鳥葬とは何?いつどこで始まった?やり方や行っている国、理由まで解説!

鳥葬の精神は日本でも活かせるか

日本では一般的な火葬は江戸時代にも行われていた
出典:Wikipedia

日本では亡くなったら火葬されて、遺骨になり家の墓に収められる場合がほとんどですが、これに違和感を覚える人もいるようです。人間も自然の一部なのだから、亡くなったら自然の中に還りたいと考える人がいても不思議ではありません。

また、少子高齢化が進んだ結果、墓があることで子や孫に迷惑がかかると考える人もいます。誰もが今までとは違う葬儀の方法を求めているため、鳥葬に興味が持たれるようです。

日本でやると鳥葬は罪になる?

法律違反になるなら、日本でできることを考えよう

結果から言うと、鳥葬は日本では罪になる可能性が大きいため、やらない方が無難です。

最近は葬儀にも自分らしさを出したいと願う人が増えたため、葬儀にも様々なバリエーションが望まれています。鳥葬の話を聞いて、憧れる人もいるかもしれませんが、日本の法律では、市町村の許可なく埋葬できない、墓地以外の場所に埋葬できないと定められています。このため、鳥葬も行うことはできません。

もし、勝手に鳥葬をすると刑法(死体損壊罪)に触れる可能性もあります。日本でもかつては鳥葬によく似た野葬(遺体を林野に置くこと)が行われていましたが、現在ではそれも法律違反になる可能性が大きいのです。

現代の日本では火葬が普及して、亡くなった人はほぼ100%火葬されるということです。

日本で自然に還れる埋葬法がある

小平霊園の樹木墓地は2014年完成
出典:Wikipedia

現在の日本では火葬した後の遺骨(遺灰)を墓地に収めない散骨という方法が取られることもあります。1991年に「葬送の自由をすすめる会」が神奈川県の相模灘で行ったのが最初で、2006年までに2000人近い人たちが自然に還っているそうです。

法務省は節度をもって行う散骨は罪に当たらないとしていますから、散骨は死後、自然に還る合法的方法だと言えます。

また、もっと身近なのが樹木葬で、これは定められた場所に遺骨を直接埋める方法です。墓標の代わりに樹木が植えられます。

直接地面に遺骨を埋めるため、故人は自然に還れますし、樹木を育てることにもつながります。日本では鳥葬ではなく、このような方法をとると良いのではないでしょうか。

鳥葬に関するまとめ

鳥葬について詳しく解説してきました。国や宗教が違えば葬儀の方法も違うことがわかったのではないでしょうか。興味本位で語られることが多い鳥葬ですが、故人を送る厳かな儀式に変わりはありません。

日本では家単位の墓に、骨壷に入れた遺骨を収める方法が長い間取られてきました。しかし、現在お墓を新しく建てることは容易ではありません。骨壷に入れた遺骨は永久に残ってしまうからです。

狭い日本に住む私たちは、鳥葬の精神を生かして葬儀を見直すことが必要なのかもしれません。自然に還り、後に何も残らない葬儀なら、この日本が墓でいっぱいになってしまうことを防げるのではないでしょうか。

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