小説ヲタクがおすすめするオールタイムベスト83冊

三好長慶をよく知れるおすすめ小説6選【主人公から脇役の本まで】

「三好長慶とは何をした人なの?」
「三好長慶を描いたおすすめの小説はなに?」

本記事を読んでいる人はこのような疑問をお持ちではないでしょうか?三好長慶は戦国時代の武将で、織田信長よりも前に、混乱していた畿内を制圧して実質的に天下人となった戦国大名です。のちに信長に従った松永久秀の元の主君として知る人もいるでしょう。

戦国時代、最初の天下人ともいわれる三好長慶
出典:Wikipedia

そんな波乱万丈の生涯を送った長慶のことを知りたいのであれば、ストーリー仕立てで楽しめる、長慶を描いた小説を読むのがおすすめです。

小説はもちろん創作もあるものの、そのストーリーや魅力的な人物像に引き込まれて読みやすいでしょう。また、長慶の息遣いや思いなどもリアルに伝わってくるはずです。

今回は長慶のことを取り上げた小説のうち、長慶を主人公にしたもの、あるいは群像劇や長慶を脇役としたものという2つの切り口から計6冊紹介します。この時代は敵味方入り乱れるなど展開も複雑ですが、小説を楽しみながら、長慶の人となりや生涯、さらにはその時代背景への理解が深まれば幸いです。

三好長慶が主人公の作品

新三好長慶伝 龍は天道をゆく

読んでみて

三好長慶の出生地とされる徳島県三好市出身の作家・三日木人さんが、2019年に発表した歴史小説です。瞳の奥に龍が宿り、「阿波の蛟龍」とも呼ばれた長慶。天下静謐を目指してひたむきにまい進する器量に優れた天下人としての姿が描かれています。

興味深いのはのちに策略家として知られる松永久秀が、じつは野望はあるものの器量の劣った人物として表現されていること。長慶と久秀の意外なバランスは新鮮に感じるでしょう。

執筆にあたっては長慶を顕彰する地元の市民グループの協力を受けており、新しい研究成果や濃いエピソードも満載。大河ドラマ原作化も視野に入れているというダイナミックな1冊です。

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三好長慶

読んでみて

三好長慶は家臣の松永久秀の知略を得て、父の仇討ちに立ち上がり、混乱する畿内を制して天下人になります。しかし頂点に立った時、家臣の久秀がその隠していた野望をむき出しにして、あらゆる手を使って三好家を追い落とそうと動き出します。

印象的なのは途中から長慶の様子ががらりと一変していること。前半の正義感の強いたくましい長慶が後半に一転、覇気がなくさえない姿で描かれます。一方で久秀の謀略の連続にページをめくる手が止まらないでしょう。応仁の歴史以後の畿内の歴史について知りたい人にもおすすめです。

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三芳野の花 三好長慶の生涯

読んでみて

三好長慶は織田信長より早く畿内の実力者になった武将で、下克上を体現した人物です。一方でそうした時代と時代のはざまに生きた人物の宿命でもある、大きな悩みにぶつかりました。

長慶は伝統文化を愛し、それを守ろうとしたため中世と近世の狭間に悩むことになります。非情になり切れず葛藤をかかえながら戦う長慶の苦悩と悲しみ・・・。彼の内面までも抉り出しその実像に肉薄した意欲作です。

長慶と家臣の松永久秀、あるいは三好兄弟との関係は理想的に描かれており、三好ファンにぜひ読んでほしい1冊です。

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三好長慶が脇役の作品、または群像劇の小説

京洛戦国志

読んでみて

混乱する京都を制し、天下の覇者となるため四国・阿波から進出した三好長慶と家臣の松永久秀が率いる三好一門。物語は長慶と弟たち、松永久秀、将軍権威の復活を狙う足利義輝たちの都での主導権争いを中心に展開していきます。

長慶とキレ者の家臣・松永久秀の不可解な動きに不審を抱いた長慶の弟たちは、ついに久秀を排除しようと決意しますが・・・。両者の確執が新たな戦いを生み出し、怒涛の展開へと巻き込まれていきます。

誰が主人公というわけではないので、広い視点から京都の戦国時代を体感している気分になりますよ。文体も読みやすいのでエンタメ歴史小説として楽しめます。

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乱世、夢幻の如し(上下)

読んでみて

三好長慶に仕えた松永久秀が主人公ですが、前半はその久秀から見た長慶の活躍を中心に描かれた歴史小説です。久秀は阿波の長慶を見込み、その胸に飛び込んでいきます。長慶が久秀の協力を得ながら天下人へとのし上がっていく様が痛快です。

しかしふたりは相容れない存在でした。目的のためには手段を選ばない非道な久秀と伝統を守ろうとする人格者の長慶。ふたりの思いはすれ違い、ついに長慶に見切りをつけた久秀は思わぬ手に出ます。ここから久秀の悪鬼ぶりはエスカレート。

戦国に生きた男たちの熱い魂がほとばしる作品です。

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覇道の槍

読んでみて

三好長慶の父、元長が主人公。阿波の武将の元長は、理想を実現しようと主君の細川氏の畿内支配体制の確立に尽力します。しかし固いきずなで結ばれたはずの主君と対立し・・・。謀略に次ぐ謀略や駆け引き、裏切りなどスリル満点の展開の一方で、戦国の世の非情さと切なさが漂うストーリーも魅力的です。

あっと驚く意外な展開と、元長の子で千熊丸と名乗っていた長慶らの次世代の今後の活躍を期待させるラストも秀逸です。

信長の前の天下人といわれる長慶ですが、それも父元長の築いた礎があったからだと気づかされます。長慶に興味を持った人は、元長の時代の本書から読めば、三好一門が抱えていた事情など、より理解を深めることができるでしょう。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。三好長慶が主人公または脇役として登場、群像劇という切り口でご紹介しました。

激動の戦国に飛び込み、ついには天下人に成り上がっていく長慶の物語はワクワクしますよね。くせ者として知られた家臣・松永久秀との関係性も小説によって違い、目が離せません。また、親子2代の物語を読むと、三好一族が権力を拡充していった様子がよく分かります。

長慶の生きた時代は移り変わりが激しく、背景が分かりにくいかもしれません。しかしストーリー展開のある小説で読めば、イメージしやすいでしょう。また、裏切りや謀略もじつはそれなりの理由があるなど面白く読むことができます。

この記事を読んで、三好長慶について知りたい、まずは彼の小説を読んでみたいと思っていただければ幸いです。

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