴史小説を世に送り出した司馬遼太郎氏の短編小説です。タイトルは政宗が晩年に残した漢詩『酔余口号(すいよこうごう)』に出てくる最初の句から取られています。
内容自体は出生から家督相続、奥州平定に至るまでの若年期を思い出しながら、上記の詩を詠むというものです。そして詠み終えた後に去来する、天下を得られなかったことへの空虚感が描かれています。
主に政宗の若年期に記述が多く割かれている分、彼の生涯で最も華々しい時期について知る上でおすすめです。彼の父・輝宗が寄せる期待や、弟・小次郎を擁立したい母・義姫たちとの確執も見逃せません。
こんな人におすすめ
- 長い小説が苦手な人
- 伊達政宗の生涯で最も注目される若年期について知りたい人
みんなのレビュー
4位:伊達政宗(山岡荘八)
読んでみて
伊達政宗を描いた小説の中で最も定番の作品です。1987年大河ドラマ『独眼竜政宗』や、後述する横山光輝『伊達政宗』の原作としても知られています。全8巻構成と読みごたえが抜群で、反骨精神や野心に溢れる政宗の生涯を誕生の瞬間から最期に至るまで余すことなく描いた本です。
若い頃に天下を目指して奥州を平定していく様子は読んでいて非常にリズミカルで、作品の中にはまっていく面白さがあります。一方で豊臣・徳川政権の平和な時代でも、「へそ曲り」らしく知恵を駆使しながら難題を切り抜けるシーンは手に汗を握りそうな展開です。
ボリュームの多さに反して分かりやすい文章で書かれているため、政宗初心者でも読みやすくなっています。
こんな人におすすめ
- 伊達政宗の生涯や人物像を全体的に知りたい人
- 伊達政宗の生涯の後半期も詳しく知ってみたい人
みんなのレビュー
3位:伊達政宗(海音寺潮五郎)
読んでみて
政宗の家督相続から豊臣政権下で発生した秀次事件までを描いた作品です。彼の10代から20代を描く分、一般でよくイメージされる若き政宗が乱世や秀吉の天下を生き抜いた様子を追いかけられます。
野心家でありながら、秀吉の派手好みな性格を意識して演出するなどのしたたかさをも見せている点がポイントです。次第に油断ならない人物になっていく過程からは目が離せません。
なお作中では戦国時代の礼儀作法についての知識も随所で見られます。読み進めながら当時の雑学にも触れられるため、戦国時代への理解も深められるでしょう。
こんな人におすすめ
- 若年期の政宗について詳しく知りたい人
- 戦国時代当時の雑学について理解を深めたい人
みんなのレビュー
面白かった! 今まで読んだ小説の伊達政宗の中でいちばんリアリティがありました。外交術や処世術に長けてる、権力者の好きな事をして気に入られるのが得意な所とかをよく見せてくれる本でした。 この本では家督を継いだばかりの時期から殺生関白秀次の事件までの政宗の二十代だけでしが、もっと老年まで読みたかったな… 作者は人物の行動の裏にある心理的要因を見せるのがすごく的確な気がします。政宗の目を通してみる秀吉が特にそうでした。 海音寺さんの作品は初めてだったけど、凄く気に入ったんでさっそく他の作品も注文。笑
読書メーター
2位:伊達政宗―戦国をかける独眼竜
読んでみて
歴史上の人物を子供向けに紹介する「火の鳥伝記文庫」の1冊として、政宗の生涯を描いた本です。絵も入れられている分、彼にまつわる名シーンをありありとイメージしながら読み進められます。
母との確執など様々な苦境を乗り越えて成長していくくだりや、家族・家臣との絆にまつわる逸話も多い分、面白く読み進められるのがポイントです。加えて児童向けで分かりやすい書き方であるため、歴史が苦手な大人も政宗の生涯についてアレルギーを感じずに学んでいけます。
こんな人におすすめ
- 歴史に苦手意識がある人
- 伊達政宗という人物を1から知りたい人
みんなのレビュー
1位:伊達政宗(横山光輝)
読んでみて
『三国志』や『水滸伝』など多くの歴史漫画を残した横山光輝氏が、山岡氏の小説を原作に描いたものです。内容は山岡氏の小説に沿ってはいるものの、漫画という形で描かれている分、政宗の生涯に抵抗なく追っていけます。
奥州での合戦シーンや豊臣・徳川両政権下での巧妙な立ち回り、政宗の心中にたぎる野心が絵を通じてありありと目に焼き付けられる点が魅力です。歴史や活字が苦手な人でも、政宗の生涯を飽きることなく追っていけるでしょう。
こんな人におすすめ
- 伊達政宗の生涯についてピンからキリまで知りたい人
- 活字や歴史は苦手だが、伊達政宗に興味がある人
みんなのレビュー
まとめ
今回は伊達政宗について知る上でおすすめの本を7冊ご紹介しました。
政宗については戦国武将として知名度が高い分、定番の小説から本格的な専門書まで色々と出版されています。本を読むことで勇猛果敢な若き野心家だけではない政宗像に迫れるため、彼についてより深く理解できるでしょう。
政宗について様々な面から知ることで、彼の魅力や深さに触れられます。今回ご紹介した7冊を政宗への理解を深めるために役立てて頂ければ幸いです。