【謎に迫る】ピラミッドとは?いつどこで誰がどうやってなぜ作ったのか

いつかエジプトに行ってピラミッド見てみたいな!
ピラミッドというと、石で作られた三角形の建物でしょ?くらいしか分からない。
いつ作られたの?なんの目的で?もっと知りたい!

ピラミッドというと、なんとなくイメージは湧くけど実際どんな建物なのかまで知っている人は少ないのでしょうか。

ピラミッドって、結局なんなの?

この巨大な存在感と神秘さは、もっと知りたくなる探究心をくすぐりますよね。

そこで今回はそんなピラミッドを「できるだけ分かりやすく」知るために、「5W1H」で謎を解説していきます。

  • Who(だれが)
  • When(いつ)
  • Where(どこで)
  • What(なにを)
  • Why(なぜ)
  • How(どのように)

この記事を読めば、ピラミッドが作られた目的やその方法を理解することができて、今にもエジプトへ行きたくなること間違いなしです。

この記事を書いた人

一橋大卒 歴史学専攻

京藤 一葉

Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。

ピラミッドとは結局何なのか?(What)

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ギザの三大ピラミッドのうち、最大のクフ王のピラミッド

まず最初にピラミッドとは結局何なのか?ウィキペディアによると、下記のように解説されています。

ピラミッド(Pyramid、アラビア語: هرم‎ハラム)は、エジプト・中南米などに見られる四角錐状の巨石建造物の総称であり、また同様の形状の物体を指す。

引用元: ウィキペディア

要するに、エジプトやメキシコにある大小様々な石を積み上げることでできている建物のこことです。

ピラミッド=エジプトをイメージされるかもしれませんが、実はエジプト以外にもスーダン・エチオピア・メキシコなど様々な国で発見されており、エジプトだけでも合計で140以上ものピラミッドが発見されています。

もっとも有名なのはエジプトにある「ギザの大ピラミッド」で、当時のエジプトの王であるクフ王のお墓として、紀元前2560年頃から20年もの時間をかけて作られたと言われており、横幅230メートル・高さは約146メートルと、東京ドーム2個分もの大きさです。

世界で最古のピラミッドは今から約4700年前に建てられたのですが、4700年も前にも関わらず、あんなに重い石を精巧に積み上げる技術や、その作った目的や背景など未だ解明されない多くの謎に、今でも絶えず研究は続いています。

ピラミッドはいつ作られたのか?(When)

世界最古のジェセル王のピラミッド

世界で最も古いピラミッドは、紀元前2700年に建てられた「ジェセル王のピラミッド」と言われています。サッカラというエジプトの中でもカイロ付近の北東に位置に作られました。

そこから紀元前2200年頃の500年間に渡って建てられ、一度建設は衰退し、再び紀元前2000年から1700年の300年間でいくつか建設されたと言われています。

ピラミッドの中でももっとも有名なギザの大ピラミッドは紀元前2530年頃に建てられたと言われ、最初の時期が主な大きいピラミッドが建設された期間で、二回目は以前ほどの大きさのピラミッドは建てられなかったようです。

しかし2006年にボスニアの中心地にある山々が、約12000年前に作られた世界最古のピラミッドであるという説が浮上。

これが本当だとすると、エジプトのピラミッドよりもさらに7300年もの前のピラミッドということになるが、発掘調査によると「違う」という意見もあり、調査は現在も続いています。

ピラミッドはなぜ作られたの?(Why)

ピラミッドが作られた理由の濃厚な説は「王様のお墓」

ピラミッドの作られた理由・目的に関しては、数々の説が浮上していますが、これ!といって確証をもって定まった説はないというのが、現在の研究結果です。

  1. 王様のお墓として作った
  2. 王様の権力を示すために作った
  3. 公共事業の1つとして作った
  4. 日光による影を利用して時刻をはかるために作った
  5. 穀物の倉庫として利用するために作った
  6. 天体観測のために作った

上記の中でも特に有力とされている2つの理由について詳しく解説していきます。

説1:王様の墓として作った

ピラミッドをつくった理由としてもっとも濃厚とされているのが、王様の墓として使うために作ったというものです。

この説はヘロドトスという古代ギリシャ時代の歴史家によって唱えられていますが、ミイラが発見されていないことや、別の場所で王の墓が発見されていることから、王様の墓ではないとの説も上がっています。

説2:公共事業の1つとして作った

1974年にイギリスの物理学者であるメンデルスゾーンによると、当時ナイル川が氾濫したことにより、それまで農作物を作っていた農民が畑で穀物を作れなくなったことで、労働力の空いている農民を救済するために作ったという説です。

この説は多くのエジプト研究者に影響を与えましたが、物理的な証拠はでてこず、あくまで仮説の1つとしての見方が強まっています。

ピラミッドは誰が作ったの?(Who)

建造を手伝うと毎日ビールが飲めたため手伝ったと言う説も

ピラミッドを作った人は、身分の低い労働者をヘロドトスが奴隷として扱い、作ったという説がかつては唱えられていました。しかし、近年の発掘研究によってその説は否定されています。

先ほどの仮説の通り、農民が働いていた説や、研究によって壁に「クフ王の友人」と書かれているのが発見されたり、居住の跡や、市民のお墓、女性の骨などが発見されていることから、奴隷ではなく労働者として比較的豊かな生活を送っていたのではないかとの見方が強まっています。

ギザの大ピラミッドを例に上げると、横幅230メートル・高さは約146メートルの大きさを作るために、平均2.5tの石灰岩を約270万-280万個積み上げることが必要です。

人数にして4000人の作業員や、さらにその周辺の衣食住を整える人員として、合計2万人もの人々が街に暮らしていたとも言われています。

そこまで大規模なピラミッド、どうやってつくった?(How)

クレーンなしでこの正確さ。まさに圧巻

そんなにも大規模かつ技術力の高いピラミッドを作る工程としては、石を切る→運ぶ→積むの3段階になります。

その建設方法としては3つの説が唱えられています。

  1. ピラミッドまで緩い斜面の通路を作りソリで石材を引き揚げる「直線傾斜路説」
  2. ピラミッドの外周に沿ってらせん状の細い通路を作って運ぶ「らせん傾斜路説」
  3. ピラミッドの中にらせん状の通路を作って運ぶ「内部通路説」

さらに石を切る場所がピラミッドから離れていた場合には、ナイル川をつかって運搬する仕組みをつくっていたとも言われています。

建築方法もさることながら、ここまで多くの人々を巻き込んで作り上げるほど、市民のモチベーションを保つのも大変なことですよね。

王の権力が強かっただけでなく、当時の死生観として、王=神なので死後も来世で王は神として永遠に生き続けられると人々は信じていたのです。

そんな王のように自分たちも死後も永遠の人生を手に入れたいという信仰心が、ピラミッド建設という壮大なプロジェクトを成功させた理由と言われています。

ピラミッドはどこにあるの?(Where)

ピラミッドは世界各地に。こちらはスーダンのピラミッド

そんなピラミッドはエジプト以外にもスーダン・エチオピア・メキシコなど、世界各地で発見されています。

エジプトの約140個ものピラミッドはそのほとんどがナイル川の西岸に作られていて、西は太陽が沈む場所であり、死人が向かう場所だからと言われています。

中でも有名なエジプトにある3大ピラミッドは隣接しており、カイロ市中心から南西に13kmほど離れたギザ市に位置しています。

まとめ

ピラミッドに関する話は、ほとんどが仮説でありその候補のなかで有力な説があるというような、ほとんどが未だに明らかになっていません。

明らかになっていないというより、現代より4500年ものはるか前の話であり、明言するための証拠が見つかっていないというのが真実になります。

しかし、未だに謎に潜んでるからこそ、多くの人がピラミッドを魅力的に感じて、研究に励むのであり、その仮説や自分なりの答えをもって見ることが、ピラミッドをより深く知って楽しむことに繋がります。

今後も新たな仮説や、研究の成果が上がってくるのが楽しみですね!

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