柳美里のおすすめ本6選【代表的な小説からエッセイまで】

「柳美里のおすすめ本を教えて欲しい!」
「初めて読むならのがどれがおすすめ?」

柳美里は岸田國士戯曲賞を最年少で受賞し、文芸新人賞や芥川賞など数多くの賞を受賞している日本の代表的な作家の一人です。

元々劇団で女優として活動し、自らシナリオ書いて自分の劇団を結成していた柳美里。彼女の作品多くは「家族」・「死」という珍しいテーマの物語が代表的です。そして世間では暗い話を書き続ける作家と呼ばれています。

そんな可能ならば避けてしまいたいような、題材で人々を魅了する柳美里の作品について小説、エッセイ、舞台の台本という3つの切り口でご紹介します。

柳美里の作品を読んでみたいがどれから読んだらいいかわからない。そんなあなたにぴったりの本が見つかりますよ。

小説編

フルハウス

読んでみて

彼女の小説のデビュー作です。家を建てるが口癖だった疎遠になっていたお父さんが払えるお金もないのいきなり立派な家を建て、そこでホームレスを一家に招き、偽物家族と一緒に暮らし始めるという不気味な作品。蓋を開けると家族を再構築する為に家を建てたお父さんの物語でした。

家族という存在について問いかけている物語です。同時収録されている「もやし」も家族のことを題材にされた大変感傷深い作品になっています。彼女の世界観を知りたいという方に勧めたい一冊です。

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ルージュ

読んでみて

背筋を伸ばし、まっすぐ生きる女性のピュアストーリーです。柳美里さん本にしては、少し明るめの作風で主人公がこれから先どのようにして生きていくかの想像を掻き立てられる一冊でした。

自分自身について考えさせられる場面が多くあり、読んだ後に考えさせられた本でした。ドラマ化もされているほど有名な作品なので柳美里さんの作品を読んでみたいという方に必見の一冊になっています。

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エッセイ編

人生にはやらなくていいことがある

読んでみて

家庭の問題、いじめ、出版差し止め。柳美里の壮絶な半生から導き出された、人生において必要なことを教えてくれる一冊。タイトルから読み取れる人生論と思いきや、柳美里の過去についての告白された本です。

フィクションですが小説のように感じられるくらい際立つ出来事が多く書かれています。この際立つような激しい出来ことが、柳美里の小説を生むのだろうと納得させられる。柳美里の半生自体が、小説のように壮絶なので読み物としてもエッセイとしても大変おもしろい本になっています。

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貧乏の神様 芥川賞作家困窮生活記

読んでみて

芥川賞作家の柳美里が原稿料を支払われないとして大きく話題になった時期があった。その時の話で、日本で有名な賞の芥川賞作家が貧乏で苦しむ衝撃のエピソードです。全国300万人と言われている非正規雇用者に向けて貧乏でも幸せで生きることが出来るという勇気をくれる作品になっています。

約束された原稿料を払わない出版者との戦いと、柳美里さんの書くことが大好きで使命なんだとひしひしと感じさせてくれるエッセイでした。

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演劇の台本編

グリーンベンチ

読んでみて

客席に背を向けたベンチから始まる、真夏のテニスコートを舞台に描かれる演劇になっています。母親の娘に対してのライバル心や、どうすることもできない風景が漂う様な話でした。一番身近な家族というものを考えさせられました。

暗い話なのですが、読み終わった後に何故か爽快感すら覚えました。脳内で客説の最前列に座っているようなとても迫力のある本からでも演劇を感じさせてくれる一冊です。

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町の形見

読んでみて

柳美里さん20年ぶりの演劇作品です。この本を手にした人はぜひ自分の暮らす町や、自分が生まれて育った土地を歩いてみてほしいです。その場所に行かなければ、実際に歩いてみなければ感じられないことがある。

そんなことを思い出させてくれる舞台の台本でした。最後の柳美里さんの公演挨拶文も凄く感傷的だったのをはっきりと覚えています。20年たっても変わらず、それどころかパワーアップしているような柳美里さん舞台が好きという方には間違いなくおすすめできる一冊になっていました。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?

世間では暗い話を書き続ける作家と呼ばれている柳美里さんの作品について小説、エッセイ、舞台の台本という3つの切り口でご紹介しました。暗い話の中にも考えさせられ、感傷的になれる良い作品ばかりで共感していただけると思うのでどれか一冊お手に取ってもらえると幸いです。

以上柳美里さんの作品の紹介でした。

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