3.聖職者の敬称
聖職者の呼称の違いもあり、カトリックは「神父」でプロテスタントは「牧師」です。カトリックの神父は呼び名であり、正確には「司祭」といいます。司祭は教会によって任命され、教会に与えられた任務に従事し、信者の信仰活動をする存在です。また神に仕える身として、生涯独身でなければなりません。
プロテスタントの「牧師」は、一般の人と立場が同じでもちろん教会の仕事もするのですが、基本的には一般の人と変わらないといえます。そのため結婚もできるのが特徴です。
4.告解(懺悔)をするかしないか
カトリックでは罪を告白し、神からの赦しと和解を得る「ゆるしの秘跡」と呼ばれる儀式があります。それに対してプロテスタントは「罪の告白」というものがあるものの、儀式としては認められておらず、義務もないのが特徴です。
5.マリア像があるかないか
教会にマリア像がある場合はカトリックの教会で、マリア像がない場合はプロテスタントの教会です。マリア像の有無は宗派の考え方の違いにあります。
プロテスタントは「人間は神様以外、皆同じ」という考えなので、ローマ法皇を特別に扱うことはありません。それと同じようにイエスの母マリアも、「イエスを産んだとはいえ、1人の人間である」という考えから特別視せずマリア像も置いていないのです。
6.十字を切るか切らないか
キリスト教信者が行う「十字を切る」しぐさもカトリックは行いますが、プロテスタントは基本的には行いません(ただし切る宗派もある)。
十字を描くことは、カトリックでは儀式に欠かせないことですが、プロテスタントは「十字を切りなさい」と聖書に書かれていないという考えから切らないことが多いといいます。ただし完全ではなく、プロテスタントの中でも十字を切ることを勧める宗派もあるそうです。
カトリックとプロテスタントはどんな宗教?
カトリックとプロテスタントの違いを解説していきましたが、ここではカトリックとプロテスタントのそれぞれの特徴を解説していきます。
カトリックの特徴
カトリックとはイタリアのローマを中心としたキリスト教の一派です。主にイタリア・フランス・スペイン・ポルトガルなどのヨーロッパ諸国や、それらの国の植民地だった中南米や東南アジアなどで多く信仰されています。
ローマ法皇からなる聖職位階制度があり、カトリック教会内でのルールが比較的厳しいのが特徴といえます。教義は簡単に言うと「聖書を解釈するのは教皇と聖職者の仕事であり、一般人は教えてもらう」といったスタンスです。
プロテスタントの特徴
プロテスタントとは、一般的に宗教改革時にできた宗派の集合体を指します。スイス・アメリカ・ドイツ・イギリスなどが主な信仰地域です。宗派は多く存在しており、有名なのはイギリスの「英国国教会」「ルター派」などがあげられます。
教義は簡単にいうと「神と一対一で対峙して信仰し、聖書を自分なりに読んで解釈して信仰する」といったスタンスといえます。
プロテスタント自体が「これ」っていう定義のない宗派の寄せ集めのことじゃないの?