「ウィンストン・チャーチルって有名なイギリスの首相だけど、どんなことをした人なの?」
「チャーチルについてもっと知りたいんだけど、おすすめの本はどれ?」
ウィンストン・チャーチルは、首相として第二次世界大戦時のイギリスの指導者になり、一度はドイツによって追い詰められそうになっていたイギリスを勝利へと導きました。
どのような逆境にもくじけることのない不屈の闘志と多くの人々を引き付けるリーダーシップをもち、現代のイギリスでも高い人気をもち、歴史上最も偉大なイギリス人といわれることもあります。
ここでは、そんなチャーチルの生涯を知ることのできる伝記や、チャーチルの数々の名言を知ることができる本などを7冊、ランキングにしてご紹介していきます。
この記事を書いた人
一橋大卒 歴史学専攻
Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。
7位:危機の指導者 チャーチル
読んでみて
第二次世界大戦中、ヒトラー率いるナチス・ドイツが攻勢を強めるなかイギリスは絶体絶命のピンチに陥っていました。そのような窮地で首相として選ばれたのがチャーチルです。連合国であるフランスの敗北、さらにはイギリス本土への空爆など、戦局は困難を極めましたが、イギリスはアメリカ・ソ連と協力して連合国軍を勝利に導きました。
こちらの書籍では、困難な状況下でイギリスをまとめて進んでいったチャーチルのリーダーシップに注目しながら彼の波乱の生涯を辿っていきます。リーダーシップ論としても興味深い1冊です。
みんなのレビュー
6位:第二次世界大戦
読んでみて
第二次世界大戦でイギリスの指導者として、強力なリーダーシップを発揮したチャーチル自身による回想録です。チャーチルは、この本を中心とした一連の著作活動によってノーベル文学賞を受賞しました。
本書では、チャーチル鋭い視点を通して、第二次世界大戦の様子が描かれます。アメリカの参戦により、大戦の趨勢は決したと考え、戦後を見据えた行動をはじめるなど、チャーチルの政治家としての偉大さを感じさせる部分も多く、当時のイギリスの考えや戦略や方針もよくわかります。
チャーチルがヒトラーやルーズベルト、スターリン、蒋介石といった各国指導者と実際に会ったときのことも書かれたりと読みごたえもあり、チャーチルだけでなく、近代史に興味のある人なら一度は読んでみてほしい本です。
みんなのレビュー
同時代人の証言は何をもっても代えがたい。まして一国を率いた指導者が自らの体験をドキュメントに落しこむ。稀有で偉大な著作だ。ベルサイユ体制における戦勝国の驕りが次の大戦を招いた。
ナチスドイツの台頭をリアルに見つめる。チャーチルは数々の歴史上のIF設け、暴走列車のポイント切換の可能性を指摘する。先の大戦の恐怖の記憶がヒトラーの融和策を招き、英仏の戦争準備の致命的な遅れにつながる。外科医のような歴史観で患部の拡がりを語る。
独裁者スターリンに仕える外相モロトフの人物描写など、文学作品を感じる芸の深さが光る。
ブックメーター
5位:わが半生
読んでみて
チャーチル自身の手による伝記で、第二次世界大戦が政治家としてのチャーチルを描いたものなら、こちらは政治家になる以前のチャーチルの人生を描いたものです。チャーチルの生い立ちや、従軍経験、特派員時代から26歳で下院議員として当選するまでの半生に加え、19世紀後半~20世紀初頭にかけてのチャーチルの目から見た社会情勢などが描かれています。
ユーモアを交えて文章はとても読みやすく、チャーチルがどのような人だったのか、寧用だけでなく文章からも伝わってくる、オススメの自伝です。
みんなのレビュー
「現代のもっとも偉大なイギリス人」とまで言われる政治家、ウィストン・チャーチル。 彼の出生から、落第生だった士官学校時代、インドでの従軍、ボーア戦争での大冒険、26歳で下院議員になるまでの半生をつづった自叙伝。
尽きることない行動力と、揺らぐことのない自信と、諦めることのない粘り腰と。栴檀は双葉より芳しの言葉通り、後に彼が首相として示した資質が、いかんなく発揮されているのが興味深い。チャーチルの政治家としての資質と、文筆家としての才能の、双方を堪能できる一冊。おすすめ。
ブックメーター
4位:チャーチル・ファクター たった一人で歴史と世界を変える力
読んでみて
ロンドン市長を務め、イギリス首相にもなった政治家ボリス・ジョンソン氏によるチャーチル伝。父や母、親友、妻、文筆家としての活動、政治や戦争など様々なトピックの中で、なにがこのような偉大な政治家を生み出していったのかを考察した本です。
危機の時代を乗り越え、英雄となったチャーチルを構成する様々な要素(ファクター)にスポットを当てて、彼の人生を記述していきます。
ジョンソン氏自身はチャーチル支持者とみえ、この本からもほとばしるようなチャーチルへの愛が感じられます。そのため、客観性には少し疑問もありますが、イギリスの将来を担うリーダーが描く理想的な政治家像とはどのようなものか、一度読んでみてはいかがでしょうか。
みんなのレビュー
現代の世界を今の姿にした大きな影響力を持ったリーダーである第二次世界大戦時のイギリスの首相であるチャーチルに関する本。ものすごい微妙なのが、著者がイギリスの新首相であるボリス・ジョンソン。
彼はチャーチルを尊敬して止まず、若い世代にもチャーチルの功績や人柄などを知ってほしいとして、この本を書いたらしい。チャーチルの偉大さの背景にある、両親、乳母、妻の影響なんかのエピソードについては、特に面白かった。
ボクもチャーチルの名言の中で好きなものがあります。 チャーチル・ファクター たった一人で歴史と世界を変える力
ブックメーター
3位:チャーチル150の言葉
読んでみて
第二次世界大戦では、ナチスドイツによって瀬戸際のところまで追い詰められながら、決して屈することなく戦い続け、イギリスを勝利へと導いたチャーチル。
この本には、政治家としても類まれなるリーダーシップをもっていたチャーチルが、国家の危機に立ち向かい、多くの人々を導いた、たくさんの言葉が記されています。
名言の達人といわれたチャーチルの名言のなかから選りすぐられた150の言葉からは、チャーチルのように危機をチャンスへと変えていける力を貰えることでしょう。本書を読めば、なぜチャーチルが現在も多くのイギリス人に愛され続けるのかがわかるはずです。
みんなのレビュー
イギリスでもっとも有名な首相チャーチルの言葉を、「危機」「人生」「リーダーシップ」「勇気」「成功」「喜び」「知恵」「ユーモア」「信念」「老いと死」の10のカテゴリーに分類して掲載している。第二次世界大戦中の首相とあって人を激励したり、勇気づける言葉が多い。
ブックメーター
2位:漫画版 世界の歴史 9 ロシア革命と第二次世界大戦
読んでみて
世界の歴史をマンガで解説するシリーズの1冊で、ロシア革命から第二次世界大戦までの歴史が描かれます。値段も手ごろで、マンガなのですぐ読めるため、この時代の歴史を手軽に知りたいという人にオススメです。
このシリーズは人物世界史をコンセプトに、歴史上の人物たちの人間ドラマにスポットを当てているので、チャーチルをはじめ、ヒトラーやスターリン、ルーズベルトなど、この時代の人物についても知ることができるのもポイントです。
みんなのレビュー
世界史を学んでみようと思い、マンガで読む事にしました。第9巻です。レーニンとロシア革命、辛亥革命、毛沢東と蒋介石、世界恐慌、第二次世界大戦、などについて描かれていました。どれも読んでいて勉強になりました。
少し気になったのですが、私自身は考えとしては右でも左でもないと思っているんですが、このマンガの中での表現だと、なんとなくレーニンや毛沢東をさりげに美化しているように感じました。
この本の監修者は共産主義が好きなのでしょうか?個人的にはもうちょっと中立的な描き方も出来たのではないかと思いました。
ブックメーター
1位:チャーチル―イギリス現代史を転換させた一人の政治家 増補版
読んでみて
チャーチルの生涯について解説した本で新書なので、値段もお手頃でかつ読むのにも時間がかかりません。「『第二次世界大戦』4冊を全部読むのは大変」という人にオススメです。
本書は、いろいろな資料をもとにして執筆されたものですが、土台になっているのはチャーチル自身の自伝のため、自伝をもとにして彼の生涯をコンパクトにまとめた本といえます。
しかし、チャーチルをただ絶賛するだけでなく、彼のマイナスに評価されている面についてもきちんと書かれているので、チャーチルについて本人の視点ではなく客観的に分析したいという人に読んでもらいたい本です。
みんなのレビュー
何となく名宰相としてのイメージがあるチャーチル。だが、本書では、幼少期からのチャーチルが赤裸々?に書かれ、また、いくつもの読みを外したりと、失敗も隠さずに書かれており、英雄本となっていないのが好感持てる。
ただ、対戦時のラジオ演説「〜われわれは決して降伏しない」を読んだときは、格好良すぎて鳥肌が立つ。
ブックメーター
まとめ
ウィンストン・チャーチルは、世界史における重要な人物というだけでなく、その人柄や数々の名言も魅力です。さらに、危機の時代を乗り越えたリーダーとして、その生き方からは学ぶべきものも多いのではないでしょうか。
ぜひ、ここで紹介した本を読んで、チャーチルの生き方や考え方に触れてみてください。以上、チャーチルについての本のまとめでした。