「紫式部は源氏物語を書いた人という以外何も知らないけれど、どんな人だろう?」
「紫式部はなぜ源氏物語を書いたのだろう?結婚はしなかったのだろうか?」
紫式部という名前を知っている人は多いですが、どんな女性だったのか、どんな一生を送ったのかはあまり知られていませんよね。
ここでは紫式部を知るためにお勧めする本を6冊紹介します。初心者向けの読みやすいマンガから、楽しい小説、専門家による学術書まで、幅広く選んでいます。
ぜひ参考にしてみてください。
漫画編
紫式部: はなやかな王朝絵巻『源氏物語』の作者 (学研まんがNEW日本の伝記)
読んでみて
学研マンガは子供向けの歴史本ですが、侮ってはいけません。歴史の流れを掴めるよう、わかりやすくコンパクトにまとめられているので、入門編としては最適です。
紫式部の生い立ちは?親兄弟や夫はどんな人だったのか?源氏物語を書くまでの日々や晩年はどう過ごしたのかなど、源氏物語の作者としてだけではなく、一人の女性として紫式部に興味を持つきっかけになる本です。
みんなのレビュー
小学校高学年を対象にされた漫画ではありますが
晴れのち平安
オトナでも充分楽しめます。
『紫式部日記』のエピソードや
『紫式部集』の和歌でのエピソードが
盛り込まれていて、既存の伝記まんがよりも
内容が濃く感じられました。
人生はあはれなり… 紫式部日記
読んでみて
現代でも、日記を読むとその人についてよくわかるものですが、紫式部も日記を残しています。その名の通り「紫式部日記」です。
この日記は紫式部が仕えた中宮彰子の出産をメインに書き綴られているのですが、それ以外にも紫式部は愚痴やら恨みごとやら書きたい放題で笑ってしまいます。マンガなので気軽に読めるのもいいです。
みんなのレビュー
他の本でも読んだことがあるけど、 紫式部 てネガティブさん。
読書はしご
本書では、平安系絶望女子という大変失礼な称号を頂いています。
紫式部日記 をベースに、宮仕えの日々を漫画で紹介されていて、非常に分かりやすい。
小説編
散華―紫式部の生涯〈上〉〈下〉
読んでみて
紫式部は平安時代の人なので、資料も豊富ではなく、彼女の正確な人生をたどるのは難しいです。しかし、紫式部日記を始め、彼女に関係する人々が残している書物などからわかることもあります。
そこから類推できる紫式部の一生を、歴史小説家として有名な杉本苑子氏がまとめた大作です。長いですが、フィクション部分が面白く読み進められます。
みんなのレビュー
副題の通り、紫式部の生涯を現代小説として綴った作品。
ブクログ
今更くどくど言うまでもなく、平安時代の女性の生き様というのは表に出てこない。、千年の時間に耐えうる文学作品を醸した女性作家の名前すら判然としないというのが現状なので、これを「小説」として書く際は、どうしてもかなりの部分を資料からの推測と、個人の想像(創作)で補うこととなる。
もちろん読み手はそうした作家の個性の差異を味わい、楽しんで読めばいいのであるけれど個人的な感触だが、やはり女性作家の一生は、同性の作家の手になるほうが、より面白く共感ができる内容に仕上がっている気がするのだ。というわけで、これは、杉本苑子の手になる「紫式部の一生」のお話となる。
新源氏物語 上/中/下
読んでみて
紫式部を知るためには、大著である源氏物語を読まないわけにはいきません。多くの作家が源氏物語の翻訳を手がけていますが、田辺聖子氏の現代語訳は、品があるのに読みやすい訳語が選ばれていて、とっつきやすい源氏物語になっています。
みんなのレビュー
源氏物語 てちゃんと読んだことなかったりする。いつか読みたいと思っていたところにネットで読み易い 源氏物語 がある事を知り、購入。
山行記録と雑記
上中下の全3巻で空蝉から始まっていて構成も若干違うようだけど、量もそれほど多くないし文体も現代語訳されているだけでなく読み易いように 田辺聖子 のアレンジも加わっているらしい。そんな訳で確かに読み易かった。
学術書・エッセイ編
紫式部伝: その生涯と『源氏物語』 源氏物語千年紀記念
読んでみて
歴史学者から見た紫式部とはどんな人なのかを知るには最適の本です。
この本を読むと、紫式部が源氏物語のストーリーや登場人物をどこから発想したのかがわかるので、源氏物語の背景として知っておきたい情報も得ることができます。
みんなのレビュー
一言で言うと、この本すごいです。9200円は決して無駄ではありませんでした。角田先生のご著書全般に言えることなのですが、とにかく斬新で面白いです。また、専門書にしてはわかりやすい文章だと思います。そして、今まで私の知らなかった「えっ」という話が満載でした。
平安夢柔話
平安ガールフレンズ
読んでみて
紫式部だけを取り上げるより、同じ時代を生きた清少納言や和泉式部と比べた方が、紫式部をよく知ることができるかもしれません。
紫式部が今生きていたら、自分はお友達になれるだろうか?なりたいと思うか?と真剣に考えてしまうような、ユニークな本です。
みんなのレビュー
人となりを理解するにはとても分かりやすかったです。
苗坊の徒然日記
特に藤原道綱母と和泉式部はあまり知らなかったので、そういう人だったのね…と分かって良かったです。面白く読みました。
まとめ
いかがでしたか?紫式部をもっと知りたくなるような本をご紹介しました。
紫式部は、源氏物語の作者というだけでなく、平安時代を生きたキャリアウーマンとして興味深い女性なので、小説家から研究者まで様々なジャンルの人が本を書いています。
この記事を参考に、紫式部について親しみを持ち、もっと知りたいと思ってもらえるようになれば嬉しいです。