小説ヲタクがおすすめするオールタイムベスト83冊

シーボルトをよく知れるおすすめ本6選【伝記や本人の著作なども紹介】

幕末に活躍した人々がどこから情報を得ていたのかを知ろうとするときに、必ず出てくる人名が「シーボルト」ではないでしょうか。

シーボルトのことについて調べることは、日本がどのようにして世界と対峙することのできる近代的な国家になったかを知ることにつながります。

現在出版されているシーボルトのことについて書かれた本は、その伝記だけではなく、シーボルト本人の著作による翻訳版も多く残されています。

ここではシーボルトについてよく知るために、こうした著作のうちから読みやすく、わかりやすい、なおかつよく利用されている書籍を6つご紹介します。

シーボルトが日本に何をもたらしたのかを知るため、そして幕末期の日本に大きな影響を及ぼした人間「シーボルト」のドラマを堪能するために是非ご参考にされてください。

シーボルト、波瀾の生涯

読んでみて

波乱に満ちたシーボルトの人生をドラマティックに描いた伝記です。

歴史書としてだけではなく物語としても読みごたえのある一冊で、シーボルトがどんな思いで何をしてきたかうかがうことのできる良書です。

著者はドイツの高名な作家でシーボルトの遠い親戚にあたる血筋の人だそうで、一つ一つの史実を丹念に調べ上げた訳注がついてあります。

親戚の方が書いた本ですが、ひいき目の見方と事実のバランスが取れている印象です。

みんなのレビュー

シーボルトといえば歴史の授業で習った「シーボルト事件」しか知りませんでした。
医師として来日し、博物学にも精通していたシーボルトと、
彼をとりまく人々によって繰り広げられる熱いドラマを丹念に描いているという点で、
この本には単なる歴史的資料としてだけではないドラマティックな面白さがあります。

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シーボルト (人物叢書)

読んでみて

著者の板沢武雄氏は日本近世史、日蘭貿易史に足跡を残す戦前に活躍した歴史学者で、本書は多くのシーボルト研究の基礎知識として教科書的な役割を担っている有名な著作です。

この著作によって一般に知られるようになった史実も多いとか。鎖国の時代に西欧文明を日本人に伝えて、日本を広く世界に紹介したシーボルトの正確な伝記です。

シーボルトを本で知るなら必読の1冊となっています。

みんなのレビュー

鎖国下において西欧科学を伝え、幾多の俊英を輩出すると共に、広く日本を世界に紹介したシーボルトは、多難の生涯であったが、わが国近代文の開明に果した役割は大きい。本書は新史料をおりまぜながら、その功業に史的意義を与えた正確な伝記である。明日の日本のために伝えたい一書である。

引用元:Amazon

文政十一年のスパイ合戦―検証・謎のシーボルト事件 (文春文庫)

読んでみて

この本は、1828年、シーボルトが一時帰国するときに先発船が難破し、積み荷から幕府御禁制の品が多数出てきたとされる「シーボルト事件」について書かれています。
シーボルトは実はスパイだったのではないか。膨大な資料調査を基に書かれた「歴史書としても読めるミステリー」ともいうべき秀作です。

この事件の奥に、見え隠れする政治的抗争。歴史の教科書を書き換えられるのではないか、というくらいセンセーショナルな内容は、読む人を強烈にひきつけます。

1992年「本の雑誌」ベストワンや、推理作家協会賞を受賞した書籍です。

みんなのレビュー

本書は、タイトルに似合わず、シーボルト事件の真相を検証した、一級の研究書である。巻末の参考文献も多く、しかも筆者がオランダ語にも精通していることは、現地(オランダ、インドネシア)における文献探索において、きわめて有利であり、それだけ新しい歴史的事実の発見に功を奏しているように思われる。

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江戸参府紀行

読んでみて

シーボルト本人による著作で、研究者の方にとっても必読の書です。

シーボルトは1823年長崎に来日しますが、その3年後、オランダ商館長に随行する形で江戸に参府した際の道中記です。

この道中、シーボルトは日本の動植物の標本を採るなど、日本の地理や自然を研究に没頭しますが、その様子が本人の言葉で語られています。

それだけではなく、道中で出会った難病の患者を医者として診察し、日本の医者にアドバイスするなど、シーボルトの日本に対する「思い」が直に感じられる著作です。

みんなのレビュー

シーボルト来日の本当の狙いは、日本の政情や地理を探ることであったというのが最近の定説だが、本書では旅先の各地で新たな発見に喜ぶ博物学者としての、好奇心あふれるシーボルトの姿が浮かび上がる。旅程を急ぐ官吏にせかされながら、各地で目につく動植物を採集し、夜は遅くまでかかって標本の整理をする。寝食を忘れて新たな発見に狂喜する姿は、読者にも未知な土地への冒険心を掻き立てるものがある。江戸時代末期の日本の田舎の姿、そこにたくましくも礼儀正しく生活する我々の祖先たち、失われつつある日本の良さを改めて認識させてくれる。

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シーボルト 日本植物誌 (ちくま学芸文庫)

読んでみて

シーボルトは、日本の植物を始めて西欧に紹介した人物としても有名です。その元ネタともいうべき本がこちらです。

文化史、民俗学、植物画としても、多くの研究者にとって原点となった歴史的著作ともいえます。実際にこの本で初めて紹介された植物の学名には、シーボルトの名前が入っているものも多いです。

この本には、美しいカラー図版150点全点が収録されていて、シーボルト本人の覚書や、現代の研究による最新の知見も踏まえた解説がついており、歴史と植物学を同時に学べる名著です。

みんなのレビュー

幕末(1823-1829)に来日したシーボルト(1796-1866)と植物学者ツッカリーニの共著。1835年からシーボルト没後の1870年までかけて分冊で刊行された。本書で学名登録された植物も多い。美しい彩色図版150点が収められている。図はドイツの画家が描いたものだが日本の画家・川原慶賀らの下絵をもとにしており、植物学的にもボタニカルアートとしても貴重なものだ。本書では各図版に大場秀章の解説がついており植物図鑑としても役に立つ。

読書メーター

歳月―シーボルトの生涯

読んでみて

シーボルトは2度来日していますが、最初の帰国時に母国ドイツで夫人と出会い、結婚をしています。

そして、幕末の動乱期へ向かおうとする日本に再来日するわけですが、この時のことを中心に「人間としてのシーボルト」の実像に迫る著作です。

普段の生活の様子や、2度目の来日の際の渡航ルートなど、他の関係書籍には見られないよく調査されたが故の記載が見られ、「リアルな」シーボルト像を浮き彫りにしてくれます。

みんなのレビュー

シーボルトに興味があり長崎が好きなので関連の本は漫画も含めて随分読んだが再来日のルートやドイツでの夫人との出会いなど詳しく調べられて居て驚いた。
シーボルトの再来日は書き手に寄っては?なものもあるがこの作品はあたかも自分もそこに実在してるようだ。食べてるものや行動などなどいきいきと描かれている。
今まで読んだシーボルトの関係の本では群を抜いて良かった。

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まとめ

シーボルトに関する著作はたくさんあります。本人による著作が残っていることと、その他当時の日記や書籍や、シーボルトと交流した人々による記録が多いことから、様々なことがわかっており、調査研究は進んでいる分野と言えるでしょう。

今回ご紹介したおすすめの書籍は、そんなシーボルト関係の著作の中でも、多くの人たちに支持された定評のある本です。

シーボルトと幕末期の日本のことについてことについて深く調べたいならぜひ購入して手元に置かれるとよいでしょう。

疑問に思っていたことがわかってくるだけではなくて、シーボルトと幕末のことについて廻りの誰よりも詳しい人になれることと思います。

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