小説ヲタクがおすすめするオールタイムベスト83冊

【保存版】日本の文学史に関するおすすめ本5選

日本文学史の全体像を知りたいんだけど、いい本はないかな?
日本文学はどんな歴史をたどってきたんだろう?

古代の『古事記』や『源氏物語』に始まる日本文学の歴史。1000年以上にわたるその歴史の全体像をサラッと知りたい、またはレポートなどを書くために詳しく知りたいという人も多いでしょう。中学校、高校の国語や日本史の授業で日本文学史に触れる機会はあるにしてもほんの少しだけで「もっと知りたい!」と好奇心をくすぐられることもありますよね。

この記事では、日本文学史を知るためにおすすめの本を5冊ご紹介します。それぞれどのような人におすすめなのかも考えてみたので、ご自身が当てはまると思った本をぜひ手に取ってみてください。

学校では教えてくれない日本文学史

読んでみて

受験勉強で無理やり覚えさせられた文学史のイメージが激変するでしょう。古くは「古事記」、現代の時代小説やSF小説まで、日本文学の系譜を説明する軽妙な語りは、稀に見る「楽しい文学史」です。

短歌はメールで、随筆は自己顕示のSNS。「白樺派は名門お坊ちゃまのヘンな文学」。高尚だからと敬遠されがちな日本文学がぐっと身近に感じられると思います!

こんな人におすすめ

  • 受験国語で文学史が嫌いになった人
  • 短時間で楽しみながら日本文学史を把握したい人

レビュー

『古事記』にはじまり『源氏物語』『枕草子』『方丈記』『徒然草』『平家物語』『太平記』それぞれの持つ意義、魅力について著者独自の視点で伝えてくれる。

引用元:BookLive!

日本文学史序説

読んでみて

日本文学史のスタンダードとして、ぜひ読んでおきたい1冊です。
「古事記」から戦後文学までの通史を、凄まじい情報量と鋭い批評眼で描き出す筆者の歴史観に圧倒されます。

著者は、「知の巨人」と呼ばれた評論家加藤周一。その文学史観は壮大です。

江戸・明治といった時代区分ではなく、18世紀・19世紀という「世紀」の動向の中に日本文学を捉えているので、「文学」の歴史・「日本」の歴史という枠を越えた世界史の大きなうねりとともに日本文学の歴史を捉え直すことができます。日本文化史・日本人の精神史としても必読です!

こんな人におすすめ

  • 日本文学史の正統派を読みたい人
  • 日本の政治史や文化史・思想史と文学の関わりを知りたい人

レビュー

間違いなく日本文学の古典に数えられるべき名著だ。上巻だけ読み上げるのにかなりの時間と丁寧な読解を要したが、その分膨大な情報と濃密な読書体験を得られるのは間違いない。筆者の豊富な知識と明晰な頭脳によって展開されるのは日本文学史という名にとどまるものではなく、日本人の歴史であり思想史であり精神史とも言える。

引用元:読書メーター

日本近代文学の起源

読んでみて

日本の近代文学が誕生した、歴史的な転換期に着目した1冊です。
日本史を語る上で、「前近代から近代へ」という転換点を見逃すことはできませんね。近代国家として出発した明治時代の日本は、国の仕組みをはじめ、様々なものが生まれ変わりしました。文学も例外ではありません。文体が変化し、文章による表現技法はそれまでの日本文学と大きく異なるものになりました。

伝統との断絶の上に誕生した近代文学のあり方と、その背景に潜む「制度」を浮き彫りにしたこの作品は、いまを生きる私たちの思考も、もしかすると様々な制度に縛られているのでは?ということを突きつけてきます。

こんな人におすすめ

  • 明治文学が好きな人
  • 日本の近代化についてもっと知りたい人

レビュー

20年ぶりくらいに読み返してみたが、今でも古びない。「風景の発見」「内面の発見」「告白という制度」の冒頭3章だけでも読んでおきたい。「風景」が発見されることが「内面」(という制度)の誕生と呼応しているという視座はいまも新鮮だ。

引用元:読書メーター

近代小説の言語空間

読んでみて

高校国語でおなじみの「源氏物語」も「こころ」も日本文学の名著です。とは言え、いわゆる古典文学と現代文学では、文体がまるで違います。それにしても、いつ・どのように・なぜ文体がここまで様変わりしたのか、そんな疑問を持ったことはありませんか?

今、私たちが当然のように読み書きしている「書き言葉」は、近代に入り新しく作り出されました。「近代小説の言語空間」を読むと、新しい「書き言葉」を産み出すために試行錯誤した近代作家たちの軌跡を知ることができ、小説を読む楽しみの幅が広がります!

こんな人におすすめ

  • 古典文学と近代文学の違いを知りたい人
  • 私たちがいま使っている書き言葉の起源を知りたい人

レビュー

なし

近代読者の成立

読んでみて

文学を創作する側ではなく、受容する「読者」に焦点を合わせた異色の文学史です。
作品を読者に届けるには、本というメディアが必要です。本を印刷する技術が、木版から活版へと進化することで、多くの人にスピーディに作品を届けることができるようになりました。そうした出版メディアの歴史的変化が、文学をいかに変えたかということを紐解く「近代読者の成立」は、メディア史という視点でも必読です!

近年、出版事情はインターネットや電子書籍の普及で大きく様変わりしましたが、そんな現代を、1987年に故人となった作者ならどう分析するか聞いて見たいと思わせる作品です。

こんな人におすすめ

  • メディア史にも関心がある人
  • 文化史的な観点で文学を読み解きたい人

レビュー

 前田愛『近代読者の成立』を読んだ。1973年だかに出て何度か再版されているらしいのだが、私が読んだ2001年の岩波現代文庫版ももう品切れらしい。良い本なのに残念である。
 内容は天保期から戦後くらいまでかなり長いスパンで、出版、作者の考え方、読者の投稿などなどいろいろな角度から日本の文芸と読者の関わりを探る、というもので、江戸の文芸などをよく知らない者には非常に新鮮な情報が多い一方、メディアや受容の歴史研究としてはどの分野にも応用できそうなところが多くて非常に興味深かった。

引用元:はてブ Review

まとめ

日本文学史の全体像が分かる本から、文学の視点からメディア史を眺める本までさまざまなタイプをご紹介しました。興味がくすぐられる本は見つかりましたでしょうか?

文学史が分かると、小説を1冊読むときにも「この本が文学史上のどの流れに属しているのか」という視点が加わります。そしてその小説を読み終われば、同じ流派に属する別の小説家の本や、同じ時代の別の流派の作品を読んでみたくなるでしょう。読んでみたい小説の幅が広がり、楽しみが増えるはずです。

この記事が、あなたの読書の楽しみを倍増させるようなものであればとても嬉しいです。

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