「井上毅って、日本史では習った気がするけど、いったいどんな人なんだろう?」
「井上毅や彼の関わった憲法や教育勅語について知りたいけど、いい本はないかな?」
井上毅は、明治時代の人物で、日本国憲法や教育勅語の制定に携わった人物ですが、その知名度はあまり高いとはいえません。しかし、彼が残した文書は、戦前の日本においてどれも重要な役割を果たしています。
ここでは、知られざる偉人である井上毅について、深く知るための本を紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
忘れられた天才 井上毅
読んでみて
明治憲法をはじめ、皇室典範や教育勅語など、明治政府のいくつもの重要文書制定に関わった人物でありながら、書名にようにあまり知られていない、忘れられた天才である井上毅の生涯について解説した本です。
数多くの資料を利用して、井上毅の生涯と一緒に、その業績や彼がどのような思想をもった人物であったかを明らかにします。
井上毅について詳しく知りたいと思ったら、まず最初に手にとってほしい入門書です。
みんなのレビュー
大日本帝國憲法と教育勅語の制定に携わった、すなわち明治国家の基礎を築いた井上毅について、数多くの文献を渉猟して書き上げた労作。これを読むと、日本国憲法がGHQの中で数人でしかも7日間で作られたのに対し、大日本帝國憲法が数年にわたって苦労しながら作られたことがわかる。
引用元:bookmeter
井上毅先生
読んでみて
憲法制定にも携わった偉人でありながら、あまり知られていない井上毅の業績をもっと知ってもらいたいという思いから、郷土文化を伝えるための会によって執筆された本。
井上毅の生涯や彼の考えを知ることのできる本です。ページ数も少ないためにスラスラ読めて、価格もリーズナブルなので入門書としてオススメです。
みんなのレビュー
なし
明治憲法の真実
読んでみて
近代日本で初めての憲法となった明治憲法の成立過程について書かれた本です。
明治憲法のもとになった五か条の御誓文から、どのような憲法にするかを決めるため、外国の憲法や日本古来の書物などの研究が行われ、多くの人の苦労の結晶として明治憲法が作られる様子が描かれています。
日本国憲法と比べて、民主的ではないと批判されることのある明治憲法ですが、その成立までには、何人もの人々が長い時間をかけて準備し、良い憲法を作ろう努力したことがわかります。
井上毅が制定に深く関わった日本国憲法について知りたいという人に薦めたい1冊です。
みんなのレビュー
明治憲法といっているが、この憲法の略称は「帝国憲法」がふさわしいと常々思っている。本書は帝国憲法の成立過程をわかりやすく書いた本。起草者の一人、井上毅が今まで勉強していなかった国史・国典の研究を行っている時のエピソードがすごい。憲法を制定するのに『古事記』・『日本書紀』は必読文献なのだ。井上は休暇中でも「大国主命の国譲りにはどんな意味があるのか」を考えていたというのだ。憲法としての重みがまったく違うのだ。
引用元:bookmeter
くわしすぎる教育勅語
読んでみて
井上毅が制定に携わった教育勅語は、戦前の日本において教育現場で大きな影響力をもっていました。
本書は、かつて日本の道徳教育を形作っていた教育勅語の文面315文字の一言一句を詳しく徹底的に、言葉の意味や文章の構造を明らかにしながら読み込んでいく1冊です。
教育勅語とはいったいどのような意図をもって書かれた文章だったのか。教育勅語を徹底的に理解することのできるオススメの本です。
みんなのレビュー
しばしば内容の賛否に激論が起こる教育勅語について、文言としての意味・成立過程と運用・関連する法規・決議・参考図書等の紹介で332文字の文書を書名どおり詳しく分析している。大急ぎで明治維新後の近代日本を構築する最中に儒教思想的見地+皇室の威光を借りた風の文書を教育現場がしきたりを開発して普及させた経緯が解説されている。法律ではないが故に現場の運用で独り歩きした印象があると共に今でも教科書の内容や教育方針を巡って議論百出だが学校を抑えることが思想統制の肝、と見られている気がする。
引用元:bookmeter
教育勅語の真実
読んでみて
教育勅語とはどのような文書で、戦前の日本でどのような役割を果たしていたのか、その真実の姿を解説した本です。教育勅語の制定に関わった井上毅については、その生い立ちから書かれています。
軍国主義の悪しきシンボルのようにもいわれる教育勅語ですが、この本を読めば、教育勅語がどのように作られていったのか、その舞台裏や井上毅が教育勅語に込めた精神、そして、本当に教育勅語はそれほどに悪いものであったのかを知ることができるでしょう。
井上毅と教育勅語、この2つを理解したいという人にオススメです。
みんなのレビュー
元田永孚と井上毅の二人を通じて、教育勅語のありようが簡潔にまとめられている。明治維新後に西洋文化が取り入れられていく中で、日本にある根本の思想は揺らいではいけないとする井上の信念は本当に立派。漸進主義に基づくプロシア憲法採用に井上が絡んでいたのも初耳だった。著者の崇拝度合いは怖さを覚えるが、教育勅語は悪いものだという一元的な見方は改める必要があると感じた。関連書籍を読んでもう少し知識を深めたい。
引用元:bookmeter
教育勅語の真実
井上毅と宗教―明治国家形成と世俗主義
読んでみて
憲法や教育勅語との関係がクローズアップされることの多い井上毅ですが、この本は、宗教というちょっと変わった視点から井上毅を扱っています。
この本では、明治日本における政府の宗教政策において井上毅が果たした役割と宗教に関する彼の考え方について述べらえています。
天皇の即位礼や大嘗祭に関する規定の制定の過程などをもとに日本の古い伝統を重視しながらも、新しい考えを取り入れて融合させていく井上毅独自の宗教政策を理解し、井上毅の思想や彼の合理的な政治手法を知ることができる重厚な1冊です。
みんなのレビュー
なし
まとめ
この記事では井上毅がよりよく知れる本を紹介しました。
意外と知られていない井上毅ですが、明治憲法や教育勅語など数多くの重要な文書の制定に関わっています。ここで紹介されている本を通して、井上毅とともに明治の憲法や教育勅語についても深く知ることができるでしょう。
この記事を参考にして、井上毅や彼の精神をより深く知っていただければ幸いです。