ヤクザの葬式はどんな様子なのか、またそもそもヤクザは葬式をするのかなど「ヤクザの葬式」についてイメージが湧かない人は多くいますよね。
もちろん、一般人と同じようにヤクザも葬式を行います。しかし、多くの人がイメージする葬式とは大きな違いがあるのです。
そこで、今回はヤクザの葬式を一般的な葬儀との違いも交えて紹介します。また、ヤクザが葬式を執り行うまでの流れや葬式で起きた事件も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
この記事を書いた人
一橋大卒 歴史学専攻
Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。
ヤクザと一般人の葬式における4つの違い
ヤクザと一般人では、葬式のルールが大きく違います。ここでは、下記4つの主な違いを紹介します。
- 葬儀屋はヤクザからの依頼を受けられない
- 葬儀には警察も参加する
- 香典の額は数百万が相場
- ヤクザ専門の葬儀屋がいた
葬儀屋はヤクザからの依頼を受けられない
一般の依頼と違い、葬儀屋はヤクザからの依頼を受けられません。これは、2004年から2011年にかけて施行された暴力団排除条例で規制の対象となったからです。
ヤクザの葬式では、本来喪家を金銭的に支える目的の香典がヤクザの資金源として運用されています。それがヤクザの経営を成り立たせていました。
そのため、葬儀屋はヤクザということがわかると葬式を請け負いません。しかし、実際のところ、葬式を請け負った後にヤクザとわかるのがほとんどです。焼いてしまえばヤクザかわからないので、黙認されていると言っても過言ではありません。
ちなみにヤクザの葬式は、家族葬で行われます。
葬儀には警察も参加する
本来、一般人の葬式に警察が動員されることはありません。しかし、ヤクザの葬式では、組織のトップや幹部の葬式の場合に警察が動員されることもあります。
2017年9月27日に行われた住吉会総裁・西口茂男を偲ぶ会では、警察が動員されました。跡目争いや他の組織とのトラブルを回避するために警察がいたと考えられます。
暴力団排除条例により禁止されているにも関わらず、警察が葬式に協力する光景は不思議でなりませんね。
香典の額は数百万が相場
血縁関係による変動はあるものの、一般的な葬式の香典相場は10万円から5千円です。しかし、ヤクザの葬式の香典相場は数百万から数千万円が普通です。
暴力団排除条例が施行される前のヤクザの葬式は、香典がヤクザの主な資金源として成立していました。そのため、一度の葬式で多額の金銭が香典として用いられました。
その最たる例として、ヤクザの葬儀の際に山口組の二次団体・弘道会は1000万未満の額を払ったとの情報が流れています。
ヤクザ専門の葬儀屋がいた
暴力団排除条例により、葬儀屋はヤクザからの依頼を受けられません。しかし、暴力団排除条例が施行される以前にはヤクザの葬式を執り行う葬儀屋もいました。
一その葬儀屋の名前は「日葬祭典」。1970年代に住吉会の葬式に関わったことから、住吉会指定葬儀社を自称していました。
現在は日葬祭典がヤクザの葬式を執り行っているかは不明です。暴力団排除条例の施行により、ヤクザの葬式から手を引いたのかもしれません。
ヤクザが葬式を執り行うまでの流れ
ヤクザの葬式は、下記の流れで執り行われます。
- 1.ヤクザが葬儀屋に家族葬を申し込む
- 2.金額に申し分がなければ受理される
- 3.組織の役職によって警察が動員される
- 4.葬式が行われる
基本的に暴力団排除条例は施行されていますが、お金の支払いがあれば受理する葬儀屋もあるそうです。また、請け負った後は一般人と同じように葬式が行われています。
しかし、ヤクザとわかるような煌びやか装飾の禁止や高級車の使用を禁止しています。あくまで、一般人のようにひっそり葬式を行うことを葬儀屋も徹底しているそうです。
こんにちは。
ヤクザのお葬式について調べてます。
お葬式の表は花輪とか飾るんでしょうか。
それとも表は目立たないようにしたりするんでしょうか。
ヤクザって悪いイメージしか持てないけど…