マルクス経済学とは?特徴や批判、資本論について簡単に解説します

マルクス経済学への批判

計画経済の限界と問題点

計画経済を実際に行った旧ソ連は、労働者のモチベーションの低下などが問題になり崩壊した

マルクスは財産の所有を禁止し、国家が唯一の企業となって管理するべきだとしました。

しかし、生産計画を建てるには、消費者が何をどれだけ必要としているか知る必要があります。しかも、消費者が必要としている物は変化し続けるうえに、国家へ直接伝えられません。

調査するにしても食糧や衣服、学習、住居、家電、娯楽など必要な物は多方面に広がっており、国家だけでは限界があるのです。

その点、資本主義は需要と供給による価格変動に任せられます。確かに、悪条件から労働者を解放するのは必要なことですが、マルクスは理想の実現のためにこうした資本主義の利点を犠牲にしていると批判されています。

資本家の役割の過小評価

資本家も経済で重要な役割を果たしている

マルクス経済学では資本家が労働力を搾取しているとされました。

しかし、資本家はリスク管理や市場調査など、国家の計画経済だけでは手が回らない点を補っています。家電や衣服などそれぞれの分野に特化した資本家がいるため、社会的な分業が成立してわたしたちの手元に本当に必要としている物がそろうのです。

また、彼らの存在は文化や技術などの発展にも貢献しており、便利な物が生まれる下地にもなっています。マルクスは資本家たちが担うこれらの役割を過小評価していると、経済学者は批判しています。

労働価値説の欠陥

労働価値説には穴がある

労働に価値を置く労働価値説ですが、これだけでは証明できない価値も世の中には存在します。例えば金です。金の価値は、労働力ではなく希少性(供給量が人が必要としている水準よりも不足していること)が多くを占めています。

労働力のみを価値水準にしてしまうと、金の価値は他の鉱物とほぼ同じぐらいになってしまうのではないでしょうか。これは土地などにも当てはまります。

これらの商品のように、労働力以外の価値が入るとマルクス経済学は説明できないのです。

現代におけるマルクス経済学の評価

行き詰まりを見せる資本主義を解決する突破口として注目

『資本論』を基本に置いて社会主義国家を築いたソ連が1991年に崩壊すると、マルクス経済学は古い学問として徐々に忘れられていきました。しかし、2018年資本主義が行き詰まりを見せると再び人々の目はマルクス経済学に注目。

資本主義とは何か、について論じているマルクス経済学が突破口になるのではと言われています。

マルクス経済学や資本論がよくわかる関連書籍

マルクスる?世界一かんたんなマルクス経済学の本


こちらの本はマルクス経済学について丁寧に紹介している本です。わかりにくい単語や理論について一つ一つ丁寧に解説しています。経済学についてあまり詳しくない方におすすめです。

池上彰の講義の時間 高校生からわかる「資本論」


わかりやすい説明に定評のある池上彰さんが「資本論」について解説している本です。派遣社員など身近な例を用いて説明しており「資本論」の内容だけでなく、政治や経済にも興味が持てる内容となっています。

「資本論」について理解したい方は、まずこちらの書籍を読んでみてはいかがでしょうか。

マルクス経済学に関するまとめ

マルクス経済学について解説しましたが、いかがでしたか?

最後にまとめると、マルクス経済学はマルクスの『資本論』が展開してできた経済学で、元となった『資本論』は資本主義の構造を明らかにし、資本主義の問題点や解決方法を提案しています。

この理論を元にしてできた社会主義国家の旧ソ連が1991年に崩壊してからは、古い学問として埋もれていました。しかし、資本主義が行き詰まりを見せる今、マルクス経済学が再び注目され始めています。

哲学的な要素を含んでいるマルクス経済学は取り付きにくい難解な学問に見えます。しかし、資本主義の本質を捉えており、現代の資本主義を理解する重要な手がかりになるのも事実です。今はわかりやすくマルクス経済学を説明した本も出ているので、読んでみてはいかがでしょうか。

きっと、今までと違った視点が得られると思います。

本記事がマルクス経済学に興味を持つきっかけとなれたのなら嬉しいです。ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!

1 2

コメントを残す