「ゲーテのファウストってよく聞くけどどんな本?」
「ゲーテのおすすめの本が知りたい!」
ファウストや若きウェルテルの悩みなど数々の名作を世に送り出したゲーテ。ゲーテのおすすめの小説や詩集について知りたくありませんか?
「若くして求めれば老いて豊かである」というゲーテの名言に感動し、ゲーテの小説を読み漁った筆者がおすすめの本を小説、詩集から格言集まで一挙にご紹介します。
小説編
ファウスト
読んでみて
ゲーテが24才の時に書き始め、82才で書き終えたと言われる名作です。本を読むことが好きな方は生涯に一度は読んでいただきたい一冊です。
ファウストは二部構成です。第1部ではファウスト博士が悪魔と「人生のあらゆる快楽や悲哀を体験させる」という契約をかわし、少女との悲劇的な恋愛をするという内容です。第2部は話のスケールが大きくなりますが、最後は第1部の話と見事に結びつき、完結するという構成となっています。
みんなのレビュー
若きウェルテルの悩み
読んでみて
こちらもゲーテの代表作の1つです。普遍的な恋愛小説を求めている方はぜひ読んでみてください。ゲーテ自身が若い頃に味わった感情や不安が美しい文章とともにつづられています。
若きウェルテルの悩みは書簡体の小説となっています。いいなずけがすでにいる美しい女性ロッテに恋をしたウェルテルの一途な愛とそれによって生じる苦悩、叶わぬ恋の悲哀さが本全体を通して伝わってきます。
みんなのレビュー
ヴィルヘルム・マイスターの修行時代
読んでみて
前述の2作品と比較するとあまり馴染みのない作品と思われがちですが、隠れた名作です。長編となっていますが、ファウストほど難解ではないので、文字に慣れ親しんでいる方であればすらすら読めると思います。
18世紀封建制下のドイツが舞台となっており、ある女性との破局から演劇の世界へと足を踏み入れたヴィルヘルムが挫折や成功、人々との出会いを通して人間として成長していく過程が記されています。
みんなのレビュー
ヘルマンとドロテーア
読んでみて
ゲーテ自身が生涯愛してやまなかった作品です。若きウェルテルの悩みとは対照的に、ハッピーエンドを迎える作品なので幸せな恋愛小説を読みたいという方にはおすすめです。
内容は、お金持ちの息子であるヘルマンがフランス革命の避難民であるドロテーアを妻に迎え、人生をともに過ごしていく過程を描いた恋愛抒情詩となっています。ドイツの市民生活と世界の動乱が対照的に描かれている名作です。
みんなのレビュー
ゲーテ全集
読んでみて
ゲーテの作品を一挙に集めた全集です。ゲーテの作品を1つ残らず読み切りたいという方におすすめとなっています。ファウストや若きウェルテルの悩みも掲載されています。
この潮出版社のゲーテ全集にはゲーテが生涯に残したとされる書簡が多数収められています。他の全集には取り扱っていないものもあるので、書簡も読んでみたいという方には潮出版社の全集を揃えることをおすすめします。
みんなのレビュー
詩集編
ゲーテ詩集(新潮文庫)
読んでみて
ゲーテの抒情詩を中心として、思想詩、物語詩などの作品が年代順に並べられている書籍です。生涯を通じて向上心を持ち、自らの見聞を広めていったゲーテの思想が美しい言葉とともに編集されています。
ゲーテの詩に触れてみたい方や、ゲーテが生涯を通じてどのようなことを考えたのかを知りたい方におすすめの1冊となっています。翻訳者は出版社によって異なり、それぞれ好みがあると思います。新潮文庫の訳者は高橋健二氏です。
みんなのレビュー
格言集編
ゲーテ格言集(新潮文庫)
読んでみて
人をよく観察し、洞察力に優れたゲーテが残した数々の言葉が収録されています。ゲーテの言葉が格言として引用される機会が多いのは、感性と知性と愛情から成る言葉がゲーテ自身の経験から発せられるからです。
新潮文庫の格言集ではゲーテの言葉の中から読者にも親しみやすいものを厳選して載せてあります。訳者は高橋健二氏で、本来の言葉の美しさを損なうことなく編集されています。ゲーテの生の言葉に触れたい方におすすめです。
みんなのレビュー
人生についてーゲーテの言葉
読んでみて
「私の人生は一個の石を永遠に転がしているようなものだった。しかもそれは何度でも何度でも改めて運び上げられねばならぬものだった」などゲーテ自らの人生経験から生まれた言葉は、悩みを抱えている人に勇気を与えてくれます。
現代教養文庫から出版されている格言集は関泰祐氏が翻訳しています。新潮文庫の方は親しみやすい言葉、現代教養文庫の方は本質的な言葉が多くなっています。好みに合わせて選んでみてください。
みんなのレビュー
まとめ
この記事ではゲーテの作品を紹介しました。ゲーテの作品は数多く、どれを手にとっていいかわからなくなると思います。
文学好きの方であれば「ファウスト」と「若きウェルテルの悩み」は確実におさえておきましょう。その他の本はこの記事を参考に読んでいただき、ゲーテのさらなる魅力を知っていただけたら幸いです。
以上、ゲーテの書籍をまとめました。