【24年1月最新】親鸞をよく知れるおすすめ本ランキングTOP12

「親鸞はどのような人物だったのだろう?」
「浄土真宗の開祖親鸞はどのような教えをしていたのだろう?」

現代にもその教えが残っている親鸞。親鸞を知るためにどのような本を読めばいいのでしょう?数多くある本の中から、読書家の筆者が厳選した本を12冊、ランキングにしてご紹介していきます。

この記事を書いた人

一橋大卒 歴史学専攻

京藤 一葉

Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。

12位:晩年の親鸞

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こちらの本は発刊されたのが1994年ですから、今から26年前の本です。新装版としてこちらの本は復刊しました。人は晩年になると、人生を振り返るということがあります。親鸞の著作には、晩年に立ちはだかった現実がちりばめられています。

あくまでも現実に対して立ち向かった親鸞、生ある限り背を向けることがなかった現実とは?宗教は人を救う時もありますが、悩ませる時もあります。親鸞が歩んできた仏教解釈について、晩年の思想を読み解くには最適な1冊です。

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著者の細川先生がどこまでも人間としての思い、思いが込められた和讃から親鸞聖人と対話するかのようにこの本を綴られているのが素晴らしいと思う。自分もこの本に書いてあることを理解するという読み方では亡くて、「自分はどうなのか」ということが問われながら読み進んでいくこととなった。それゆえちょっと時間がかかった。自分もこういう読み方をしたいと思った。

引用元:如是我我聞

11位:歎異抄

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こちらの本は哲学者である故梅原猛さんが全訳した本です。哲学者ならではの思想から、丹念に訳されています。「悪人であるがゆえに一層救われる」という悪人正機の考えの矛盾に挑戦した本です。なぜ悪人なのに一層救われるのか?筆者には悪人は悪人にしか思えません。

悪いことしても救われるなら、善人でいる必要はないでしょう。しかし、言いたかったことはこういうことなのではないかと思います。仕方なく悪事を働いている人もいる、根っからの悪人はいないと。今は故人となった梅原猛さんの思想を感じられる1冊です。

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10位:親鸞聖人の生涯

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親鸞聖人がどのような人生を送ったのか、本願寺の僧侶である作者が伝えられている親鸞の人生を書いた本です。ただし、本願寺派では認めていない事柄に関しては言及していません。なんでもそうですが、公式に認められていないことには触れないのです。

分かりやすい構成となっており、親鸞聖人を知りたいと思った人にとっての入門者になります。最新の研究結果も取り入れられているので、知られていなかった親鸞聖人を知ることができるでしょう。スタートとして最適な1冊です。

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9位:歎異抄

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こちらの本はマンガにすることで文字だけだと伝わりづらいことでも、親鸞の教えが伝わる本です。歎異抄は、親鸞の弟子唯円が師である親鸞が伝えたかったことを綴ったものです。こちらの本では、唯円が様々な人々と交流する中で親鸞の教えを説いていきます。

マンガということもあって、すらすらと読み進められるでしょう。本来、親鸞が何を伝えたかったのか?悪人正機とは?他力本願とは?疑問に思う部分も、読み進めていけばスッと腑に落ちます。入門書としてもおすすめの1冊です。

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8位:親鸞と道元

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こちらの本は親鸞と道元の思想の違いを対談形式で挙げている本です。親鸞は浄土真宗において、他力本願を根本に据えています。対して、道元の曹洞宗では自力本願を根本としており、浄土真宗と曹洞宗には対極的な違いがあるのです。違いとともに、共通している部分は何なのか?著者と立松和平さんが対談を通して探っています。

立松和平さんは、この対談の最中急逝してしまいました。なのでこの本に書かれている内容が最期の肉声とも言えます。親鸞だけではなく、道元を含めて日本の仏教を考えられる1冊です。

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7位:歎異抄をひらく

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こちらの本はアニメ映画化された本です。内容は本のタイトル通り、歎異抄を分かりやすく解説しています。しかし、内容は立ち止まって考えながら読み進めなければ分からないものです。時間を置くことで考えもまとまってきます。自身でこういうことかと思えば、次へ進むということです。

しかし、書かれていることを全て実践できる人はいないでしょう。感謝しているからと、念仏をいつも唱えていられるでしょうか?あくまで理想として、歎異抄を読み進めていただければと思います。思い悩んだ時に読むのにピッタリな1冊です。

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6位:親鸞は源頼朝の甥

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こちらの本は信頼と源頼朝の関係を書いた本です。源頼朝は鎌倉幕府の初代征夷大将軍ですが、親鸞の血筋は、現代まで続いています。仏教の宗派の中で、浄土真宗は唯一妻帯をしていました。だからこそ血筋が残っているのです。

源氏の血筋が入っていると考えると、何かロマンがあります。頼朝の直系は途絶えてしまっていますが、浄土真宗の中では血筋が途絶えず現代まで残っているのです。親鸞について新たな視点を提供してくれる1冊でしょう。

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5位:浄土真宗とは何か―親鸞の教えとその系譜

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こちらの本は親鸞の教えの真意を分かりやすく解説している本です。他力本願を理解していない人が多い中、こちらの本は他力がいかに難しいかということを詳しく解説しています。親鸞やその家族、子孫に至るまでこの他力本願がどんなに困難なことかを考え実践していたのでしょう。

人は悟りを開くまでにどれほど時を必要としているのか?悟りとは何なのか?悟れたなら他力本願も完成するのかなど、他力本願とは言いつつ自力で解決していく部分もあるのです。一般の人にはそこまで必要ありません。浄土真宗の根本が分かる1冊です。

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4位:図説 あらすじでわかる!親鸞の教え

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こちらの本は図を通して親鸞の教えを解説している本です。文章だけでは伝わりにくい部分も、図を用いることで分かりやすくなります。タイトルにあるように、親鸞の人生を図を交えて解説してくれているので読みやすく分かりやすい本です。親鸞は人という存在を深く深く見ていた人でした。

人は弱いもので、簡単に欲に負けてしまいます。欲をコントロールするためには、精神力が必要と言えるので大抵の人にはできません。普段から質素に、謙虚にと心がけていなければコントロールできないのです。入門書としておすすめの1冊です。

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3位:親鸞

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こちらの本は直木賞を受賞している五木寛之さんが、親鸞の生涯を活き活きと描いた本です。あくまで小説ですから、フィクションも含まれています。そういった部分を割り引いても、楽しめる作品だと言えるでしょう。

宗派の開祖は、教えを広めるために様々な苦労を重ねています。教えは素晴らしいものですが、何もしなくても浄土へ行けると言われても人々は何か物足りなさを感じていました。純粋な宗派開祖親鸞を、1人の人物として捉えられる1冊です。

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https://twitter.com/miricat_book/status/1396768011948740615

2位:親鸞 100の言葉

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こちらの本は親鸞の厳選された言葉を紹介している本です。人間それぞれ性格があり、様々な考え方の人がいます。その中でぜひこちらの本を読んでいただきたいのが、自己否定してしまう人です。そもそもそういった性格の人は宗教に走りやすい人ですが、言葉として受け入れつつ暮らしていくことは可能でしょう。

人である以上、仕方がないと親鸞も言っています。あまり悩まず、少しずつ受け入れて心を楽にしていきましょう。悩みを抱えた人に読んでほしい1冊です。

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1位:はじめての親鸞

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こちらの本は親鸞を知るための最初の一歩となる本です。宗教の中には金持ちが多大な寄付をして懺悔すれば、自身が救われるとすがっている宗教もあります。親鸞が布教した浄土真宗は、信じれば誰もが救われると教えていました。しかし、宗教が広まるためにはあることが必要です。

そのあることとは、ご利益でありただ救われるというだけでは人は満足しません。救われるためには、何かしなければ浄土へいけないと後に解釈が追加されて浄土真宗は一大勢力となったのです。親鸞は開祖ですが、広めることはできませんでした。

親鸞について学ぶための入門書として、最適な1冊です。

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まとめ

親鸞の本を紹介してきましたが、ここまで読んでくださりありがとうございます。浄土真宗は日本の仏教界において、信仰者が1番多いです。親鸞の教えは日本の隅々まで浸透していると言っても過言ではありません。

話が逸れてしまいましたが、親鸞の本について最後まとめて結びにしたいと思います。ご紹介した本の中でも、初めはマンガの「歎異抄」から読まれた方がいいでしょう。活字に抵抗感がある人だと、どんなに知りたいと思っても本を開いて読み進めることは難しいからです。

ネット社会は便利な反面、本をめくるドキドキ感を失わせてしまっていると思います。記事を読んで、本を読もうと1人でも思ってくれたら筆者としては嬉しい限りです。

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