ラノベと小説の違いをわかりやすく解説!おすすめ作品も紹介

「ラノベと小説の違いって何だろう?」
「そもそもラノベって何?」

「ラノベ」という言葉を聞いたことはあるものの、小説と何が違うのかイメージが湧かない人は多くいますよね。双方は文章で物語をつづっていく媒体ではあるものの、決定的な違いがあるのです。

そこで、今回はラノベと小説の違いをわかりやすく解説します。また、おすすめのラノベ作品も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事を書いた人

一橋大卒 歴史学専攻

京藤 一葉

Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。

ラノベは小説と漫画の「中間」ジャンル

ラノベの代表作品:オーバーロード
出典:Amazon

ラノベは、易しい文章と挿絵の多さから小説と漫画の「中間」のジャンルといえます。小説より手軽に読める文章の易しさと、漫画のような挿絵の多さから情景を想像しやすいのがラノベの特徴です。

ちなみに、ラノベの由来は英語のlight(軽い)とnovel(小説)を混ぜた和製英語。そして、ラノベという言葉は「ライトノベル」の略称となります。

ラノベ自体の歴史は古く、1970年代から登場していました。出版レーベルはソノラマ文庫やコバルト文庫で、現在も作品を出し続けているラノベ出版社の代表格でもあります。

また、ラノベという言葉が使われるようになったのは、1990年代の初め。この頃には漫画やアニメとメディアミックスしつつ、ラノベとしての地位を固めていきました。そして、2000年代にオタクが社会現象になると、自然とラノベの認知度が上がりました。

その後は、認知度と比例してラノベを原作としたアニメや漫画が増加。現代のエンターテインメント市場には欠かせない存在の1つとして、確たる地位を築きました。

ラノベと小説の4つの違い

ここからは、ラノベと小説における下記4つの具体的な違いを詳しく解説します。

  • 違い①:対象年齢
  • 違い②:挿絵の有無
  • 違い③:題材にするテーマ
  • 違い④:文章表現

違い①:対象年齢

ベストセラーとなった火花
出典:Amazon

ラノベと小説では読者の対象年齢が異なります。具体的には、年齢を問わず幅広い層を対象とする小説に対し、ラノベは10代から20代の若者をメインの読者においています。

小説は老若男女問わず、全年齢を対象とした幅広さが特徴。そのため、一度ヒットするとベストセラーになりやすいのは、言うまでもありません。

一方、ラノベは10代から20代の若者たちを対象とし、読者層を絞った展開をしていることが特徴です。読者層を絞ることで、どのような作品がヒットしやすいのか把握でき、多くの読者たちのニーズに応えやすいことが考えられます。

違い②:挿絵の有無

挿絵の例
出典:Pinterest

ラノベと小説では、挿絵にも違いがあります。小説では挿絵が少ないですが、ラノベは挿絵を多く入れています。

小説は文字のみで読者をその作品の世界観に誘うので、挿絵が全くない作品が多いです。ラノベはその逆で、挿絵を多く挿入していることが特徴です。

この狙いとしては、絵を入れることで読書に変化が生まれ、読者が飽きにくくなること。さらには、絵によって作品の世界観やキャラクターの特徴やデザインが理解しやすくなり、より作品にのめり込めることが挙げられます。

違い③:題材にするテーマ

小説では内容に、ラノベではキャラクターに愛着を持つ

ラノベと小説では、題材とするテーマにも大きな違いがあります。小説では多彩なテーマを扱いますが、ラノベではファンタジーを重点的なテーマとしています。

題材にするテーマに関して小説は、ミステリーや時代劇、恋愛ものといった幅広いジャンルを取り扱うことが特徴です。また、作品の登場人物の多くは人間を起用。そのため、人間同士が織りなすリアリティな部分が表現されていることも特徴です。

しかし、ラノベは異世界ものといったファンタジーを中心に取り扱っていることが特徴です。そのため、登場人物はリアルな人間ではなくキャラクター。そのキャラクターたちが、戦いや葛藤を経て成長していく少年漫画のようなストーリー展開も、ラノベの特徴として挙げられます。

違い④:文章表現

小説は文章表現によっては読みにくいこともある

最後の違いとして、ラノベと小説では文の読みやすさに大きな違いがあります。小説は堅実で固い文章で表現するのに対して、ラノベは話し言葉を多用した文章で比較的読みやすいです。

小説の文章表現が固い理由は、人物の感情や情景を正確に伝えなければいけないからと考えられます。

そのため、必要となるのは作者の文章に対する技術や知識。小説はそれが十分に活かされることから、読者は作者のファンになりやすいです。

一方、ラノベは口語体と簡単な文章が多く、読みやすい特徴があります。その理由として、作者が思い描いているイメージを、読者にわかりやすく伝えることを重視しているからです。

そのため、必要となるのは作者のイメージを、いかに伝えやすく表現するかという表現の自由さ。ラノベは、それを重視しているため、読者は作品のファンになりやすいです。

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