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宮沢賢治のおすすめ作品・本10選【代表作から絵本、童話集まで】

「学生時代に国語の教科書で読んだ宮沢賢治の作品、もう1度読んでみたいな」
「宮沢賢治のことをもっと知りたいけど、関連本が多すぎる…!」

このように考えて本屋やAmazonを覗いてみるけど、宮沢賢治の作品集や関連本はとても多いので1冊に絞れない人もいることでしょう。宮沢賢治は近代日本の代表的な童話作家ですし、今でも人気があるのでそれも仕方ないことです。

この記事では、大学で宮沢賢治に関する授業を何度も受けた筆者がおすすめの本を10冊ご紹介します。宮沢賢治の代表作・絵本や漫画を4冊ずつ、さらに関連本を3冊ご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

おすすめ代表作

新編 銀河鉄道の夜

読んでみて

誰もが知っている名作「銀河鉄道の夜」を表題作にした新潮社の文庫本です。「よだかの星」「セロ弾きのゴーシュ」なども収録されています。宮沢賢治特有の言葉や難しい単語には注解もついているので、初めて読む人も安心です。

「銀河鉄道の夜」は、賢治が死の間際まで推敲を繰り返したため決定版の原稿がなく、最終稿の第4稿が現在読まれています。ずっと心に留めていた思い入れの強い作品だったのでしょう。貧乏な少年・ジョバンニと親友・カムパネルラの旅する美しい世界は、今でも私たちの心を捉えて離しません。

みんなのレビュー

名前だけは知っていたものの読んだことはなかったからなんとなく手に取ってみた。 後半に差し掛かるまで何がいいのかいまいちわからなかったけど、終盤とても刺さりまくったなぁ。

引用元:bookmeter

注文の多い料理店

読んでみて

表題作「注文の多い料理店」は小学校の国語の教科書で読んだという人も多いではないでしょうか?筆者は小学5年生のときに読んだのですが、それまでブラックユーモアのある作品を読んでこなかったので大きな衝撃を受けました。初めての「宮沢賢治体験」にはぴったりの作品です。

こちらの集英社文庫版には、表題作のほか「オツベルと象」「カイロ団長」などの宮沢賢治の作品の中では比較的マイナーな作品が多く収録されています。なかには、表題作以上にブラックな「寓話 猫の事務所」などもあり、賢治童話の多彩な世界観が楽しめます。それにしても、「銀河鉄道の夜」のような美しい宝石のような作品からブラックな世界観の作品まで、宮沢賢治の作家としての幅広さには恐るべきものがありますね。

みんなのレビュー

難しい単語は少なく、簡単な言葉で書かれているが日々の生活や社会の厳しさなど難しい内容になっている。理解出来ないものもいくつかあったが、『オツベルと象』『注文の多い料理店』など昔読んだ懐かしい作品も多かった。
引用元:

引用元:bookmeter

【新装版】宮沢賢治詩集

読んでみて

童話作家のイメージの強い宮沢賢治ですが、詩人としての顔ももっています。こちらの『【新装版】宮沢賢治詩集』には代表作「春と修羅」をはじめ、短歌や創作ノート、初期の寓話的な短編が収録されています。

「春と修羅」は1922年に書かれた口語詩で、宮沢賢治が生前に唯一出版した詩集のタイトルでもあります。詩集としての『春と修羅』は第3集まであり、『【新装版】宮沢賢治詩集』では第1集から第3集まですべて読むことができます。冒頭の章「心象スケッチ 春と修羅 第1集」に含まれている「永訣の朝」は、愛する妹を失う賢治の悲痛な叫びが胸に迫ってくる美しい賢治の代表作の1つです。

みんなのレビュー

無し

宮沢賢治童話大全

読んでみて

「代表作もマイナーな作品も、選べないから一気に読みたい」という人もいることでしょう。こちらの『宮沢賢治童話大全』は、1988年に出版されたものですが賢治の童話が64編収録されているうえ、イラストが180点も添えられているボリューム満点の一冊です。

B5サイズで400ページ以上もあるので持ち運びには向いていないかもしれません。電車の中で広げるのは難しいですが、家に1冊置いて毎日のデザートのように少しずつ読んでいくのも素敵な楽しみ方です。

みんなのレビュー

なんていうか、人生を一人歩む寂寥感の奥にあるほのかな温かさ。人間の、生き物の本質は冷たいわけじゃないと思わせてくれるような、賢治の描く物語がこの年になっても大好きだ。
引用元:

引用元:bookmeter

おすすめの絵本、童話、漫画

画本 風の又三郎

読んでみて

日本を代表する影絵作家・藤城清治が宮沢賢治の「風の又三郎」に美しい絵をつけました。この作品で藤城清治は宮沢賢治賞を受賞、「宮沢賢治の思いを魂で描きたい、と思って表現した」と講演で述べています。その影絵は葉の一枚一枚や学校机のフォルムに至るまで綿密に表現されていて、宮沢賢治の作品世界から遠く離れた私たちにもリアルに感じられます。

どちらかというと影絵がメインの作品なので、美術や絵本、イラストが好きな人にも読みやすいでしょう。こちらのシリーズはほかに『銀河鉄道の夜』「セロ弾きのゴーシュ」があり、そちらもおすすめです。

みんなのレビュー

最初の校舎の影絵の頁を開いた途端、心を鷲づかみにされた! 90歳を目前にしてこれほどまで美しく細やかで生き生きとした作品が制作できるとは素晴らしく、驚きと感謝の気持ちで一杯になる

引用元:bookmeter

童話絵本 宮沢賢治 やまなし

読んでみて

宮沢賢治の作品のなかでも、とりわけ不思議な味わいの「やまなし」を、同じ岩手県出身のイラストレーター・田原田鶴子が美しいイラストで絵本に仕立て上げた1冊です。田原田鶴子は1997年から宮沢賢治作品に的を絞った作品制作を続けていて、ほかにも「風の又三郎」「銀河鉄道の夜」「チュウリップの幻術」を絵本にしています。

「やまなし」は、カニの兄弟を主人公にした作品です。「クラムボンはわらったよ」「クラムボンはかぷかぷわらったよ」という不思議な一節を目にしたことはある人も多いのではないでしょうか?賢治の独特な言語感覚が存分に生かされた、思わず声に出して読みたくなる作品です。

みんなのレビュー

表紙の絵が幻想的で綺麗です。どのページもとても美しく魅入ってしまいました。後ろに用語解説があって、どのページに掲げられているのかもわかるので、とても親切だなあって思いました。
引用元:

引用元:ehonnavi

宮沢賢治絵童話集

読んでみて

荒井良二やスズキコージなど、日本を代表するアーティストが宮沢賢治の童話に絵をつけた絵童話集です。例えば、「注文の多い料理店」には飯野和好が、「グスコーブドリの伝記」にはスズキコージが絵を制作しています。こちらは15冊セットですが、お気に入りの絵本作家やアーティストが制作したものを選ぶのもよいでしょう。

元々は絵のついていなかった宮沢賢治の童話ですが、絵がついたことによって子どもたちも親しみやすいものとなっています。既に有名な絵本を描いているアーティストばかりなので、「この絵、見たことある!」という作品もあるでしょう。初めて賢治の作品に触れるときにもおすすめの絵童話集です。

みんなのレビュー

無し

グスコーブドリの伝記―猫の事務所・どんぐりと山猫

読んでみて

こちらは「グスコーブドリの伝記」の登場人物をネコにキャラクター化した漫画です。作者のますむらひろしは山形県出身の漫画家で、賢治の原作に忠実でありながら、オリジナリティ溢れる表現をしています。この作品を含んだ「ますむら・ひろし賢治シリーズ」では『銀河鉄道の夜』『風の又三郎』など賢治の代表作がたくさん漫画化されています。

「登場人物がネコに…?」と思う人もいるかもしれません。けれども、賢治の描く「イーハートーブ」の世界を表現するにはぴったりの方法だと感じます。この『グスコーブドリの伝記』は、2012年にアニメ映画にもなりました。

みんなのレビュー

どれもこの漫画を読んだ後で原作を読みました。擬猫化されているのに、妙にしっくりしていて、賢治の世界観そのままであったことに驚き。

引用元:bookmeter

宮沢賢治を題材にした本

宮沢賢治の真実:修羅を生きた詩人

読んでみて

宮沢賢治と同じ東北に生まれた著者・今野勉が謎解きをするように賢治の真実へと迫っていくこの本は、圧巻のドキュメンタリーとして楽しめます。著者の調査研究は「執念」とも呼べるほどで、その情熱をなぞるように読めるのが幸せです。

この本を読むと、宮沢賢治の美しい作品群がどれほどの悲しみ、苦しみに裏打ちされて制作されたものなのかが分かります。賢治の妹・トシの死を描いた「永訣の朝」、賢治が自分自身を「修羅」と呼んだ詩集『春と修羅』。賢治のさまざまな作品が、著者の調査によって人間の業をはらんだより奥深いものへと姿を変えていきます。

みんなのレビュー

宮沢賢治は達観した、聖人のような人だと思っていましたが、この本を読むと、賢治の人間らしい生々しい部分が見えてきて、賢治も普通の人と同じように、悩んだり苦しんだりしたのかな、と親近感が湧いてきます。

引用元:bookmeter

宮沢賢治のオノマトペ集

読んでみて

「風の又三郎」の「どっどどどどうどどどうどどどう」や、先ほどご紹介した「やまなし」の「かぷかぷ笑ったよ」など、宮沢賢治の使うオノマトペはとても独特です。そのオノマトペに注目し、編集者・杉田淳子が文章を、イラストレーター・尾崎仁美がそれぞれの単語を表現した愉快な手書き文字を書いて本にしました。

この本は右ページに手書きのオノマトペ、左ページにはその単語が使われている場面の引用と解説という構成になっていてすらすら読み進められます。賢治はこんなに多彩なオノマトペを作っていたのかと驚かされます。この本を読んだ後に、オノマトペから興味をもった作品を読んでみるのも面白いでしょう。

みんなのレビュー

本書の中で手書きで表現されたオノマトペが、文としての面白さに加えて、視覚でも十分楽しめることを示している。そして、賢治の書いた物語は、声に出して読むことで、より一層生き生きと目の前に立ち上がってくることを再確認する。黙読して、見て、音読して、3度楽しめる本。

引用元:bookmeter

まとめ

宮沢賢治の代表作や絵本、そして関連本を10冊ご紹介してきました。いかがでしたでしょうか?「読んでみたい!」という作品が見つかったでしょうか。

宮沢賢治の作った言葉の1つに「イーハトーブ」があります。賢治の心の中にある理想郷を意味する言葉で、出身地の「岩手」が語源になっているといわれています。

賢治の心の中の理想郷、それはすなわち賢治が書き続けた童話の世界にほかなりません。その一端に、私たちは童話や絵本を読むことで触れることができます。ぜひ、興味をもった作品を手にとってみてください。