レオナルド・ダ・ヴィンチは15世紀のイタリアのルネサンス期を代表する芸術家です。彼は芸術家として多くの名画を残していますが、同時に音楽・天文学・飛行力学など芸術面だけでなく、物理や科学など様々な分野で業績や手稿を残した人物でもありました。
史上最高の画家の1人であり、そして人類史上最も多才ともいわれるレオナルド・ダ・ヴィンチという人物。この記事では、数多く残されている彼の名言から10選紹介します。
名言を聞くと彼の多才さは、考え方や生き方からの影響が強く出ていることを感じることができます。きっと私たちの人生の道標となってくれるはずです。
レオナルド・ダ・ヴィンチの名言と意図、背景
若いうちに努力せよ
「若いうちに努力せよ」
レオナルドは私生児という複雑な家庭環境から学校に通わず、村の青年・少年たちから勉強を習いほぼ独学で勉強していたといいます。そしてフェレンツェで有名な工房に弟子入りし下積みをしています。天才といわれたレオナルドも、見えないところで非常に努力したことは容易に想像できます。やはり“努力”が大事なのだと感じさせてくれる言葉です。
経験こそ立派な先生だ
「私の仕事は、他人の言葉よりも自分の経験から引き出される。経験こそ立派な先生だ。」
レオナルドはフェレンツェの工房に弟子入りして、工房に依頼された絵を他の弟子と協力して合作していたといいます。“キリストの洗礼”では、キリストのローブを捧げ持つ天使を担当していたそうです。そして多くの経験を積み、独立しています。経験を積むことによって、レオナルドは自分自身をアップデートしていたことがわかる言葉です。
シンプルさは究極の清廉である
「シンプルさは究極の洗練である。」
シンプルであることが究極の洗練であるということは、なんとなく私たちも感じるところではないでしょうか。レオナルドもシンプルこそが究極だという感性により、多くの名作を生み出していったことがこの言葉から感じ取ることができます。
あらゆるものの部分は全体の性質を保っている
「あらゆるものの部分はそれ自身のうちに全体の性質を保っている。」
レオナルドは絵画だけでなく、多くの分野でも偉大な足跡を残しています。能力は生物学から物理学まで多岐に渡っていましたが、“全ては全体の性質を保っている”ものだったのでしょう。凡人には理解しづらいですが、きっと全ての元となる性質があり、それをレオナルドは見抜いていたということでしょう。
どこか遠くへ行きなさい
「どこか遠くへ行きなさい。仕事が小さく見えてきて、もっと全体がよく眺められるようになります。不調和やアンバランスがもっとよく見えてきます。」
スランプの時は遠くにいって、物事を見つめなおす事が良いと教えてくれています。そしてレオナルドも飽きっぽい性格だったということもあり、スランプの時は居住地を変えて活動をしています。新たな場所で不調和の原因を追及していたことが想像できる一言です。
芸術に完成はない
「芸術に決して完成ということはない。途中で見切りを付けたものがあるだけだ」
レオナルドの完成した作品は、非常に少数です。未完成の絵が多く、途中で書き足したりしていたといいます。彼にとって芸術というものは終わりのない探求であり、終わりどころがないものだったのかもしれません。私たちから見ると美しい絵に感じますが、レオナルドにとっては全てを描き切れてないと感じていたのでしょう。
必要でも拒まれるものそれは忠告
「必要であれば必要である程拒まれるものがある。それは忠告だ。それを必要とする人、すなわち無知な人々から嫌がられる」
現在も共通する価値観です。忠告されると“耳が痛い”ことも多いことでしょう。わかってはいるけれども自分の悪いところを指摘されるのは嫌なものです。しかしそこを乗り越えて改善すれば、きっと新たなステップアップの道が広がっていくはずです。
人は死ぬように出来ている
「解剖してわかったが、人間は死ぬようにできているのだ」
レオナルドは解剖学に非常な関心を持っていたといいます。そして多くの手稿を残しており、最終的には出版を目的に書いていたそうです。それほど打ち込んだ解剖学で、レオナルドはこの言葉のよう“人間は死ぬようにできている”と悟ったそうです。凡人にはわかりにくいですが、生命というものの核心に迫る言葉です。
充実した一生は幸せな死をもたらす
「充実した一日が幸せな眠りをもたらすように、充実した一生は幸福な死をもたらす」
レオナルドは生物学に非常に興味を持っていたために、“死”についての言葉を多く残しています。生物は避けては通れない道であり、最大の不安でもありますが、精一杯充実した日々を過ごすことが幸福な死をもたらすことは間違いないでしょう。私たちも悔いのない人生を過ごしていきたいものです。
美しいものと醜いものは互いに引き立て合うものだ
「美しいものと醜いものは共にあると互いに引き立て合う」
美しいものと醜いものは対称的に引き立て合うものといっています。確かに“美しいもの”と“醜いもの”という対極なものが存在するために、互いの存在を主張し合うことでしょう。あらゆる視点から、美しいものを見出す視点をレオナルドは身に着けており、現在も残る美しい絵を描き続けていたのです。
レオナルド・ダ・ヴィンチの名言集や関連書籍
超訳 ダ・ヴィンチ・ノート 神速で成長する言葉
レオナルド・ダ・ヴィンチから仕事のヒントを得てコンサルティングしている著者による本です。天才であるがゆえに、とっつきにくい言葉も多いレオナルドですが、わかりやすく読み砕いて書かれているために非常に読みやすいです。自己啓発本として非常におすすめの1冊です。
ペンブックス1 ダ・ヴィンチ全作品・全解剖。
レオナルド・ダ・ヴィンチの絵を見たいという人におすすめの本です。カラーで紹介されており、解説もしてありますので美しい絵と時代背景などと合わせて読むことができます。絵を描く人に特におすすめです。
レオナルド・ダ・ビンチ (コミック版 世界の伝記)
レオナルド・ダ・ヴィンチの伝記の漫画です。子供向けの漫画ですので、子育てで子供に読ませるのにも良いですし、大人が読んでもレオナルドという人物がよくわかります。伝記を文字で読む時間が無いという人も、漫画ですので気軽に読めるのが嬉しい本です。
【24年11月最新】レオナルド・ダヴィンチをよく知れるオススメ本ランキングTOP7
レオナルド・ダ・ヴィンチの名言についてのまとめ
いかがでしたでしょうか?レオナルド・ダ・ヴィンチの名言は、天才ゆえに私たちが感じている現実よりも難解な言葉が多いのが特徴です。しかしその言葉は、究極を追及する人物の価値観であり、あらゆる分野に非凡なレオナルドの価値観を知る材料となっています。
あらゆる分野で活躍した彼だからこそ、物事の道理を誰よりも見抜いていたことでしょう。自分だと気づきにくいことを後世に言葉として残してくれている、そんなレオナルドの言葉を少しでも理解し、これからの人生に活かしていく手助けが出来たならば非常に嬉しく思います。