コンクリート事件の犯人のその後と現在の様子は?結婚の噂や名前も調査

「女子高生コンクリート事件を知って驚いた」
「こんな酷い事をしてこれだけの刑なんて…」

「女子高生コンクリート詰め事件」は、1988〜1989年にかけて起きた当時17歳の女子高生を拉致監禁し、暴行・強姦の末に殺害し遺体を遺棄した事件です。あまりの残虐な少年犯罪に世間は大きな衝撃を受け、また罪に対しての刑の軽さに「少年法」に対する問題が浮き彫りになった事件でもありました。

戦後史上最悪の事件の1つといわれる事件だ
出典:MATOMEDIA

昭和から平成にかけて起きたこの事件は、新時代が始まる中での新たな問題を投げかけたような事件だったと記憶する人も多くいることでしょう。人としての良心を持っているのかと疑問に思わずにいられない、事件の犯人の現在はどのようなものなのか?この記事では主犯だった4名の概要や現在の様子、その他事件に関わった人物について紹介していきます。

この記事を書いた人

フリーランスライター

高田 里美

フリーランスライター、高田里美(たかださとみ)。大学は日本語・日本文学科を専攻。同時にドイツ史に興味を持ち、語学学校に通いながら研究に励む。ドイツ史研究歴は約20年で、過去に読んだヨーロッパ史の専門書は100冊以上。日本語教師、会社員を経て結婚し、現在は歴史研究を続けながらWebライターとして活躍中。

女子高生コンクリート詰め殺人事件とは?

被害者女性は加害者による残虐な行為を繰り返し受けていた

女子高生コンクリート詰め殺人事件がどういった事件だったのかを紹介します。事実を正確に伝えるために残酷な表現が多く登場しますので、その点はご留意頂きお読みいただければ幸いです。

女子高生コンクリート詰め殺人事件の概要

被害者女性と加害者少年
出典:MATOMEDIA

女子高生コンクリート詰め事件とは、1988年11月から1989年1月にかけて東京都足立区綾瀬で起きた猥褻誘拐・略奪・監禁・強姦・暴行・殺人・死体遺棄事件です。犯行の実行犯は少年4名で、アルバイト先から帰宅する女性の自転車を転倒させ、ナイフで脅し女性とホテルに連れ込み強姦。

ドラム缶に入れられていたという
出典:NeeSee

その後場所を犯人の1人の家に移し、不良仲間も呼び次々に輪姦していきました、その他犯人が行った行為は、

  • 暴れる被害者を暴行した
  • 陰部に鉄筋を入れたり、マッチ棒を刺して火をつけたりもした
  • オイルをかけて火をつけ火傷させた
  • 肛門に異物混入した
  • 酒やシンナーを強要した
  • 尿を飲ませた

女性は衰弱していき、火傷で動けなくなった頃には「もう殺して」と犯人に哀願することもあったといいます。監禁から40日後に加害者に鉄球を腹に落とされたりなどの暴行により死亡。発覚を恐れた加害者たちはドラム缶とセメントを調達し、旅行バックに入れた被害者遺体をドラム缶に入れています。そしてコンクリートを流し込んだうえで、東京都江東区若洲の埋立地に遺棄しました。

日本戦後史上最悪の少年犯罪だった

鬼畜の所業といわれた
出典:MATOMEDIA

1989年3月に遺体が発見されたことから事件が発覚。別の婦女暴行事件1件・ひったくり事件20件で逮捕されていた少年2名の余罪を取り調べていたところ、女子高生を殺害しドラム缶に入れ遺棄したことを証言。供述通りに遺体が発見されたために、殺人・死体遺棄により逮捕されました。遺体は家族も判別できず、指紋を照合して身元が判明したといわれています。

裁判は東京地方裁判所で行われた
出典:東京地方裁判所公式ホームページ

事件が発覚し、少年4名は殺人・猥褻目的略取・誘拐・監禁・強姦などの罪で東京地裁によって起訴されました。事件の詳細は世間に知れ渡ることとなり東京地検は、

「稀に見る重大・凶悪な犯罪で、犯人の態様も極めて残虐・冷酷である。人の仮面をかぶった鬼畜の所業であり、被告人らが犯行当時少年で、うち3名は家庭環境が良好とは言い難いことを考慮しても、厳しい刑を持って望む以外にない」

とし、リーダー格に対しては「無期懲役」を求刑。そしてリーダー格の片腕的存在の少年に懲役13年、残りの2名は「リーダー格の男性に支配されており追従していた」と5年以上10年以下の不定期懲役を求刑していたのです。

「少年法」適用の軽い刑が問題となった

軽すぎる判決に世間は驚愕した

この事件には主犯以外にも、一説には100人以上の不良少年や不良少女が事件に関わったといわれますが、最終的な判決は以下の通りです。

  • 宮野裕史(18歳):懲役20年(求刑は無期懲役)
  • 湊伸治(17歳):懲役5年以上10年以下の不定期刑(求刑は懲役13年)
  • 小倉譲(16歳):懲役5年以上9年以下の不定期刑(求刑は懲役5年以上、10年以下の不定期刑)
  • 渡邊恭史(17歳):懲役3年以上4年以下の不定期刑(求刑は懲役5年以上、7年以下の不定期刑)

40日間に及ぶ鬼畜の所業に対する賞罰に対する罪の軽さに、遺族や世間には納得できない判決となりました。少年法は「刑事処分」ではなく、更生のための「保護処分」と位置づけられているのです。どういうことかというと事件を処罰する刑事処分ではなく、今後に犯罪を犯さないかの更生・教育の保護処分を重視するという考え方です。

少年法は少年保護手続きに関する刑事訴訟法に基づいた日本の法律だ
出典:Wikipedia

「少年の未来のために、罪を犯しても未来のために将来を潰してはならない」としての処置なのですが、残虐非道な犯人たちにとっては軽すぎるという意見も多く、少年法の課題が浮き彫りとなる結果となりました。

コンクリート事件の犯人とは?主犯4名達のその後と現在

主犯の4名
出典:ガールズちゃんねる

懲役刑が課せられた4名ですが、その後きちんと更生できたのか?ここでは主犯4名など事件に関わった人物のその後と現在を紹介します。

主犯A:宮野裕史(改名後:横山裕史)

宮野裕史
出典:Twitter

中学では柔道の有望選手だったものの、高校中退後はタイル工として働き暴力団と関係を持ち、半グレ集団を作っていました。事件では主犯として懲役20年の刑が執行された後は当初の予定通りに2009年に出所しています。

宮野裕史は服役中に横山裕史と改名しており、出所後は栃木県小山市、埼玉県川口市、東京都多摩市に住んでいたりと住所を転々としていたそうです。当初は栃木県小山市で派遣社員として働き、その後は埼玉県川口市で解体会社に務めていており、ネットには具体的に会社名まで書かれていたりもします。

2013年に詐欺罪で再犯

振り込め詐欺の受け子をしていたらしい

2013年に、振り込め詐欺の容疑者として逮捕されました。内容は無作為に個人宅に電話し、パチンコ必勝法の情報料名目で現金を騙し取っていた容疑です。当時42歳で取り調べを受けたものの一切口を割らなかったので、不起訴で釈放されています。しかし彼がコンクリート事件の主犯とすぐにバレて、ニュースで取り上げられました。

2022年現在は消息不明

2017年の様子
出典:NeeSee

宮野裕史は2017年に「実話ナックルズ」にスクープされていました。その記事によると、キックボクシングに通い身体を鍛え、高級時計を身につけたり、高級車に乗るような羽振りの良い生活を送っていたそうです。仕事はやはりマルチ商法や詐欺行為で不正に稼いでいるといい、宮野の弟分が情報誌にリークし発覚したとのこと。

その後は雑誌の取材が来るようになったといい、忽然と姿を消してしまったといいます。現在は名前を再度改名しているとも、埼玉県に住んでいるなどの噂も出ていますが確証はないそうです。また不確定ですが、結婚はしていない可能性が高いといわれています。

主犯B:小倉譲(改名後:神作譲)

神作譲
出典:LABORERSUPPO

両親が離婚したりと恵まれない子供時代を過ごし、高校は中退して不良グループに所属しコンクリート事件を起こしています。判決では5〜10年の不確定刑が執行され、1999年に出所しました。出所後、保護司と養子縁組し、「神作」と改名。

服役中にコンピューターの技術を身に着けコンピューター会社に就職するものの、すぐに身バレして辞職したといわれています。その後は定職に就かず、暴力団事務所に出入りするようになったそうです。

2002年に外国籍の女性と結婚

小倉は中国籍の女性と結婚したらしい

国内で素性を隠して就職は厳しいと考えていた小倉は、2002年に中国籍の女性と結婚。中国に渡る方法を模索していたといいます。しかし結局中国には渡らず、2004年に離婚しました。なお、結婚した女性の詳細情報は分かっていないようです。

2004年に監禁致傷罪で再逮捕

埼玉県三郷市で事件は起きた
出典:Wikipedia

2004年に「三郷市逮捕監禁致傷事件」を起こし、再逮捕されました。事件は知人男性を金属バットで殴ったりなど暴行をした後に、母親が経営するスナックに男性を監禁。その後も殴る蹴るの暴行を繰り返したといい、男性は全治10日の怪我を負っています。

被害者の知人男性によると日頃から「コンクリート事件」のことを自慢げに話していたといい、本当は自分が率先してやったなどと話していたそう。この事件で小倉は、懲役5年の実刑判決が出て服役しています。

2022年現在は大阪に在住との噂

大阪府泉大津市に住んでいるという噂がある
出典:Wikipedia

2022年現在足取りは不明ですが、以下のような噂があるようです。

  • 谷村譲と改名し大阪府泉大津市に潜伏
  • 大阪府泉佐野市で生活
  • 整形手術をしている
  • 結婚し子供もいる

などが出ていますが、どれも真相ははっきりしていないといいます。

主犯C:湊伸治

右が事件当時の湊伸治
出典:MATOMEDIA

足立区内の名門中学校を卒業後、都内で唯一の化学専門工業高校に進学していました。主犯の小倉譲と中学時代の同級生だったといいます。そしてコンクリート事件を起こし、犯行は湊の実家で行われました。

40日間も監禁し続けられたのは、父親は仕事に没頭し家庭を顧みず、母親は被害者を逃がそうとするのがバレて1時間の暴行を受け、見て見ぬふりをしていました。そして湊の兄は、同じように見て見ぬふりをして、食事を運んだことすらあったといいます。

ムエタイ選手となっていた

ムエタイ選手の頃の湊伸治
出典:MATOMEDIA

出所後はしばらく両親と一緒に暮らしていたようで、住んでいた場所も京都・大阪・会津などにもいたようです。その後埼玉県内の家賃4万の木造1Kアパートで1人暮らしを始め、運送会社で働いていたといいます。しかし1年ほどで退職し、都内でムエタイに打ち込みプロライセンスも取得。

デビューするも2戦連続で敗退した後、徐々にジムの仲間に身バレしていったため、居づらくなりいなくなったそうです。その後東京都大田区南蒲田に住んでいたそうですが、2018年に埼玉県川口市に引越しし、同年代の女性と同棲していたとのこと。

部屋を借りる時は「通販の仕事をしている」と言っていたそうですが、後に逮捕された時は無職だったために実際はヒモ状態だったのではとも憶測されています。

外国籍女性と結婚して子供もいた

結婚して娘もいるという情報もある

時期は詳しくわかっていませんが、ルーマニア人またはリュヒテンシュタイン人と結婚して娘が少なくとも1人いたという情報があります。その頃京都市に住んでいた両親宅を離れて、大阪に新居を構えていたという話です。

しかし2018年に再犯している時に「無職で独身」と報じられているので、その時には離婚していたことが分かっています。離婚時期ははっきりわかっていませんが、恐らく親権は妻が持っているのではと憶測されているようです。

2018年に殺人未遂で再犯

男性をナイフで切りつけ殺人未遂で逮捕された

2018年に湊は、32歳男性Aさんを警棒で殴った上にナイフで後頸部を刺し、殺人未遂で逮捕されています。Aさんの話によると、車に乗っていると湊がにらみつけてきたために「何見ているんだよ」と窓を開けて咎めたところ、殴られその後襲われたそうです。湊は裁判でも裁判官に口答えばかりしていたといい、裁判官も長期化を覚悟したといいます。

2022年現在は執行猶予中

執行猶予が付いたことに驚いてしまう

2019年にさいたま地方裁判所で、懲役1年6か月、保護観察付き執行猶予3年の判決を受けています。そのために2022年現在は執行猶予中であり、消息は不明ですが保護観察付きでどこかで生活しているのではないでしょうか。

主犯D:渡邊恭史

画像右下が渡邊恭史
出典:Cherish

主犯の1人となっていますが、4人の中で気が小さかったそうです。声が小さく、後頭部に中学教師の体罰を受けてできた10円玉ほどの白髪が、公判時には拳程度まで広がっていたといいます。ファミコンが好きなタイプで、定時制工業高校に通うも1週間で不登校になっていたそうです。

出所後は精神病を患い、引きこもり症候群になっていたといいます。2022年現在も消息は分かっておらず、過去の経歴を隠しひっそりと生活している可能性が高いといえるでしょう。

少年E・少年F

1人は酒場で事件の話をしているのを目撃されている

主犯ではないものの、少年院送りとされた少年Eと少年Fも出所しています。少年Eは酒場で「本当はもっと酷いやり方をしたんだ」と面白おかしく語る様子が目撃されており、反省していない様子だと噂されています。

少年Fは出所後結婚して子供を2人授かっているそうです。その後さいたま市浦和区に転居するも、頻繁にトラブルを起こすために、現在は東京や他の埼玉地域辺りに転居したのではといわれています。

主犯4名の内の3名が再犯を犯していた

遺族の無念さは計り知れないものがあるだろう

女子高生コンクリート事件の主犯4名の内の3名が、再犯を犯していたことが判明しています。現在の足取りを見る限り、反省しているようにはとても見えず、犯罪を繰り返している事が分かりました。少年法は「少年の未来を守るため」にあるといいますが、改めて軽すぎる刑罰に疑問を持つとともに、遺族の無念さを考えると、非常に理不尽さを感じてしまう事件です。

犯人の両親も非常識だと話題に

再犯の監禁事件は母親のスナックで起こしていた
出典:NeeSee

犯人の1人、小倉譲の両親が非常識だと話題になっています。小倉の母は、被害者の慰謝料を少額しか払っていないのにマンションを購入。そして被害者のお墓を破壊するという暴挙を犯しています。

小倉は幼少期から両親が別居しており、父親と愛人の間に2人の子供がいたそうです。ただし母親とは籍を抜いていませんでした。父親の方は小倉が再犯した時に、「関係ないから帰ってくれ」とマスコミに繰り返していたといい、ほとんど絶縁状態だったようです。

小倉の母親は被害者の墓を破壊していた

母親の方は被害者遺族に50万円という少額の慰謝料を支払った後に、事件後すぐにマンションを購入しています。また出所した息子に高級車を買い与えているそうです。母親はスナック経営者であり、息子がコンクリート事件の犯人であることを隠していたようですが、2度目の逮捕でバレてしまいスナックも閉店しています。

その後逆恨みで被害者のお墓を破壊。理由は「息子は被害者のために運命を狂わせられた」と信じられない発言をしていたそうです。開いた口が塞がらないような話であり、神経を疑ってしまいますね。

飯島愛も事件に関わったという噂も

飯島愛
出典:NeeSee

2008年に死亡したタレントの飯島愛さんが、コンクリート事件に関わっていたという噂があります。この噂は根も葉もない噂ですが、飯島さん自身も噂にかなり悩まされていたといいます。飯島さんのブログにも、「事件に関与しているという中傷に悩まされている」といった内容が書かれていたそうです。

これは飯島さんが六本木のホステス時代の友人が、飯島さんの過去を知っていて脅迫しているという噂が流れたためでした。しかし実際は全く別の人間がホステス時代の友人を語り噂を広めていただけだといい、飯島さんの出身が遺体の遺棄された江東区であることや、犯人たちと同年代であることが理由のデマに過ぎないといわれています。

コンクリート事件の犯人に関するまとめ

今回「女子高生コンクリート事件」の犯人について紹介しましたが、筆者はこの事件は今もトラウマのように心に残っている事件です。当時受けた衝撃は計り知れず、今回調べて犯人たちの現在を知り当時感じた恐怖を再度思い出しています。このような残虐な事件が二度と起こらないように、人としての心を持って日々を過ごしていきたいものと感じています。最後までお読みいただきありがとうございました。

1 COMMENT

よしみつ

もはや、この輩共は、人間ではない、目には、目を、歯には、歯を、1日といわず、1分1秒でも、短い周期に天罰が、下る事を願うばかり。

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