山本五十六の名言12選!発言に込められた背景や意味まで解説

中才は肩書によって現はれ、大才は肩書を邪魔にし、小才は肩書を汚す

海軍次官時代の山本

中才は肩書によって現はれ、大才は肩書を邪魔にし、小才は肩書を汚す

中ぐらいの才能を持つ者に肩書を与えるとその才能を開花させる良いきっかけになり、大きな才能を持つ者には肩書は足かせになってしまう。才能が乏しい者に肩書を与えると肩書の方が汚れてしまうという意味の名言です。

山本五十六の「肩書」に対する考え方と、連合艦隊司令長官として「誰にどの役職を与えるか」という采配の手腕が見て取れます。

百年兵を養うは、ただ平和を守るためである

南雲忠一

百年兵を養うは、ただ平和を守るためである

山本五十六は今から真珠湾攻撃に出撃しようという南雲忠一司令長官に、「ワシントンで行われている対米交渉が成功したなら直ちに帰投せよ」と指示を出します。しかし南雲司令長官は「一度出撃すれば、引き返すのは無理な注文だ」と反論しました。上記のセリフはその時の山本の返事でした。

南雲の返事に山本は激怒し、

もし、この命令を聞いて帰れないと思う士官があるのなら、即刻辞表を出せ。百年兵を養うのは、ただ平和を守る為である

と答えたと言います。この言葉によって山本はあくまで戦争には反対であり、やむを得ない場合でも宣戦布告を行ってから攻撃するべきというスタンスをとっていたことが分かります。

人はみな、それぞれ与へられた天職がある

米内光政

人はみな、それぞれ与へられた天職がある。職分を如何に巧みに処理するかによって、その人の値打ちがきまる。

山本五十六は人材育成についていくつもの名言を残していますが、この言葉もそんな名言のひとつです。海軍大将であり内閣総理大臣も経験した米内光政は、著書の中でこの言葉を山本が後輩に送ったものだと紹介しています。

日本人は偉大な民族であり、前より立派に復興する

ロンドン滞在中の山本五十六

日本人は偉大な民族であり、前より立派に復興する

1919年からアメリカに留学していた山本五十六が、日本に帰国したのは1921年のことでした。その翌年の1920年には井出謙治大将と共にヨーロッパの視察へ出かけています。そんな中、山本がロンドンに滞在中に日本では関東大震災が起こります。

情報が得られず動揺する視察団のメンバーに向かって、「日本人は偉大な民族であり、前より立派に復興する」と励ましの言葉をかけたと言います。

あゝわれ何の面目かありて

山本五十六の生前最後の写真

あゝわれ何の面目かありて見えむ大君に将又逝きし戦友の父兄に告げむ言葉なし

この一文は山本五十六の遺書からの抜粋で、「ああ、私は天皇陛下に面目が立たない。戦死した将校や戦友たちの家族に告げるべき言葉もない」という意味の言葉です。

1943年4月にガダルカナル島やニューギニア島を空襲する「い号作戦」の成功を受け、山本は兵士たちの激励を兼ねた前線視察の計画を立てました。しかし戦艦「武蔵」の司令部より関係各所に暗号化されて打電された山本の視察計画は、アメリカ軍によって解読され予定は筒抜けの状態でした。

その結果山本は1943年4月18日に前線視察中アメリカ軍戦闘機の攻撃によって命を落としました。これを「海軍甲事件」と言います。

嗚呼冬はこれ永久の良師たり雪はこれ不変の友たり

新潟県長岡市の積雪

嗚呼冬はこれ永久の良師たり雪はこれ不変の友たり

山本五十六は世界的な豪雪地帯である新潟県長岡市の出身です。幼いころから雪や冬の寒さを身近に感じて育ったであろう山本は、きっとそれらから多くのことを学んだのでしょう。そんな山本が語った上記の言葉には、なんとも言えない重みがあります。

山本五十六の名言グッズ

海上自衛隊厚木航空基地ショップ「和手ぬぐい」

手ぬぐい 日本海軍 連合艦隊自衛隊グッズ 和手ぬぐい やってみせ(山本五十六) | SAN-KICHI

海上自衛隊の販売するグッズの中には、山本五十六に関する品が少なくありません。「男の修行」の名言がプリントされたTシャツや「やってみせ」が書き込まれた和手ぬぐいなどが販売されています。海上自衛隊厚木航空基地内の売店「さんきち」や、オンラインショップ等で購入が可能です。

大和ミュージアム「格言色紙」

山本五十六「やってみせ」の格言色紙 大和ミュージアム関連グッズ販売店 – 戦艦大和ショップ

広島県呉市にある戦艦大和の博物館である「大和ミュージアム」で販売されているグッズです。山本五十六の名言が書き込まれた色紙や掛け軸、クリアファイルなどが販売されています。ミュージアムには200分の1スケールの戦艦武蔵と山本五十六のパネルも展示されています。

長岡花火デザインプロジェクト「五十六さのいっぷく湯呑み」

山本五十六 名言 湯呑

山本五十六の出身地である新潟県長岡市は花火でも有名で、長岡市内で開催される「長岡まつり」の一部として日本三大花火大会にも選ばれている大花火大会が行われています。そんな長岡市の花火以外の魅力を伝えるために、長岡市の印刷会社「株式会社中越」が手がけたグッズです。

山本五十六の名言集や関連書籍

「山本五十六のことば」

新潟日報事業社より2011年に発売された山本五十六の名言・格言を集めて編集し直した語録集です。著者は長岡生まれで、長岡市立瓦尊文庫司書、長岡市史編さん室長、長岡市立中央図書館長などを歴任している稲川明雄氏です。

「人間山本五十六―元帥の生涯」

「人間山本五十六―元帥の生涯」の著者である反町栄一氏は旧制長岡中学、海軍兵学校で山本五十六の後輩だった人物です。そのため資料としての価値が高く、たびたびその他の伝記作品などに引用されています。

「行動主義心理学に基づいた部下の上手な褒め方・叱り方。」

心理学の一種で行動を科学的に解釈する行動主義心理学を、第二十六・二十七代連合艦隊司令長官であった山本五十六の名言で紐解く書籍です。名言「やってみせ」に隠れる行動主義心理学の神髄とは。迷える指導者や経営者に向けたビジネス書です。

山本五十六が残した名言に関するまとめ

いかがでしたか?

山本五十六が残した名言の数々は、山本がどんな人物だったかを教えてくれます。山本を慕い格言として肝に銘じる人が多いのも頷けるような素晴らしい名言ばかりです。

教育や経営に迷ったら、一度山本五十六の名言を調べてみてはいかがでしょうか?

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