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西郷隆盛をよく知れるオススメ本6選【大河原作から歴史学書籍まで】

「西郷隆盛について知りたいけれど、どんな小説が読みやすいかな?」
「西郷隆盛って本当はどんな人だったのか、史実を知るための本はあるかな?」

小学生でも知っている、日本の歴史上の人物の中でも特に有名な西郷隆盛ですが、本を読んで詳しく知りたいと思っても、何を読もうか本当に悩みます。特に西郷隆盛は、その波乱万丈な人生からか小説が多く出版されていて、筆者も本屋の書棚の前で途方に暮れた経験があります。

鹿児島に縁者がいるため、幼い頃から西郷隆盛についてよく聞かされていて、西郷隆盛のこととなると他人事には思えなくなってしまった筆者が、「NHK大河ドラマ原作本」「同時代に生きた人からみた西郷隆盛」「歴史学からみた西郷隆盛」の3つのカテゴリーに分けて、おすすめの6冊をご紹介します。

NHK大河ドラマ原作本

西郷どん!

読んでみて

2018年NHK大河ドラマの原作です。西郷隆盛の若かりし頃の描写は、林真理子ならではのエンタメ性も重視しているかのような展開で面白いです。

西南戦争など後半部分が駆け足で進むため、歴史好きには物足りない内容かもしれません。しかし、幕末史はややこしくて敬遠してしまう人も多い中、西郷隆盛をほとんど知らない人にも十分楽しめる、間口の広い作品として価値があると思いました。

みんなのレビュー

今年の大河ドラマの原作、というので手に取った。林真理子氏が歴史モノも書くとは知らなかった。ガッチガチの歴史小説という感じではなく、さすが林真理子氏が手がけるだけあって読みやすく仕上がっている。

あらすじは大河ドラマとほぼ一緒。NHKにはさぞかし都合の悪かろう吉之助と月照の衆道は省かれていたけど(笑)お堅い歴史小説を林真理子氏が柔らかく仕上げ、さらにその行間を空想でうめてドラマチックに仕立てたのが今年の大河、ってとこでしょうか。いずれにしても、西郷どんはまっこて愛すべき熱か男であいもす。

honto

翔ぶが如く

読んでみて

1990年NHK大河ドラマの原作です。大長編であり、司馬遼太郎の作品の中でも難解な部類に入るもので、特に歴史にあまり親しみがない人には読み切るのが大変かもしれません。しかし、度量が大きすぎて捉え所がないと言われる西郷隆盛の人格を、理解する一助になる作品だと思います。

大正や昭和とは違う、明治という時代の特殊な空気感や、西郷隆盛と大久保利通の濃密な関係性、そして二人を取り巻く人々との関わりなどは、このボリュームがあればこそ描かれたものでしょう。日本人とは何かを考えさせられる壮大なテーマが根底に流れていて、人生で一度は読んでおきたい作品です。

みんなのレビュー

転戦の末、追いつめられた西郷・桐野ら一党は城山において自刃、西南戦争は終わった。しかし、大久保の政権も長くは続かず、翌年に不平士族の凶刃に倒れる。こうして、一つの時代が終わった・・・

この大長編の魅力は、主人公の西郷と大久保の友情と葛藤だけではなく、準主役の桐野・川路、更にその周囲の薩摩人も長州人もその他要人も反政府の人々も、無数の登場人物に惜しみなく紙数を割いて描写した点だと思う。間違いなく、司馬遼太郎の傑作の一つといえる。

honto

同時代に生きた人からみる西郷隆盛

氷川清話

読んでみて

勝海舟の晩年の回想録です。そのため、いわゆる「盛っている」話もあると思われ、全てが史実とは言えませんが、逆に言えば勝海舟の思い入れの深いことがたくさん語られている、読み物として面白い作品です。

勝海舟が西郷隆盛を高く評価していたことはよく知られていますが、本作は西郷隆盛に関する話が多く載っています。江戸無血開城の談判のくだりは、まるで西郷隆盛が目の前にいるかのような描写で、勝海舟がどれだけ西郷隆盛に注目していたか、敬意を払っていたかがよくわかります。

みんなのレビュー

何度も「西郷なら~」というような言葉が出てきており、すごく西郷を評価していたんだなぁというのが一番の感想。 歴史を見てきた勝海舟が色々語っているのを読むのは感慨深い。私からすれば過去の現実感のない遠い人物にも、親近感を得るというか、この人も生きていたんだなと実感させられる。

ブックメーター

人斬り半次郎(賊将編)

読んでみて

西郷隆盛に心酔し最期まで付き従った中村半次郎(桐野利秋)を主人公にした小説です。同じタイトルで「幕末編」があり、本作はその続きの物語ですが、「賊将編」は西郷隆盛の描写も多くを占めています。ラストに向けて、涙を誘うシーンの連続でした。

元々劇作家であった池波正太郎は、会話劇のリズム感、間の取り方が絶妙で、読んでいて心地良くなります。池波正太郎は半次郎のような、欠点がありながらも憎めない人情味溢れる人物像を描くのが上手いので、半次郎から見た西郷隆盛はことさら魅力的に見えます。

みんなのレビュー

強くて、洒脱で、女はもちろん、男にもひたすら優しい。うん、中村半次郎・桐野利秋、好い男じゃないか。池波先生、またこんな男のことをたっぷりと教えて頂き、有難い限りです。

尚、西郷さんの最期、「晋どん、そろそろ…」の場面はいつもたまらないほど胸が熱くなる。その側を固めた桐野利秋という人物を通し、その出逢いからの全ての時間を追いながらであったので、また格別な感動であった。出張帰りの機内、号泣して読了。

ブックメーター

歴史学からみた西郷隆盛

素顔の西郷隆盛

読んでみて

西郷隆盛を歴史学の見地から記した本の中で、一番読みやすい作品です。西郷隆盛という人物をどう評価するかは意見が分かれるかも知れませんが、少なくとも多くの人を心酔させてしまう魅力があったこと、今も惹きつけられる人が後を絶たないことは誰もが認めるでしょう。

その西郷隆盛の魅力とは何なのか、どうやってその人格は作り出されたのかを、生まれ育った薩摩の独特の気風などの解説を交えてわかりやすく紹介しています。西郷隆盛の、小説ではわかりづらい素顔を知るにはおすすめの本です。

みんなのレビュー

西郷の一生について基本がわかった上で読むべき一冊。昨年の大河ドラマを見た後だったので、タイミングとしてとてもよかった。

薩摩特有の教育方針や即物的考え方をベースに後の戦争での薩摩人の活躍を解き、斉彬・勝・大久保・龍馬・慶喜等と比較しながら、ただの英雄ではない西郷の素顔を浮かび上がらせる。「黄金の玉に瑕がある感じ」と評される西郷。なかなか面白かった。さすが磯田先生。

ブックメーター

新版 南洲翁遺訓 ビギナーズ日本の思想

読んでみて

西郷隆盛といえば連想する人が多いであろう「敬天愛人」などの遺訓を、原文と共に解説した本です。西郷隆盛の芯となる部分を知るには必須の一冊でしょう。そして何より、この本で注目すべきなのはその成り立ちです。

戊辰戦争の敵方であった庄内藩を、寛大な処分で済ませるよう西郷隆盛が指示したことから、庄内では西郷隆盛を恩人として慕い、鹿児島の私学校へ若者を送るなどして教えを乞うていました。その庄内藩の人々が西郷隆盛の言行録をまとめたのがこの遺訓なのです。背景を知って読むと、ことさら感慨深いものがあります。

みんなのレビュー

西郷さんは本当に人望があったのだと思った。 薩摩藩の人が彼を慕うのはもちろんだが、戊辰戦争で敵対していた庄内藩の元藩士たちがこの本の出版をしたのだから、すごい! 私利私欲を考えずに、ひたすら、国を、民を思っての政治。。。 今の政治家たちに是非、読んでほしいね!

ブックメーター

まとめ

手に取ってみたい本は見つかりましたか?

池波正太郎は「西郷隆盛」という小説も書いていますが、個人的には「人斬り半次郎」の方が小説として面白く、おすすめします。

大河ドラマ「西郷どん!」は役者陣の熱のこもったお芝居が原作をより重層的に魅せていますので、原作とはまた違った印象があります。また、日高建男の画による同名漫画も出版されています。「翔ぶが如く」も、難しい原作を大河ドラマで描くことで、よりわかりやすくなりました。

西郷隆盛は、知れば知るほど不思議な魅力のある人物です。今回紹介した本を通じて、その一端に触れることができたなら、筆者も鹿児島に縁のある一人として、これほど嬉しいことはありません。

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