「土方歳三に関するわかりやすい入門書はないかな?」
「入門はだいたいわかるからもっと深堀りした本はないかな?」
Amazonの膨大に並ぶ書籍たちを前にこのようにお考えではないでしょうか?
私も関連書籍を探しましたがたくさんありすぎて、本当に土方歳三のことが詳しく書いてある本を探すのに苦労しました。
この記事では、おすすめの「土方歳三の書籍」をランキング形式で12冊ご紹介していきます。ぜひ、参考にしてみてください。
この記事を書いた人
一橋大卒 歴史学専攻
Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。
12位:土方歳三の日記
読んでみて
この本は、最初まだ私が土方歳三を知り始めてすぐに読んだ本なのですが、内容が読み砕くのが難しかった記憶があります。
ただ、土方歳三の幻の日記を発見ということで新たな知識が得られたのは良かったと思います。
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「土方歳三の幻の日記を発見」のオビにぐららっときて買いました。
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しかし残念ながら存在するという事はわかっても、日記の発見に至ったわけではなく、今回伺い知れたのは日記から一部抜粋したと思われる他人の記事です。
土方さんの日記、というとどうしても土方さん自身の日常を垣間見られるのでは♪と心浮き立ってしまう悲しいファン心理は、本著に興味をお持ちの皆さまなら同様だと思いますので、早合点なさりませんようご注意を。
そうはいっても、そのたった一部から執念深く突き詰め広げて行く筆者の情熱と土方さんへの格別の思い入れはひしと伝わって来て、大変衝撃的な一冊に仕上がっています。問題部分を関係者の遺した日記や手記からじっくり検証し、事実関係を明らかにしていく過程はどき㡊??きしました。
現物がない分、ここでは土方さんの人柄に触れつつ、そこに関わって来る新選組隊士のエピソード満載なので、マイナー嗜好な自分的には嬉しい誤算?でほくほく。
中でも一番興味深かったのは、斎藤一さんエピソードですね。斎藤さんに心酔してた隊士の話、結構ツボでした。やっぱり新選組は面白いです。色んな人がいて、色んな話が転がってて、興味は尽きません。最後の項で「加納惣三郎伝説」と題してアイドル惣三郎についての考察がなされているのも、サービス精神たっぷりで楽しめる構成ではないでしょうか。
いつか永倉新八さんの「浪士文久報国記事」のように、願わくば生きてるうちにいつか土方さんの日記なるものがその全貌を現わしてくれる事を、著者とともに思わず祈ってしまう一冊で!す。
11位:土方歳三波涛録
読んでみて
この土方歳三波涛録は、私が読んだ土方歳三本の中でも群を抜いて面白いと思った書籍で入門者、中級者では読んでいて少し難しく、かなり新選組や土方歳三のことを知ってから読んだ方が面白さが倍増します。
著者が土方が歩いた同じ時間、時期にその場所を旅をしたという内容で読んでいてワクワクします。
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土方が立った場所にその季節その時刻に立つという釣氏のチャレンジはファンの究極の夢でもある。
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釣氏がこの取り組みを始めたのは6,7年前だったと思う。土方関連のムック版で読んだのを記憶している。やっと本になった。取り組みの最初を知っていた者としては、感慨ひとしお。著者といっしょに土方にシンクロしそう。
10位:土方歳三と榎本武揚: 幕臣たちの戊辰・箱館戦争
読んでみて
山川出版社から出ている「日本史リブレット」シリーズは薄い本なのですが、東大受験対策にも使われるほど内容のしっかりしたものです。特に本作は、新選組ファンには評価の高い新選組研究本を出している歴史家・宮地正人が手掛けているだけあって、「歴史上の」土方歳三が見えてきます。
旧幕府軍の編成など、あまり他の本では得られない知識が載っている点も興味深いです。ただ、テーマ設定が比較的ピンポイントなので、細かい話も多く、ある程度歴史の流れが頭に入っている人向けと言えるでしょう。
みんなのレビュー
土方さんを『歴史のなかの新選組』と同様、歴史の人物として、しっかりと語って下さっているのが、やはり、新鮮で、発見も多くて、嬉しい一冊。
引用元: 東都アロエ
京都での交友とか、メンツをみれば、この人もまた、近藤と同じ&違うパイプを持って、政治活動をしていたのだと(なんとなく今までもイメージでは、新選組の外交は近藤さん、内政は土方さんという感じでしたが)眼から鱗でした。
9位:ヒトごろし
読んでみて
異色の土方歳三の小説と言っていいでしょう。題名通り「人殺し」の土方歳三を描いています。もちろんフィクションですが、この解釈もあながち間違いとは言い切れないような点もあり、新鮮な気持ちで土方歳三の生涯を読み進めました。
ただ、京極夏彦作品を読み慣れている人ならともかく、そうでない人にはこの本の辞書並の分厚さに尻込みしてしまうかもしれません。でも、長いからこそ複雑に伏線が張り巡らされ、面白いのが京極夏彦の小説です。ちなみに京極夏彦ファンの方は、本作は「今昔百鬼拾遺 鬼」ともリンクする部分があるので、その辺りも楽しめます。
みんなのレビュー
面白く読みました。ヒトごろしをしたいという衝動から如何にして合法的にヒトごろしができるかを考え、組織を作り上げてきたという設定は荒唐無稽とも思わず、その策士ぶりに惹かれる部分が大いにありました。
引用元: 楽天ブックス
そのヒトごろしが国を分けた内紛(戦争)に至った時、本来の人殺しの衝動を満たせないという解釈も面白く読めました。改めて司馬さんの「燃えよ剣」を読もうと思いました。
8位:土方歳三―幕末新選組の旅
読んでみて
この本は、新選組や土方歳三が好きで旅好きな方におすすめの本で、著者が新選組や土方歳三の関係箇所に旅巡りして紹介しています。
こちらを読めば一緒に新選組の旅に言っているような気分になります。中級者向けでご紹介していますが、入門者にもおすすめの書籍です。
7位:土方歳三最後の戦い 北海道199日
読んでみて
こちらの本は、京都新選組を離れて土方歳三が一人最果ての蝦夷地に行き、函館戦争で亡くなるまでの話の書籍です。
入門者向けの話では満足できない方向けになっていて、函館での土方歳三のことが良くわかる一冊です。
みんなのレビュー
「新選組に興味があるものの、彼らが京都を去り、近藤や沖田が逝き、原田や永倉と袂を分けたあたりから、隊の動向がいまいち掴みきれない」
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という方にお勧めできる一冊です。とくに、仙台で再編成した新選組は、京都時代に比べ隊士が個性に欠け、その正体が掴みづらかったのですが、この本で解消。その他、北の新選組になかなか親近感が持てないという方は必読だとおもいます。とにかくかゆいところに手の届くいい本だと思います。
6位:俳遊の人・土方歳三 句と詩歌が語る新選組
読んでみて
土方歳三が俳句を嗜む趣味を持っていたことは、土方歳三ファンには有名な話ですが、その俳句について深掘りする本は今までほとんどありませんでした。しかも、歴史学者ではなく、近世文学研究者が手掛けているので、土方歳三に対する珍しいアプローチ本となっています。
土方歳三の俳句については、文学的評価云々というより、新選組で鬼の副長と言われたあの人がこんな句を詠むなんて、というギャップが面白いです。土方歳三という男をもっと知りたいという人には是非おすすめの一冊です。
みんなのレビュー
新選組の副長・土方歳三が遺した「豊玉発句集」を、あの時代の文化的背景、発句の形態から読み解き、土方さんの人となりや新選組の歴史を語る本です。
引用元: honto
土方さんが発句をたしなむにいたった周りの環境や、題材の取り方など、今までに読んだ本には書かれていないことばかりで頷きながら読みました。発句そのものよりも人を取り巻く環境についての考察部分が、個人的には面白かったです。
また、局長の近藤勇の書も取り上げていて、土方さんとの育ちや考え方の相違点をあげて比較していました。凹と凸ではありませんが、二人が異なるからこそ新選組が成り立っていたとより深く考えさせられました。
5位:燃えよ剣
読んでみて
司馬遼太郎の最高傑作と言う人も多いこの小説は、もちろん歴史小説なのですが、土方歳三を一人の「カッコいい生き方をした男」として描いているところが一番の魅力だと思います。土方歳三はどこかツンデレなところがあり、その辺りもきちんと描かれています。
司馬遼太郎の小説特有の、歴史的背景の説明や後日談も、他の作品に比べると控えめな印象があり、司馬遼太郎の作品デビュー作としてもおすすめです。そこそこ長い小説ですが、筆者は小学校5年生の時に初めて読みました。歴史好きなら高学年からでも十分楽しめるでしょう。
みんなのレビュー
司馬遼太郎作品で初めて読んだのがこちらでした。なんとなく手に取ったが…はまった!
引用元: honto
歳三かっこよすぎでしょう。男のバイブルだな。と思いました。ここから色々な司馬遼太郎作品を読み始めることになりました。
4位:子孫が語る土方歳三
読んでみて
この「子孫が語る土方歳三」は土方歳三の御子孫、土方愛さんが書かれた書籍で御子孫ならでは土方歳三のことが良く解る本です。
活字も大きいので、小さい字が読みづらいという方にもおすすめです。御子孫の先祖の土方歳三に対しての愛が詰まった書籍です。
みんなのレビュー
著者が身内がということで、その視点から土方歳三を見られるのが嬉しい。
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歳三が周りのひとから愛されていたことがしみじみ伝わってくる。そして、子孫の方々が辛い時代にあっても、誇りを持って歳三の事を伝えていったからこそ、今私たちがこうして知ることができるのだと感じた。
3位:写真集 土方歳三の生涯
読んでみて
「写真集土方歳三の生涯」は、私が初めて読んだ土方本で写真が多く土方歳三の生い立ちがわかりやすく書いてある入門者向けの書籍です。
土方歳三の新説なども書いてあり、新たな知識も増えてますます土方歳三ににめり込みました。文字が多すぎて読むのが大変という方にも、どちらかというと写真の方が多いので楽に読めます。
みんなのレビュー
3人の新選組研究精鋭、菊地明氏、横田淳氏、伊東成郎氏、が、写真で追う新選組の軌跡。
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タイトルは『土方歳三の生涯』となっているが、過去(もう30年位前?)に、やはり『新選組写真集』のような写真集があったが、まずは1番に、土方さんに焦点を当て、更に新選組が最期を迎える北海道、そして生き残り隊士や同誌が後に建てた碑(墓)などにもスポットが当たるという具合。
ほぼ時系列に載っている沢山の写真は、白黒ではあるが、昔(よく残っていたと思われる)のものから、比較するように昭和時代などに撮られたような写真もあり、過去、私は写真集をもとに、様々な場所へ飛んだ。
新たに解明された事柄や、説明文も読みやすく、他に土方さんの書簡や発句の写真、刀、帷子(かたびら)、鉢金なども載っているので、土方ファンには嬉しい。
土方さんに限らず、新選組ファンであれば、手元に置いておいて損は無い。
私は今、体が悪くて、新選組ゆかりの地巡りさえできないのだが、過去に行った場所、行ったけれど寺などは、関係者立入禁止で入れなかったことなどを思い出す。
贅沢をいえば、著者各お三方が、これを出された裏話や秘話、感想などを、巻末などに(あとがきはあるのですが短い)一筆ずつ書いて欲しかったなぁ…と思います。
新選組を知り尽くした方も、新選組初心者?の方も、貴重な写真満載ですので、どうぞ。
2位:土方歳三散華
読んでみて
著者の広瀬仁紀は歌舞伎に造詣が深かったせいか、台詞が七五調に近いリズムの良さで心地よく、つい音読したくなります。本書ではその芝居がかった台詞が、土方歳三の色っぽさを醸し出しているようで、他の新選組の小説にはない魅力があります。
あまり長い小説でなく、土方歳三の生涯を駆け足で辿れるという点はもちろん、土方歳三の人間的魅力が伝わってくるという点からも、初心者にはおすすめです。またこの小説は、沖田総司との関係性の描き方が好きという新選組ファンも多い一冊です。
みんなのレビュー
この本の土方さん、かっこいい!剣の腕はもちろん、頭もきれる。蝦夷に行ってからの章が特に好き。「俺が、生きて薩長にくだったら、地獄の底にいった日に、近藤に合わせる顔がねえのだ」という台詞が忘れられない。
引用元:honto
勝てぬと分かっていながら最後の最後まで戦い抜いた彼こそ本物の武士だと思いました。
1位:週刊マンガ日本史35号 土方歳三-幕末最後のサムライ魂
読んでみて
「週刊マンガ日本史」シリーズは、子供たちに歴史に親しんでもらうために企画されたものです。土方歳三に関しては、ビジュアルで興味を引くというのが子供には有効であるように思います。この本は表紙からしてそこを狙っているのがよくわかります。
子供向けの土方歳三の紹介というと、新選組副長として、池田屋事件など京都における新選組全盛期の話が多いように思いますが、この本は最初に箱館戦争での土方歳三について描かれています。これがシンプルでとても良く、子供には土方歳三の魅力である武士道のようなものが伝わる気がします。
みんなのレビュー
ページ数が少ないことが残念に思われますが、短い中にも土方さんの生き様が十分わかるようにしっかりとまとめてあり、私としては嬉しかったし、子供向けなどといっても、十分満足できました。
引用元:紫蝶の新選組つれづれ語り
碧也先生に土方さんを担当していただいて、良かったなあと思いました。内容は読んでからのお楽しみということで触れませんが、とにかく土方さんはカッコいいので、ご興味のある方は是非、お手に取ってみて下さい。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
土方歳三の書籍は、かなりしっかり選ばないとどの本も内容は同じことが書かれていてがっかりすることもありますが、始めはこの記事でご紹介した4冊目、「土方歳三ー幕末新選組の旅」の旅行記などを読んでみてはいかかでしょうか。
関連の土地を旅した気分になり、土方歳三のことがすんなり頭に入ってくると思います。以上、土方歳三の関連書籍をまとめてみました。