サイコパスが起こした有名な2つの事件
①相模原障害者施設殺傷事件
相模原障害者施設殺傷事件とは、2016年に神奈川県相模原市で起きた殺傷事件です。犯人は20代の青年。障害者施設「津久井やまゆり園」に侵入し、19人を刺殺しました。
犯人の青年は「障害者は社会に必要ない」といった偏見・差別的な思想を持ち、そのために障害者施設を襲ったとみられています。犯行に最適な時間を調べたり、職員を拘束して障害者を襲うなど綿密ともいえる計画性がありました。
また、逮捕後も自分の思想を変えず、犠牲者に対する謝罪もないことからサイコパスの要素があるといえます。実際に、犯人は逮捕後にサイコパスも含まれるパーソナリティ障害を持っているとされました。
②コロンバイン高校銃乱射殺害事件
コロンバイン高校銃乱射殺害事件とは、1999年にアメリカ合衆国コロラド州で起きた銃乱射事件のことです。犯人は10代の青年2人。コロンバイン高校の生徒でもあった犯人たちは、昼食時にカフェテリア内で銃を乱射しました。
13人を殺害、24人を負傷させたあとで犯人たちは自殺。彼らは爆弾も所持しており、学校での殺傷事件計画は緻密に計画されていました。
犯人たちが自殺しているため動機および明確な精神鑑定はできませんでしたが、彼らの日記などからその精神状態を読み解くことができます。
そこで分かったことは、犯人のうち1人は自殺願望が強い若者で、もう1人は自己愛や支配欲が激しくサイコパスの要素を持っていたことです。自殺願望とサイコパス。2つの要素が組み合わさったことで、恐ろしい悲劇を生み出してしまったといわれています。
ソシオパスとサイコパスの関連作品
おすすめ書籍
ソシオパスの告白
本書では、実際にソシオパスと診断された著者が自分の経験をもとにソシオパスを詳しく分析しています。ソシオパスの心理や本当の危険性などをソシオパス自身が研究するという異色のベストセラー本です。
他人を傷つけても平気な人たち:サイコパシーは、あなたのすぐ近くにいる
本書では、サイコパス(サイコパシー)について凶悪な犯罪者からパワハラ上司まで幅広い視点で分析しています。上記の「ソシオパスの告白」と同時に読むことで、ソシオパスとサイコパスの違いが明白に分かることでしょう。
危険人物をリーダーに選ばないためにできることーーナルシストとソシオパスの見分け方
本書では、ソシオパスやナルシストな人物を見極めるための方法を図式化するなどして具体的に分析しています。ソシオパスなど問題ある人物をリーダーにすることの危険性や回避策を模索した一冊といえますね。
おすすめ映画
アイム・ノット・シリアルキラー
本作品では、ソシオパスと診断された16歳の少年が連続殺人鬼(シリアルキラー)を止めようと奮闘する姿が描かれています。ソシオパスといわれることに悩みながらも殺人鬼と対峙していく様子が見どころです。
ナイト・クローラー
本作品では、生活に苦しむ主人公の男性がフリーカメラマンに転職し、凄惨な事故の現場を写真におさめていく様子が描かれています。物語が進むにつれて倫理観を失っていく主人公の姿は、ソシオパスへの変貌ぶりを示しているかのようです。
羊たちの沈黙
アカデミー賞受賞作でもある本作品では、FBI訓練生が連続殺人事件を解決するために猟奇的な殺人鬼と対話し事件を解決する様子が描かれています。殺人鬼はサイコパスの要素が強く、鑑賞していると優しい表情からも凶悪な一面が窺えて恐ろしいですよ。
ソシオパスとサイコパスに関するまとめ
今回は、ソシオパスとサイコパスの違いを、共通点や見分け方も交えて紹介しました。
ソシオパスやサイコパスは犯罪者にしかいないわけではありません。企業の社長だけでなく、社会生活において味方となるはずの弁護士や医師にもソシオパスやサイコパスの資質を持つ人が存在します。
ですが、何度も述べているように、彼ら全員が犯罪を犯すわけではありません。健全な人間関係を築くには難しい人々というだけの場合もあります。
この記事を読むことで、身近な人がソシオパスかサイコパスなのかを客観的に判断し理解することができれば幸いです。