伊集院静のおすすめ本ランキング7選【小説やエッセイ、評論など】

「伊集院静のおすすめの本を知りたい!」
「初めての一冊はどれがおすすめ?」

伊集院静は大人としての生き方を示してくれる小説家でありエッセイストです。

この記事では伊集院静氏の書いた膨大な本の中から、おすすめの本7選、ランキング形式で紹介させていただきます。

この記事を書いた人

一橋大卒 歴史学専攻

京藤 一葉

Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。

7位:それがどうした―静と理恵子の血みどろ絵日誌

読んでみて

まずは軽い読み物から。とにかく笑えることこの上ない痛快な一冊です。漫画家の西原理恵子さんとの掛け合いがイラストと共に展開されていきますが、内容は伊集院さんのギャンブルでの失敗談がほとんどです。しかしその失敗のスケールが大きく、一回のギャンブルで2000万すってしまうといったエピソードなどまさに血みどろの戦いが描かれています。

伊集院さんの大人な佇まいや発言の説得力、人間としての厚みはこうしたところから来ているんだなと妙な納得感と勉強をさせてもらえます。非常に読みやすいので、入門編におすすめです。

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6位:大人の流儀

読んでみて

ベストセラーシリーズ「大人の流儀」の記念すべき第一作です。高度経済成長の日本社会で青年期を過ごし、そして大人の男として様々な形で人と関わった経験を踏まえて、大人として生きていくことはどういうことなのかについて柔らかな語り口調で描かれています。

本質をズバリと突く磨き抜かれた言葉が散りばめられており、流し読むだけでも心に残る言葉を見つけることができるでしょう。シリーズとして恋愛や仕事などテーマをもって書かれている巻もあるので、興味のあるところから手に取ってみてはいかがでしょうか。

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5位:海峡―海峡・幼年篇

読んでみて

著者の幼年期から青年期までを描いた自伝的長編の第一部作です。山口県出身の伊集院さんですが、当時の日本は戦争が終わって間もないということもあり怒涛のような環境でした。それにもかかわらず伊集院さんの描く街並みや人々の生き方は瑞々しい生気に満ちており、読んでいるこちらが思わずエネルギーをもらってしまいます。

短編が得意な著者には珍しい長編小説ですが、とにかく読みやすい筆致と美しい景観描写で一気に読んでしまいます。生きるということの原点を垣間見ることのできる傑作小説です。

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4位:乳房

読んでみて

必ずしも楽しいことばかりではない人生において、愛する者との悲痛な別れという哀しみの瞬間ですらここまで美しく仕上げてしまう、著者の作家としての技量が遺憾なく発揮された小説です。

著者自身の体験を下敷きにした悲劇的で美しい物語は、人はどのようにして悲しみと向き合うのか、ということを教えてくれます。その読書体験はあなたの人生に大きな深みを与えてくれることでしょう。

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3位:大人のカタチを語ろう。

読んでみて

著者がさまざまな作品で展開している、「大人論」が濃密に詰まったエッセイです。とはいえそこに書いてあることはいわゆるスマートな生き方ではなく、真逆とも言える頑固親父の説教のようなお話もあったりします。しかし、その言葉は実際に著者自らが生きる上で失敗を重ねながら手に入れてきた言葉であり、説得力の重みが違います。

1人の作家が半生かけてたどり着いた境地の言葉を数百円で読むことができるという、非常に投資効果の高い本でもあるので、ぜひ一度読んでみることをお勧めします。

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2位:なぎさホテル

読んでみて

これほど美しい本に出会うことはそうそうない、と言い切れるほどの読書体験を与えてくれます。

著者が若い頃耐えきれないほどの悲しみに打ちのめされていた時を描いた小説です。さまざまな人との関わりの中で輝く、善意や優しさが少しづつ著者を立ち直らせていく過程は、人と関わるということがとても素敵なことなのだということを教えてくれます。

悩みがある方、人生に退屈している方、虚しさを感じている方。そうした方全てに読んで頂きたい最高の一冊です。

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1位:いねむり先生

読んでみて

先ほどご紹介したなぎさホテルと同時期にあたる、著者が悲しみを乗り越えていく過程が描かれた小説です。そこに登場するのが「先生」と呼ばれ皆に慕われる不思議な人でした。その「先生」の底抜けの優しさと大人としての生き方が、著者を立ち直らせ今後の生き方に大きな影響を与えていきます。

人と人との関係の中で悲しみを癒していく著者を通じて、生きるということの本当の意味についてそっと語りかけられているような、そんな気にさせてくれる一冊です。

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まとめ

伊集院静さんの本は、彼自身の半生において向き合わざるを得なかった愛別離苦の経験をベースに書かれているものがほとんどです。そしてその作品郡のテーマは、優しさという言葉で貫かれているように思いました。

優しくあるということは大人であるということと同義なのかもしれませんね。著者の本を読み、優しくあるとはどういうことかについて感じることで、「理想の大人」に近づくことができるでしょう。

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