【24年1月最新】哲学書のおすすめ人気本ランキングTOP18

「哲学に関心があるけど、どんな本から読めばいいの?」
「哲学の歴史って難しそうだけど、オススメの入門書ってある?」

書店や書籍サイトにあるたくさんの哲学史関連の本を前に、そんなことを考えている人も多いのではないでしょうか?

哲学書は書籍によって難易度がとても違うため、適当に選んでしまうと「何を言ってるのか全然分からない…」「知ってる事しか書いてない…」といったように、自分が求めている書籍に出会えない事もしばしば。

そこでこの記事では、哲学史を大学で教えている筆者が、日本で出版されている哲学史に関するおすすめの本をランキング形式で18冊ご紹介します。きっとあなたにぴったりの書籍が見つかるはず。ぜひ参考にしてみてください。

この記事を書いた人

一橋大卒 歴史学専攻

京藤 一葉

Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。

18位:哲学の起源

読んでみて

プラトンやソクラテスといった、ギリシア時代の哲学者を中心に濃い考察が成されている一冊。

哲学オタクではないと面白みを感じられないような用語や思想がバンバン出てきます。そのため、本当に上級者ではないと分からない難易度になっているので、手に取る際は注意してみてください。

とはいえ、哲学の根源ともいえる時代について深く学べるのは大きな魅力。より哲学の深みにハマりたい方は一見の価値ありです。

みんなのレビュー

自由であることによって同時に平等であるというイソノミアの原理を軸に、ギリシア哲学を読み解く柄谷の手練に酔いしれる一編。

引用元:ブクログ

17位:20世紀の思想 マルクスからデリダへ

読んでみて

本書は、現代思想の全体像に特化した哲学入門書で、20世紀を代表する20人の思想を解説しています。マルクスからハイデガー、デリダなどの難解な思想の解説から、その後の思想界の潮流を作った人物にまで幅広く網羅しています。西田幾多郎や丸山真男といった日本人の思想家にまで触れていることもポイントでしょう。

それぞれの思想家に対する筆者独自の解釈や、大胆な意見が本書の見どころです。

レビュー

一見わかりやすく、教科書的な本なのかと思いきや、加藤尚武の毒舌が冴えまくっている。彼によれば、フッサールは厳密性を追い求めたが失敗し、ハイデガーやサルトルは立場を変えて言い訳がましく、西田幾多郎は実のところ大して独自性があるわけでもなく、丸山真男の日本思想史研究はかなり牽強付会なところが多い。それはそれで結構当たっているのは間違いない。20世紀の思想を過度にありがたがる人にはちょうどいい目覚ましになるかもしれない。最終的に20世紀末の科学技術の発展と生や環境の問題が今後の課題だと締めくくられる。

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16位:これからの「正義」の話をしよう

読んでみて

ハーバード大学マイケル・サンデル教授の超人気哲学講義を書籍化したものです。正義とはなにか、という点でさまざまなケースを分析しています。邦訳が巧みな印象で、まるで矢継ぎ早に問いかけられているような、ふしぎな感覚を得られます。

痛感させられるのは、私たちの正義感。いかに日ごろその部分を曖昧にしているかという点で、はたと考えさせられます。この本を読むと、日常報じられるニュースなどにも、慎重に接することができるのではないでしょうか。

みんなのレビュー

15位:若い読者のための哲学史

読んでみて

イギリスの有名な哲学者が書いた、「哲学史を一気に振り返れる本」です。

ソクラテス、プラトンなどから始まり、近現代の哲学者ピーター・シンガーまで…。その網羅性は圧巻で、本書を一冊理解すれば哲学の概要は完璧だとさえ言えます。それくらい内容が広いので、初心者や中級者には整理しながら読むのが難しいのです。

ただ、章のおわりに次の哲学者や思想を自然な流れで紹介してくれるなど、読者が読みやすく、楽しめるような工夫が随所に施されているのでオススメです。

みんなのレビュー

古代ギリシャから近代に至るまでの有名な哲学者の思想を、それぞれ5-6ページでまとめた書籍。

引用元:読書メーター

14位:大学4年間の哲学が10時間でざっと学べる

読んでみて

有名な教養シリーズです。タイトル通り、大学で学べる哲学の知識をザっと学ぶことができるので、スピード感を持って勉強することができます。

本書は図も多めでわかりやすいのですが、やはり「教科書の感じ」が否めないので、勉強している感はどうしても出てしまいます。ある程度哲学を学ぶことに対してモチベーションがないと読み進めることは難しいかもしれません。

とはいえ、コンパクトにまとまっていて分かりやすさはピカイチなので、大学レベルの哲学を教養として身につけたい人にはピッタリだと思います!

みんなのレビュー

わかりやすい文章で広く浅く哲学のことを書いています。他の哲学解説本を読んでいる人からすると、内容不足感は否めないとは思いますけどね。

引用元:読書メーター

13位:哲学の解剖図鑑

読んでみて

本書では、私たちが普段感じるような身近な疑問に、有名な哲学者が応えていくような形式を取っています。その応えていく中で「哲学用語」「思想」が解剖されていくので、丸暗記するより理解が深まるのが魅力!

中級者向けとはいえイラスト多めで、文章も比較的簡単なので読みやすいです。とはいえ、シッカリと哲学用語を押さえてくれているため、今後更に哲学の知識を深めたい方にとっては勉強になる部分も多いでしょう。

みんなのレビュー

対象別に複数の哲学者がどのように考えたかを紹介していく本。
哲学の入門書としては良いと思われるが一つ一つの内容は深くないため、ここからそれぞれの考えをより深く学習していきたい。

引用元:ブクログ

12位:「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義 完全翻訳版

読んでみて

副題にもあるとおり、イエール大学シェリー・ケーガン教授による人気講義を書籍化したものです。死とはなにかを見つめることによって生とはどうあるべきかを導き出す、ということがこの講義の基本的な目線となっていますが、このこと自体はオリジナルではありません。幕末の高杉晋作が「生を視ること死の如し」といっていますし、その原典は中国・春秋戦国時代の「列子」にあります。

しかし、現代の知の先端である大学講義を読むことで、より身近に、より具体的にクローズアップされる印象があります。死という人生の終点を見つめることにより、そこに至るアプローチを調整しよう、つまり「よりよく生きよう」という意識が芽生えてくるのだと思います。

みんなのレビュー

11位:ソフィーの世界 哲学者からの不思議な手紙

読んでみて

原作者はノルウェーの哲学教師であるヨースタイン・ゴルデル。世界各国語に翻訳され、世界的なベストセラーとなります。日本でも1995年の発売当初、マスコミでもおおきく取り上げられ、人気作となりました。

ふつうの女の子である14歳のソフィーが、1通の手紙から哲学の道に踏込んでゆくお話。自分自身の内なる対話ではなく、他者との交流による対話という点も人気の秘密だったといえます。哲学史の概観をおさえることができる点もよいと思います。親しみやすい装丁でありつつ、中身はしっかり本格的なのです。

みんなのレビュー

哲学史の大きな流れを把握するのに大変役立つし、物語の内容もとても凝っていて面白い。■いい哲学者になるためにたった一つ必要なのは、驚くという才能。私たちは大人になるにつれ、世界そのものになれっこになり、世界に驚く能力を失ってしまう。■本当の知は自分の中からくるもの。他人が接ぎ木することはできない。自分の中から生まれた知だけが本当の理解だ。■哲学者とは、自分にはわけのわからないことがたくさんあることを知っている人、そしてそのことに悩む人だ。「もっともかしこい人は、自分が知らないということを知っている人だ。」

引用元:ブックメーター

10位:ゼロからはじめる! 哲学史見るだけノート

読んでみて

本書は、イラストや図が多用されており、より手軽でライトに哲学を楽しみたいという方に適しています。1人当たり2ページで解説されているので、本書をきっかけに、興味のある思想や哲学者の資料にあたることをおすすめします。

イラストだけでサクッと学べるので、哲学初心者におすすめの本です。

レビュー

う~む、本のタイトル通りに2時間で頭に入れば良いけれど、私には無理でした。気が向いたらチラチラと読み進み、頭に入る入らないは別にして最後まで読み切るのに5か月ほど掛かりました。

イラストが半分ぐらいを占めるとはいえ、ソクラテスだのプラトンだのは、小学校だか中学校だかは忘れましたが古くから習った人名として覚えていますが、古代、中世、近世、近代、現代と時代を追うように記述される中に、知らない人物名が結構多く有り、そしてそれぞれの人物の思想を掻い摘んで説明してあるのを読む度に「へえ~」「へえ~」と感心することしきり。印象に残るのはソクラテスのページのイラストで、ソクラテスがケーキを食べながら同席している人に向かって「さっきから美味しいって言ってますけど美味しいケー
キってなんですか?」「味が良いって何ですか?」「丁度いい甘さってどういうことですか?」・・・・・と矢継ぎ早に質問をぶつけているのを見て笑ってしまいました。

ははは、哲学って面白いですね。

読み進むうちに途中からだんだん難しく感じて来ましたが、とにかく最後まで読みました。哲学者の名前だけでもザアーッと知るには参考になりました。

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9位:史上最強の哲学入門

読んでみて

本書の素晴らしいところは、難解な表現や概念を用いるのではなく、平易な言葉やイラストで説明されているところです。他の哲学入門書に挑戦し、これまで挫折を繰り返してきた方にとっても、読みやすさとしては本書がダントツでしょう。

哲学者の思想や言葉が、現代風の言葉で表現されているため、純粋に読み物としても楽しむことができるベストセラーの一冊です。

みんなのレビュー

控えめにいって最高でした。

哲学の素人である自分も、その全体像を把握することができたし、ダイスキな刃牙要素がふんだんに盛り込まれていて胸熱でした。

刃牙と同様みんなかっこいいですが、あえて言うならレヴィナス先生が最高です。(ちなみに、刃牙では渋川剛気が一押し)

あと、ルソーのエミールは読みたくなりました。

真理を探究し、絶対的な真理が無いことを知り、その中でも真理を探究するさま。古代の哲学者の先進性。中世の宗教の隆盛。など、歴史観の勉強にもなった。

また読みたい一冊!

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8位:西洋哲学史

読んでみて

本書は西洋哲学通史として、重要かつ必要不可欠と思われる哲学者や考えに絞って紹介されています。古代・中世・近世・近代・現代に渡って書かれており、一冊で西洋哲学史の大まかな流れをつかむことができます。

やや専門性を含んでいるものの、西洋思想の根源である古代・中世の哲学に関してや、西洋哲学がこれまで何をしてきたかを理解するのに適した本です。

みんなのレビュー

この西洋哲学史の本では古代から近代までを扱っています。自分が西洋哲学史の本を色々と読んだ中でもこの本が一番わかりやすかったです。

細かい解説も載っていて、哲学史の流れを一通りつかむことができました。ただ、キリスト教の知識は別の本で仕入れないと分からないようになっています。古代ギリシアのソフィストたちの時代から、ニーチェまで扱っています。現代思想に入るためには別の書物を読む必要があります。

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7位:武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50

読んでみて

哲学を哲学として学ぶだけではなく、実社会に応用していこうという視点のもとに編まれた一冊です。これを自前でやろうとすれば、さまざまな哲学者の原著にあたり、理解し、咀嚼し、あてはめ…と膨大な作業が必要となってしまいます。それがこのような書籍を読むことのメリットだと感じました。

主な読者対象は、ビジネスパーソンとされていますが、主だった哲学分野の知識をさらいたい場合にも有効な書籍です。むろん、著者の論を鵜呑みにする必要はなく、共感点や疑問点をてこにして自分なりの答えを見出すことが求められると思います。

みんなのレビュー

6位:哲学用語図鑑

読んでみて

哲学に限ったことではないのですが、専門用語の理解がなければ、書かれている全容の把握ができません。哲学を理解することの難しさ、その理由の最たるものは、用語理解の難しさではないかと考えていたところ、出会った本がこの一冊です。

この本では、哲学用語の概念を図解でひも解いてくれています。従来陥りがちであった「哲学用語を調べても辞典に書かれている言葉の意味が分からない」…という無限ループ現象から脱却できる、とても画期的な本だと感じます。

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5位:哲学と宗教全史

読んでみて

本書には、世界史を背景に古代ギリシャからルネサンス、近代から現代まで3000年の哲学者と宗教家について、肖像画付きで盛り込まれています。偉大な哲学者たちが、哲学と宗教の関係性を紐解くことに精力を尽くしたように、本書でも哲学と宗教を体系的に解説しています。

本書の特長的なことは、自分の隣に偉人がいるかのような臨場感を覚えるところにあります。2019年8月に発刊されたばかりですが、すでにベストセラーであるおすすめの一冊です。

みんなのレビュー

4位:いちばんやさしい哲学の本

読んでみて

本のタイトル通り、とにかく読者がわかりやすいように書かれたやさしい文章が魅力。Amazonのレビューにも「異常にやさしい」とまで書かれており、図や平易な文章で行われる解説は他の本と比較しても桁違いに簡単です。

そのため、逆に言えば「本書でわからなければ、哲学には向いていない」ということがわかる本となっています。

また、本書では特に人気の「西洋哲学」を中心に取り上げているので、哲学で一番美味しいとことを押さえている本でもあります。

みんなのレビュー

主要な哲学者とその内容について、わかりやすく書かれている本です。深い内容までは言及されていませんが、「ざっくり哲学について知りたい人」「自分に合う哲学を見つけたい人」におすすめの本です。

引用元:読書メーター

3位:マンガみたいにすらすら読める哲学入門

読んでみて

哲学は「概念っぽくて理解がし辛い」「初心者には敷居が高い」「だから面白さがわからない」といった様々な問題があります。

ただ、実はそれらの問題を解決している本が世の中には沢山出版されていて、その1つが本書です。本書では哲学者の思想はもちろん、その思想が流行った時代背景までわかりやすく、かつテンポよく解説してくれています。

また代々木ゼミナールの人気講師が書いたという事もあり、評価もピカイチです。まさに「初心者が最初に読むべき本」だと断言できるので、ぜひ哲学初心者は手に取ってみてください。

みんなのレビュー

本来とてつもなく難しい分野を、ホントにマンガみたいにすらすら読めました。これまで断片的だった知識が総括的に集約できた気がします。

引用元:読書メーター

2位:100万回生きたねこ

読んでみて

「哲学」テーマの書籍紹介で、絵本を紹介すると驚かれるかもしれません。子供向け絵本として、ながく親しまれてきたこの本には、とても深い哲学が込められています。最後に生まれ変わり、猫は愛する者のために生きることを知ります。

人は、他者と関わって生きることしかできません。自己完結はできないのですね。仮に、自宅に閉じこもって生きたところで、大きな社会の営みから外れては生きられません。他者を思いやることや、そこにアイデンティティを持つことの大切さ。

この本は、まぎれもなく哲学をテーマにしています。もちろん、絵本ですから未就学のお子さんと一緒に読むこともできます。親子で手をつないで、哲学の扉をあけることができる本としてもおススメできる一冊です。

みんなのレビュー

何度読んでも、涙が出ます。
愛することや愛する者を失うつらさ、そういった感情を精一杯感じて私も生きていこう、もう、生まれ変わらなくていいと思えるほどの一生を過ごそう・・・。大切な家族を守りたい。
なんて、いつも考えさせられます。

引用元:EhonNavi

1位:星の王子さま

読んでみて

もう一冊、世界的な名作『星の王子さま』をご紹介します。この本もまた、哲学的な内容を含んでいます。さまざまな星を旅してきた王子さまは、地球で「僕」と出会い、住んでいた自分の星に遺してきたバラを思う、というストーリーです。

有名な一節「大切なものは目に見えない」もそうですが、「絆」「責任」といった印象的なキーワードが読み進むにつれ、鮮明に頭の中に残されていくように思われます。「寓話的」「どう解釈したらよいのか」という声もある一方、どのようにも解釈する「余白」がこの作品の魅力ではないかと考えさせられる一冊です。

みんなのレビュー

まとめ

これまで、日本で出版されている哲学・哲学史に関するおすすめ本を18冊、厳選してご紹介してきました。

それぞれの本ごとに、扱っているテーマや視点が異なっていますので、まずは関心のある本や目的に応じた本から順に読んでみてください。

1冊読むごとに、哲学史に対する理解が深まってゆくのを実感できるのではないかと思います。

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