【24年1月最新】千利休をよく知れるおすすめ本・書籍TOP16

「千利休について知りたい!」
「茶道についてあまり知らない人にもわかりやすい解説書ってないかな?」
「ある程度千利休に詳しいから、より深堀りした本を読みたい!」

この記事では、織田信長や豊臣秀吉に仕えた日本史上最高の「茶師」である千利休について、わかりやすく、そして楽しく学べる本をランキング形式で16冊ご紹介していきます。「何を読めばいいか迷う…」というあなたも、すぐに読むべき本がわかるように解説しています。

本当の初心者の人でも読める入門書や漫画から、少し詳しく踏み込んだものを読みたい人向けの専門書まで、幅広く選びました。ぜひ参考にしてみてください。

この記事を書いた人

一橋大卒 歴史学専攻

京藤 一葉

Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。

16位:南方録

読んでみて

弟子・南坊宗啓(なんぼう そうけい)が書き残したとされる千利休についての記録書です。千利休の茶道に対する考えた方が凝縮されており、利休を語るうえで外せない超有名な1冊です。

しかし、実は本書の内容は捏造も多いといわれています。利休の言葉を本当に直接拾ったのか…その信憑性は定かではありません。

それでも、本書では当時の茶の考え方をじっくりと学ぶことができ、現代との茶道の違いをありありと見て取ることができます。千利休を学ぶというよりは、「当時のお茶を知る」という意味で読むべき名著です。

みんなのレビュー

他のお茶の本で読んだことがかなりあり、この本が出典元ということがよく分かりました。

引用元:読書メーター

15位:千利休

読んでみて

歴史学者・村井康彦の名著『千利休』。こちらの本は、謎に満ちた千利休の生涯に関する史料を細かく読み解くことで、利休がどのような人物だったか、そして日本文化史における利休の果たした役割を追究する本です。

豊臣秀吉など天下人と交流し、「茶の湯」という文化を大成。そして悲劇的な死を遂げることになった…利休についてよく知られていることですが、それ以外のことはあまり知らない、という人は多いのではないでしょうか。この本は「人間」としての千利休を克明に描き出したことで、出版当初は歴史学界だけでなく茶道界にも衝撃を与えました。学術書なので難しく感じられるかもしれませんが、ぜひ読んでおきたい1冊です。

みんなのレビュー

14位:千利休とその妻たち

読んでみて

『千利休とその妻たち』は千利休を「茶人」としてではなく「1人の男」として描いた小説です。フィクションとはいえ、もちろん利休の人生をもとにして書かれた小説なので、学びはたくさんあります。

この小説が素晴らしいのは何といっても「茶道じゃない側面から見た千利休の人間性」を垣間見れるところです。あまり知られていない「キリスト教」とのつながりや、1人の商人としての生きざまを知ることができるのはこの作品が唯一かもしれません。

小説が好きで、普通とは別の角度から千利休を学びたいと思っている中級者におすすめです。

みんなのレビュー

キリストの教えも茶の心もつまるところは一つであった。三浦さんが敬虔なクリスチャンであられるためその視点から描いた茶の世界、秀吉に仕える利休の苦悩に吸い込まれていった。刀を武将から取り上げる大胆なことを思いついたシーンは感動した。

引用元:読書メーター

13位:入門した人、したい人のための茶道(chado)BOOK

読んでみて

こちらの本は直接的には千利休と関係ありません。しかし「現代茶道の入門本」ということで紹介させていただきたいです。やはり千利休を知るには「茶道」の基礎を知っておかないと「なぜ千利休はすごいといわれているのか?」がわからないためです。

茶道の稽古とはどんなものか?突き詰めると何が待っているのか…?など、茶道初心者がその世界を垣間見れるような内容に仕上がっています。そのため、今まで茶道に触れてこなかった人でも、茶道を体験したような気持ちになれる1冊なのです。

ぜひ「茶道を知る→千利休を知る」という流れを意識してみてください。それだけで学びがグッと深まりますよ。

みんなのレビュー

お茶席に縁のある子ども時代を過ごしたせいで、茶道についての知識が中途半端な自分には最適レベルの入門書。ムック本なので広告も挟まれていて、お気軽に読める。一番の収穫は、辻徳が移転したのを知れたこと!

引用元:読書メーター

12位:利休の逸話

読んでみて

こちらは千利休の逸話が324も集められた本です。著者の筒井紘一(つつい ひろいち)は茶道研究家で、茶の湯についての著書が30冊以上ある専門家です。こちらの本は、茶道研究の第一人者である著者の過去の著作などを加筆・修正して、わかりやすい現代語で千利休という人物の輪郭を浮かび上がらせています。

利休の生涯をたどりながら、彼の家族や好み、友人や弟子、茶道具や茶の湯についての考え方など、さまざまな視点の逸話が掲載されています。利休の求めた「茶」がどのようなものだったのか、その片鱗が垣間見えるかもしれません。

みんなのレビュー

お茶を知らないと読んでも???な部分はあるが、話として読む分には興味深いものがあった。宗匠の人となりが伝わってくる。当時は、芸術・宗教等様々な分野での交流があったはずで、どういうふうに影響し合っているのか興味をひかれた。しかし、そういう大家であってもヒトやものごとの好き嫌いはあるようで、そこがかえって人間臭さを感じさせる。

引用元:読書メーター

11位:千利休 切腹と晩年の真実

読んでみて

こちらの『千利休 切腹と晩年の真実』は近年出版されたもので、千利休について新たな事実を提言する内容となっています。

例えば「千利休は切腹していない!」など、常識を覆すような内容を次々に語っていきます。新事実のインパクトの大きさにあなたは戸惑ってしまうかもしれません。けれどもそれが千利休への関心を高め、奥深さを知るきっかけになります。

さらに踏み込んで千利休について学びたい、最新の学説に触れてみたいという人は、本書を完読すれば多くの気付きがあること間違いありません。

みんなのレビュー

職場の人が読んでいて、少しだけ内容を教えてくれた。「千利休は生き延びていた」という学説(?)を提唱しているらしい。面白そうだ。トンデモ本の部類に入りそうだが、著者は歴とした日本史研究者のようで、引用文献も手堅い。一般書とはいえ、記述は研究者としての手続きを踏んでいるものと思われる。

引用元:読書メーター

10位:天下人の茶

読んでみて

千利休は織田信長・豊臣秀吉に仕えた人物です。『天下人の茶』は、その2人の天下人のうち秀吉との関係に焦点を当て、どのようにして利休は秀吉に貢献し、関わっていたのか?を理解できるような長編小説です。

じつは直木賞候補となったほど面白い作品で、「なぜ千利休は切腹することになったのか?」というミステリーも、秀吉との交流を踏まえながら楽しめるような内容になっています。

フィクションの部分も多いので「これが史実」と思うのは危ないですが、普通のの教養本を読むより、物語として知ったほうがイメージが湧いて理解しやすいです。そういった意味でも、本書は千利休初心者にぜひ読んでほしいと思います。

みんなのレビュー

無稽なストーリーだが、それが気にならないほどよく中身が出来ている。茶道がいかに政治と結びつき、機能していたのかが伝わる。利休がなぜ切腹に追い込まれたのかも何となく分かってしまう。

引用元:読書メーター

9位:日本人のこころの言葉 千利休

読んでみて

千利休の生涯、そして千利休が大切にしていた言葉や価値観に重きを置いた解説書です。著者は茶道の専門家であるため、これまで紹介してきた初心者向けの本よりも一歩踏み込んだ内容になっています。

「千利休はどのような心でお茶をたて、日本人が大切にすべき精神を築いたのか?」そういった心や文化全体を学べるような規模の大きさは、きっと千利休が壮大な人生を歩んだからこそのものなのだと感じられます。

つまり、本書は「千利休の人生観すべて」を知れる内容なのです。名言書として学ぶも良し、千利休の伝記として読むも良し、はたまた自己啓発本としても良し…の1冊となっています。

みんなのレビュー

8位:図解 千利休99の謎

読んでみて

こちらの『図解 千利休99の謎』は、どちらかというと「エンタメ」として千利休を知れる本になっています。

実は千利休は切腹など、謎の多い人物であることで有名です。それらの謎を「図解」してくれていて、千利休の初心者が「もっと千利休について学びたい!」と興味をそそられるような1冊に仕上がっています。

そのため、次のステップにつながる1冊といえるのです。また謎に関することだけでなく、千利休の基礎知識も図解してくれているので、改めて千利休について復習したい人にもおすすめですよ。

みんなのレビュー

7位:まるごとわかる!千利休と茶の湯

読んでみて

千利休についてのたくさんの史料をオールカラーで掲載しているムック本です。茶の湯(茶道)のことも詳しく載っていて、お茶を習っている人にもおすすめできます。

豪華絢爛な文化が生まれた戦国時代にあって、「わびさび」を大切にした「茶の湯」を打ち立てた千利休。その数奇な生涯を丁寧にたどることができます。また、利休の茶の湯に見える美学や、誰でもどこかで聞いたことがある「表千家」「裏千家」「武者小路千家」という利休の系譜をひく3つの流派についても詳しくわかります。

みんなのレビュー

映画でいろいろとわからなかったことが多かったので、読書。利休に関わりのある人物や時代背景、茶の文化など写真や相関図で説明。映画を観る前に読めば、予備知識として楽しめたかもしれない。

引用元:読書メーター

6位:利休にたずねよ

読んでみて

千利休の人生を描いた小説で、なんと直木賞を受賞した作品でもあります。物語は、千利休が切腹をするシーンから時間をさかのぼるようにで進みます。小説として楽しく千利休の人物像を知れるという意味で、初心者におすすめできる1冊です。

そんな『利休にたずねよ』の最大の特徴は、周りにいた女性たちに重きをおいて利休を描いているところです。周りの人物による利休像を描くことで、客観的にな視点で利休の姿が浮かび上がるように工夫されています。

ある種の恋愛小説に近い作品で、フィクションの部分もある程度あるため「ダイレクトに千利休について知りたい!」という人には合わないかもしれません。けれども単純に小説として楽しめるので、すべての人に1度は読んでほしいと思います。

みんなのレビュー

今まで手を延ばさばかったことを悔やむ面白さ。著者、歴史小説というジャンル、茶の湯、どれもこれも門外漢ゆえに何に惹かれているか不確かだけれど、とりあえず抹茶をいただきながら歴史のオーディオブックでも聴こうか。

引用元:読書メーター

5位:千利休の「わび」とはなにか

読んでみて

「茶道史」にある程度知っている人に読んでほしい「わび」がわかる解説書です。「千利休は一切道具にこだわらなかった」「有名な『待庵』は秀吉が光秀などへの対策として作らせた」など、著者の勘が冴えわたる考察に驚きの連続です。

ただ、上に挙げた文章を読んで「意味がよく分からない」という人は、今は読むべきでない上級者向けの本といえるかもしれません。茶道について理解を深めたいならば、その世界でかなり評価の高い1冊ですのでぜひ目を通してほしいです。

みんなのレビュー

過去の文献を丹念に解読し、千利休にまつわる通説と実際の違いを明らかにする一種の調査報告。専門的でマニアックな内容ですが、興味深い発見がいくつもありました。

引用元:読書メーター

4位:まんがで学ぶ 利休の逸話

読んでみて

「千利休についてあまり知らない」というあなたには、まずこちらの漫画で楽しく知ってほしいと思います。利休の逸話がサラッと読めるので「文章を読むのが苦手…」という人でもストレスなく勉強することができます。

そんな『まんがで学ぶ 利休の逸話』の魅力は、「千利休=お茶の人」という常識からステップアップするためにぴったりの内容が詰まっているところです。逸話がメインなので、伝記よりも堅苦しくなく読み進められます。

千利休の美意識や、人物像、そして「どんなことを成し遂げたからすごいのか?」という基礎知識を面白おかしく学ぶにはこの漫画がおすすめです。

みんなのレビュー

利休さんって感情が結構激しく動く方だったのかな、と知る。漫画は解りやすくする為に少し脚色して描かれているそうです。巻末に逸話の原文が載っています。後からそれを読むと原文が理解し易いですヨ。

引用元:読書メーター

3位:千利休 無言の前衛

読んでみて

『千利休 無言の前衛』は、映画「利休」の脚本を担当した赤瀬川原平氏が、脚本執筆のため猛勉強をしたその知識をもとに書いた1冊です。そのため、茶道の専門家が書く解説書とは違った視点で千利休のすごさを語っています。

この本では、千利休の茶の湯は「前衛的な芸術だ」と論じられています。これは赤瀬川氏自身が前衛芸術家だからこそ論じられた内容であり、これまで美術という視点から利休を見たことがなかった人にとって、驚きの解説だと言えます。

「新たな視点で利休を知りたい!」という好奇心旺盛な方におすすめの1冊です。

みんなのレビュー

映画『千利休』の脚本を担当したことをきっかけに書かれた千利休論にして前衛論。トマソンやら近鉄の助っ人外国人やらが千利休を同じ土俵にあげてしまう著者の語り口から、おおよそ尋常の利休紹介本ではないということが察せられるが、赤瀬川原平にとって前衛とはいかなる位置価をもつか、ということが千利休という他人を介することでダイレクトに出ていて、そこは本書のユニークな面白みだと思います。

引用元:読書メーター

2位:利休入門

読んでみて

若手茶道家が描く「利休像」を楽しめる1冊です。お茶の世界から見て千利休は何が凄いのか?有名な「わびさび」とは何か?お茶に対する利休の信念や考え方は…?など、総合的に千利休を知れる良書となっています。

著者独自の視点で千利休について解説しているため、「一般的にみた千利休とは何か?」という基礎知識がないと誤った解釈をしてしまう可能性もあります。そのため、ここでは中級者向けとして紹介させていただきました。

とにかく千利休を極めたい!という方には、網羅的に詳しく千利休を解説してくれているため、必読の本だと言えるでしょう。

みんなのレビュー

侘び寂びについて調べていて出会った本。 利休の茶室はこんなにこじんまりしていて落ち着けそうな空間であったのかと感じた。 侘びしさは不足や不完全であることに対して抱く感情だそうで、侘しい、貧しいという 侘びの意味とも少し違うようです。「すこしずつうしない、しかもとりもどすことのできない」感覚。

引用元:読書メーター

1位:千利休

読んでみて

人気少女漫画誌『りぼん』などでも連載していた漫画家・清原なつの氏による、利休の生涯を描いた伝記漫画です。繊細でどこかあっさりしている絵が特徴的で、利休の人生というストーリーを邪魔せずいいバランスを保っています。

意外と文章も多めな伝記漫画となっています。しかし、だからといって初心者に優しくないというわけではなく、利休の歴史がスッと頭に入ってくるように時間軸に沿って描いてくれています。

そのため、千利休入門書として1番おすすめなのがこちらの漫画です。まずはこの漫画で基本的な知識を身に付け、そこから中級者向けの本に入っていくとスムーズに学びを深められますよ。

みんなのレビュー

千利休が生涯かけてお茶とどう関わり、どんな生活の中で暮らしてきたかがとてもよくわかる。千利休を取り巻く人物像や利休との関係性も緻密に描かれ、名物についての解説も逐一のせてくれているので、何度か読めばさらに深みを増していくような本だと思う。

引用元:読書メーター

まとめ

千利休についてに書かれた書籍を、ランキング形式で16冊ご紹介してきました。1冊1冊の本をざっくりとでも読めば、「千利休=お茶の人」という基本的な知識から抜け出し、いかに千利休が日本文化に貢献したのかを理解することができます。

そして、その学びはあなた自身の「日本人としての誇り」へとつながるものです。千利休という偉人の考え方・価値観に触れ、自分の中に眠る「日本人としての誇り」を呼び覚ましてくれるとうれしいです。

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