道徳のない化学や客観的な視点のない宗教は不完全
Science without religion is lame, religion without science is blind.
「宗教なき科学は不具であり、科学なき宗教は盲目である。」
ここで言う宗教とは「道徳」のことです。科学は正しく使えば人々の暮らしを豊かにする素晴らしいものですが、使い方を誤ればたくさんの命を奪う恐ろしいものです。科学をどうやって使うのか、その目的を与えるのが宗教の役目であるとアインシュタインは説いています。
反対に科学のない宗教は、真実を曇らせるとも言っています。第二次世界大戦に日本へ投下された原爆ですが、アインシュタインに取ってこれは予想だにしないことでした。
少しでも良心があったのなら、原爆は投下されなかったかもしれません。科学の素晴らしさだけでなく、恐ろしさも理解して正しく使うことの重要性をこの名言は説いています。
人生の価値とは、誰かのために生きること
Life isn’t worth living, unless it is lived for someone else.
「誰かのために生きてこそ、人生には価値がある」
人生の価値とはなにか、アインシュタインはこの問いにその人が誰かに与えたもので測られると考えています。
さまざまな価値観があると思いますが、誰かに思いやりを持って接したり、感動を与えたりすることは世界共通で価値のある行為でしょう。生まれ持っている能力も大切かもしれませんが、それよりもなにかを与えられる心こそ、真に価値あるものと言えます。
なにより、誰かからの「ありがとう」という言葉は格別の嬉しさがありますよね。与えることであなたも他の人も幸せになれるなら、それ以上のことはないでしょう。
結婚に対する相手の望みは男女で異なるので、失望は避けられない
Men marry women with the hope they will never change. Women marry men with the hope they will change. Invariably they are both disappointed.
「男は結婚するとき、女が変わらないことを望む。女は結婚する時、男が変わることを望む。お互いに失望することは不可避だ。」
科学者として成功していたアインシュタインですが、結婚生活は順風満帆とは言えませんでした。
学生時代に気があい、アインシュタインはミレーバという女性と結婚しました。しかしミレーバはアインシュタインのことを愛しすぎており、彼と一緒にいる時間が幸せでした。しかしアインシュタインはミレーバよりも科学に夢中でした。
学生時代なら喫茶店で科学の話に花を咲かせたのですが、ミレーバは大学の卒業試験に二度も落ちてしまい、科学者の夢を諦めて家事や子育てに追われる日々。科学者として成功していくアインシュタインの話についていけなくなってしまったのです。
けれど、アインシュタインはミレーバと一緒に研究することが夢でした。
科学者としてほどほどに出世し、自分と一緒にいてくれるのをアインシュタインに望んでいたミレーバと、科学に情熱を燃やして学生時代と変わらず一緒に研究してほしいとミレーバに望んでいたアインシュタイン。名言の通り、二人はすれ違ってしまったのです。
教育は自由な発想を妨げることがある
The only thing that interferes with my learning is my education.
「私の学習を妨げた唯一のものは、私が受けた教育である」
義務教育は、将来子どもたちがどのような方向に進んでもいいように、どの分野もまんべんなく勉強します。しかし、すでにやりたいことがハッキリしている人にとっては、まるで必要のない勉強に時間を費やすことになります。
アインシュタインも幼い頃から科学に興味を持ち、勉強したいこともハッキリと決まっていました。
そのため、興味のない分野を学ばされることは苦痛だったようです。アインシュタインが生まれたドイツは軍国主義で、学校も堅苦しい校風で馴染めませんでした。これにアインシュタインは耐えられず、医者に偽の診断書を書かせて学校を退校し、家族のいるミラノへと移りました。
相対性を身近なものでたとえるなら、楽しい時間と苦しい時間で違う体感時間のこと
When a man sits with a pretty girl for an hour, it seems like a minute.But let him sit on a hot stove for a minute – and it’s longer than any hour.That’s relativity.
「かわいい女の子と一時間一緒にいると、一分しか経っていないように思える。熱いストーブの上に一分座らせられたら、どんな時間よりも長いはずだ。相対性とはそれである。」
この名言は、物理学に詳しくない一般人に相対性理論について尋ねられたときにアインシュタインが答えた言葉です。
この説明を聞くだけでも、アインシュタインがユーモアを大切にする性格だったとわかります。確かに、辛い仕事の一分は楽しい時間の一分よりも長く感じられます。非常に納得のいくうえにわかりやすい説明ですね。
自分の理論について隅々まで理解していたからこその返答と言えます。
空想からアイデアが生まれることもあるため想像力は知識よりも重要
Imagination is more important than knowledge. Knowledge is limited. Imagination encircles the world.
「想像力は知識よりも重要だ。知識には限界がある。想像力は世界を包み込む」
アインシュタインはたびたび「神」という言葉を使いました。
神というと、超常的な存在をイメージしがちですが、アインシュタインの言う神はキリストのような神ではありませんでした。人格を持たず、人々に天罰も奇跡も与えない、ただそこにある自然の法則を作った英知の存在をアインシュタインは「神」として信じていました。
科学は、事実による証明と、推論を成り立たせる根拠の積み重ねです。
しかし、それだけでは埋められないものを埋めるのが想像だとアインシュタインは言っています。アインシュタインが当時の常識を覆すような理論を発見できたのは、「もしこうだったらどうなる?」と仮定する想像力があったからだったのです。
知識を蓄えることも大切ですが、想像力を働かせて考えてみると意外な発見ができるかもしれませんね。
挫折は挑戦した証
Anyone who has never made a mistake has never tried anything new.
「挫折を経験したことがない者は、何も新しいことに挑戦したことがないということだ。」
挫折とは、言い換えれば自分の能力以上のことです。もし、あなたが新しい物事に挑戦して挫折したのなら、それは自分をレベルアップするチャンスです。挫折を乗り越えられたとき、あなたは確実に成長しています。
天才と言われたアインシュタインも、若い頃に挫折を経験しています。才能に優れていたアインシュタインですが大学卒業後、在学中の態度が悪かったのが災いし大学教授として就職できないでいました。
しかし夢を諦めず、アインシュタインは仕事を早くに終わらせて、空いた時間を論文の執筆に当てました。それを続けた結果、アインシュタインは26歳のときに単体でノーベル賞を受賞できる論文を3つも書き上げられたのです。
挫折は辛いものですが、諦めずに乗り越えられれば夢を叶えられるかもしれません。
何かを学ぶ最良の方法は体験すること
The only source of knowledge is experience
「何かを学ぶためには、自分で体験する以上にいい方法はない」
日本には『百聞は一見にしかず』ということわざがありますが、それと同じ意味です。たとえばパソコンの組み立て方を覚えるとき、本や動画でやり方を学ぶよりも、実際に一度組み立てる方が何倍も早く覚えられるでしょう。
アインシュタインも実際に問題を解いたり、実験をしたりして多くの知識を身につけました。
アインシュタインの名言集や関連書籍
アインシュタイン150の言葉
アインシュタインの名言が収録されている一冊です。
科学者として有名なアインシュタインですが、思想家としての一面もあった彼の言葉は気づかされる点も多くあります。
アインシュタインー大人の科学伝記 天才物理学者の見たこと、考えたこと、話したこと
アインシュタインの人生と理論について説明している一冊です。
物理や数学が苦手な人でもわかりやすく書かれており、アインシュタインの性格や人柄がわかります。アインシュタインについて一通り知りたい人におすすめです。
アインシュタインの名言についてのまとめ
アインシュタインの名言について、背景と意図をあわせて紹介しましたが、いかがでしたか?
アインシュタインの名言は、彼の人柄や考え方がうかがえるものが多くありました。天才と呼ばれたアインシュタインですが、人生や名言を見ていくとただ自分の好きなことに打ち込んでいたら、いつの間にか有名になっていた、という印象です。
もしかすると、人生の成功は「好き」という純粋な気持ちにあるのかもしれませんね。好きなことで成功したい方はぜひ、アインシュタインの名言を参考にするときっかけをつかめる可能性があります。
本記事があなたの助けや癒しになれたのなら幸いです。ここまで読んでいただき、ありがとうございました!