岡本太郎についてよくわかるおすすめ本8選【作品集や自伝、芸術論などを紹介】

「岡本太郎といえば『芸術は爆発だ!』が有名だけど、実際は何をしていた人?」
「岡本太郎について調べてみたいけど、どんな本から読めばいい?」

岡本太郎に興味を持ったとき、さらに深く知りたくなるものです。ただどのような本から手をつければいいか迷う人も多いでしょう。日本を代表する芸術家でもありますが、その独特な生き方や言動も魅力的です。

そこで今回は、岡本太郎に関して知りたい人におすすめの書籍をご紹介します。

  • 岡本太郎の人間性
  • 岡本太郎の芸術論
  • 読むと元気になれる岡本太郎の本

などアーティストとしての作品集から、熱過ぎる名言集まで幅広く選びました。ぜひ参考にしてみてください。

人間性が理解できる?岡本太郎の作品集

もっと知りたい岡本太郎 生涯と作品

読んでみて

岡本太郎の作品を知るための入門書としておすすめしたい一冊です。薄手の本ではありますが、オールカラーで見やすく、生涯(1911年〜1996年)の作品についてわかりやすい解説付き。岡本太郎は何者なのか?かという紹介から始まり、アトリエや全国のパブリックアートまで知ることができます。

年齢ごとに変化し続ける作風や、大阪万博の「太陽の塔」のエピソードも掲載。58ページでは「明日への神話」の原作紹介が登場。長さ30m、高さ5.5mの巨大壁画は、メキシコのホテルに飾る予定でしたが、依頼主の経営状態悪化のため納品後30年以上も放置。3年かけて修復され渋谷駅に登場し、息を吹き返した魅力ある作品にも触れられます。

みんなのレビュー

岡本太郎入門書として分かりやすくまとめられている。厚い本ではないが、内容の濃い一冊です。それにしても交遊図の顔ぶれのすごさには驚かされます。 万博会場の中心には、そのテーマ「人類の進歩と調和」を〝蹴飛ばす〟かのような《太陽の塔》が屹立していた。・・・思わず笑ってしまったが、当時、仰ぎ見た子供には《太陽の塔》ができるまでは興味深かった。 

ブクログ

川崎市岡本太郎美術館所蔵作品集 TARO

読んでみて

岡本太郎の代表作でもある「太陽の塔」や「明日の神話」が掲載された作品集でありカタログとも言える本です。独特な絵から彫刻まで堪能することができ、非常に見応えのある一冊。また作品とともに力強い言葉が添えられているのも人気です。彼自身が評価していた縄文式土器や民衆の祭りに関する記事も興味深い内容。

さらに自身で撮影した写真や、彼の年表などプライベートに関することも満載。また母・岡本かの子や、父・岡本一平の作品も載っており見応えは抜群です。美術館に足を運ぶ前の予習として、一度目を通しておくとより楽しめるでしょう。

みんなのレビュー

岡本太郎は、作品もすごいが言葉の方がさらにその先に行っている。彼は言葉通り、あらゆる方面にアンテナを張り、表現し続けてことが窺われる作品集です。個人的には、彫刻に圧倒されます。空間こそ彼にふさわしい表現の場であったと思うからです。
彼の画業を概観できる貴重な本です。

ブクログ

芸術とは何かがわかる?岡本太郎の芸術論

今日の芸術―時代を創造するものは誰か

読んでみて

1954年に発表されている本ですが、今読んでも新しさを感じる逸品です。自分だけの生き方とその力をどうやって発揮できるのかを教えてくれる本。芸術とは誰の心の中にも存在して、その創造性が自分の生きる道なのだと背中を押してくれるバイブルでもあります。

岡本太郎の文才の素晴らしさもさることながら、幅広い教養と知識に驚かされました。「今日の芸術は、うまくあってはならない。きれいであってはならない。ここちよくあってはならない」この言葉を手帳に書いて持ち歩くように。出会えてよかったと思える一冊です。

みんなのレビュー

いままであった胸の中のもやもやした霧が晴れるような感覚になりました。
芸術に近しい人にも疎いひとにも、すべての人に読んでほしいです。
何十年も前に書かれたものなのに古く感じないことが、いろんな意味で衝撃的。
読み終わった後、とにかく行動しようっていう気持ちになる。とりあえず私はポートフォリオつくらないと。。

BookLive

青春ピカソ

読んでみて

まずは表紙に釘付けになる一冊ではないでしょうか?20世紀の巨匠であるピカソと、日本の天才芸術家である岡本太郎が顔を並べている写真は魅力的。岡本太郎がフランス留学の際に、ピカソとの刺激的な出会いが綴られています。この出会いによってピカソを超えなければと語る意思表明も知れるエピソードも。

スペイン時代・青の時代・キュービスムそして「ゲルニカ」まで、芸術的歴史をたどり議論を交わす。またピカソのアトリエを訪ね、深く芸術作品とその創造性を語り合う内容は感動ものです。愛を込めてピカソを語る岡本太郎の文章力、芸術に対する心の叫びにも注目してほしい作品と言えるでしょう。

みんなのレビュー

昭和28年に発行されて刷を重ねたこの薄くて地味な文庫本を期待せずに読み始めました。
すると岡本太郎の生き生きとして率直な文章によってたちまちこの本の魅力に気づきました。評論家ではなく、芸術家自身が芸術についての考えを述べているところがとても面白いです。
20歳前の太郎がパリ留学して悩んでいた時に、ピカソの作品に出会って涙したこと。その涙は感激した鑑賞者のものではなく、捜していた世界観が見つかった創造者のものでした。

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言葉が心に刺さる!読むと元気になれる岡本太郎本

自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか

読んでみて

芸術家としての岡本太郎を知ることもでき、自己啓発本として読む本とも思える一冊です。強烈な個性を持ち、独特な創造性があるからこそ、語られる言葉は熱く厳しい。ただその中に優しさも垣間見ることができるから不思議です。安全な生き方や人目を気にすることを捨て、個性を爆発させて生きるべきだと気付かされます。

アーティストを目指す人だけでなく、壁にぶつかった時に支えとなる本。「成功」を目標とするのではなく、人生に対する「納得」を求めることを強く語っています。自分を奮い立たせ、誰とも比較しないプライドを持てるようになる前向きな本と言えるでしょう。

みんなのレビュー

学生の頃読んで心打たれた本。ふと、また読んでみようと思い手に取る。
弱い人間が己の信じる事のために困難な道を歩むべきと言うところが、私に勇気をくれる。他の本と同様に良いところをノートに書きながら読んでいたが、書くところが多すぎてあきらめた。心が弱くなったときにまたすぐ読もう。僕は「幸福反対論者」だ。幸せと言うことは他の状況を見ていないから感じることだ。人生に何かあるとすれば歓喜だ!

BookLive

自分の運命に楯を突け

読んでみて

まるで岡本太郎が隣にいて、自分に語りかけてくれるように思える本です。わかりやすい文章ですが、読み進めるにつれてとても厳しいことが書かれているのに気が付きます。

人生の生きがいや目標について、「今はまだ見つかっていない」とか「そのうち見つけます」などと言う人のことは、ごまかしているだけだとバッサリと言い切っていることからも厳しさが読み取れます。

岡本太郎は毎朝、人生の新しいスタートだと思って生きているそうですが、これは生半可な気持ちではできないはずです。読むと確かに力をもらえますが、同時に自分の生き方を反省させられる本でもあります。

みんなのレビュー

初めて読んだときの衝撃を振り返るために再読。最後の論評で書かれているように、岡本太郎はまさに「金太郎飴」で、どの時代・どの発言を切り取っても、「社会に挑む」というひとつの信念にたどりつく。ゴマカシが一切なく、純度100%の有言実行がカッコいい。自分たちの生き方はどうなのかと、読んだあとにはいつも考えさせられる。

読書メーター

自分の中に孤独を抱け

読んでみて

私たちが恐れる孤独について、独特の考えを述べている本です。岡本太郎によれば、人が自分という存在を自覚するのが孤独の始まりです。人は孤独を受け入れて、初めて運命に立ち向かっていきます。

現在の社会では、それができずに何かに寄りかかって立っている人間ばかりだとも岡本太郎は言っています。そんな人たちは自分の人生を生きていないのではないか、と危ぶんでいるのです。

岡本太郎は孤独を恥じ、恐れすぎることの弊害を私たちに教えてくれているようです。この本で孤独の本当の意味を知れば、それを受け入れて自分の脚で立とうと思えるはずです。

みんなのレビュー

“生きるとは闘うこと、人生に挑むこと” これは太郎自身の体験から強く現出したもので、いかにアヴァンギャルドな姿勢で社会に真っ向に闘ったのか、よくわかる言葉である。本書はバブル期に沸いた頭を冷やす特効薬にもなったかもしれない。現代はどうだろう?

読書メーター

まとめ

いかがでしたか?今回は、岡本太郎についての本を8冊厳選して紹介しました。

岡本太郎の作品集は彼自身の言葉が掲載されていることで、時代背景とともに理解しやすいのが魅力的。またエッセイ集では芸術に対する思いや、岡本太郎の考え方を垣間見ることができます。

今回紹介した書籍を読むことで、岡本太郎の人間性や芸術論を楽しむことができるだけでなく、岡本太郎の熱き思いを知ることができます。

芸術家としてまた、人間としての魅力ある岡本太郎の本を読むことをおすすめします。

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