記入と記載の違いとは?意味や使い方を例文付きでわかりやすく解説

この記事では、「記載」と「記入」の違いをわかりやすく解説します。似ているようで意味が異なる為、正しく理解しましょう。その他、類似語との意味や使い方の違いも併せて解説するので参考にしてください。

この記事を書いた人

フリーランスライター

高田 里美

フリーランスライター、高田里美(たかださとみ)。大学は日本語・日本文学科を専攻。同時にドイツ史に興味を持ち、語学学校に通いながら研究に励む。ドイツ史研究歴は約20年で、過去に読んだヨーロッパ史の専門書は100冊以上。日本語教師、会社員を経て結婚し、現在は歴史研究を続けながらWebライターとして活躍中。

「記入」と「記載」の意味の違いは?

記入と記載の違いはニュアンスの違いだ

記入と記載の意味の違いは、微妙なニュアンスの違いが挙げられます。どちらも「書くこと」は共通しているものの、記入は「文字を書くこと」であり、記載は「文字を書き残すこと」といった違いがあるのです。

記入の意味は?

記入の意味を辞書で調べると以下のように書いてありました。

書き入れること。

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要するに記入とは、「所定の場所に数字や文字を書き入れること」を表します。例えば書類を作成するにあたって、自分の名前や住所を書き入れることもそうですし、アンケートに答えることも「記入」にあたります。また記入は、特定の相手に対して見せる書類を書く時に使用するのです。

記載の意味は?

「記載」の意味を調べると以下のようにありました。

  1. 書物・書類などにしるしのせること。
  2. 生物の形質の特徴をくわしく記すこと。またその記録。
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書物や書類・生物などの特徴を詳しく記して、多くの人に見せるといったニュアンスが含まれているようです。

二つの言葉の共通部分は?

二つの意味を総合した結果、言葉の共通部分は「書くこと」といえます。結論として書くという行為を特定の相手に見せるために書く「記入」か、不特定多数の人に書いたものを残しておく「記載」かで区別していることが分かりました。

記入を使用したほうが良い例

アンケート記入などは使用頻度が高い

指定の場所に書き入れるために、以下のような場合に使用します。

「書類に必要事項を記入する」
「アンケート用紙に記入する」

など、あらかじめ用意されたものに書き記すニュアンスがわかりますね。

記載を使用したほうが良い例

台帳など閲覧者に読めるものを記すこと

次に記載の使用例を紹介していきます。

「台帳に記載する」
「取り扱い説明書記載の内容を確認する」

台帳や取り扱い説明書など、不特定多数の人が誰でも閲覧できる物を記したようなニュアンスといえそうです。

類似の語彙は?

文章を書いているとどれが正しいか迷いがちだ

「記入」や「記載」と類似の語彙も紹介していきます。

「記述」の意味

似たような語彙に「記述」というものがあります。記述の意味は、

  1. 文章にかきしるすこと。また、書きしるしたもの。「事細かに―する」「―に誤りがある」
  2. (description)対象や過程の特質を理論的先入見なしにありのままに秩序正しく記載すること。説明や論証の前段階として必要な手続
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より物事の過程など事実に忠実に文章を書き記すことを、「記述」と表すのだそう。記入に比べると、より多くの人に情報を伝えるようなニュアンスが感じられます。

「記録」の意味

次に「記録」という言葉も良く使用される言葉です。

  1. のちのちに伝える必要から、事実を書きしるすこと。また、その文書。特に史料としての日記・部類記の類。
  2. 競技などの成績・結果。特に、その最高のもの。また、物事の状態・結果などを数値で表したもの。レコード
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書き記している事柄を、「将来のために書き残す」といったニュアンスが強い言葉となります。例えば「会議の記録を取る」「歴史を記録する」などに使用されるのです。

「入力」の意味

同じ書き記すことでも、「入力」はパソコンや携帯電話に書くイメージが強い言葉でもあります。辞書によると、

(input)機械・通信機・コンピューターその他の装置やシステムに、外部から動力または情報を与えること。また、その動力または情報。インプット。

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とあります。やはり「パソコンにデータを入力する」などデータをインプットする時に使用する言葉といえるでしょう。

「明記」の意味

最後に類似語に「明記」という言葉があります。こちらを調べてみると、

はっきりと書きしるすこと。

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とあります。「目的などをはっきりと分かりやすく書く」といったニュアンスが強い言葉といえそうです。例文を出すと「必要事項を明記すること」「憲法に明記されている」など、重要な約款などに書かれていることに使用される傾向があるといえます。重要な事柄をはっきりさせるために、このような言葉が使われるのでしょう。

記入と記載の違いに関するまとめ

いかがでしたでしょうか?今回は「記入」「記載」という身近な言葉について深く掘り下げて紹介しました。何かを書き記す言葉にも色々な言葉があり、日本語の難しさを感じています。この記事が日本語を勉強している人などに役立てたら嬉しく思います。最後までお読みいただきありがとうございました。

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