カナヘビとトカゲの違いとは?特徴や見分け方も紹介

「カナヘビとトカゲの違いって何だろう?」
「カナヘビとトカゲを見分ける方法ってあるの?」

カナヘビとトカゲは見た目が似ているため、何が違うのかわからない人は多くいますよね。

そこで、この記事ではカナヘビとトカゲの違いを図表を用いてわかりやすく解説します。また、カナヘビとトカゲの見分け方や飼育方法、同じ爬虫類のヤモリとの違いも紹介するのでぜひ参考にしてください。

この記事を読めば、カナヘビとトカゲの違いを理解できるだけでなく、カナヘビとトカゲをはじめとした爬虫類独特の特徴を知ることができますよ。

この記事を書いた人

Webライター

岩野 祐里

Webライター、岩野祐里(いわのゆり)。5歳の頃、イギリス史に夢中になり図書館へ通いながら育つ。大学では国際文化を専攻し、イギリス史と英文学の研究に没頭。その後、大学院にて修士課程を修了。研究論文は「19世紀英国の社会と犯罪」について。歴史全般の研究歴は11年、イギリス史は21年に及ぶ。現在はWebライターとして活動中。

カナヘビとトカゲの違いとは?

カナヘビトカゲ
尻尾の長さかなり長い普通(体の半分ほど)
鱗の光沢感光沢はない光沢がある
舌先の分かれ方2つに分かれている舌は分かれていない
好む場所日陰日向
性格臆病な性格穏やかな個体もいれば、攻撃的な個体もいる
飼いやすさ人に慣れやすく飼いやすい種類によって異なる

カナヘビとトカゲは、同じ爬虫類に属する有鱗目*の生き物です。しかし、同じトカゲの仲間でもカナヘビとトカゲには多くの違いがあります。

サキシマカナヘビ
出典:Wikipedia

ここでは、カナヘビとトカゲの違いを上記の表をもとに下記の6つに分けて解説しますので、見分けるときの参考にしてみてください。

  • 尻尾の長さ
  • 鱗の光沢感
  • 舌先の分かれ方
  • 好む場所
  • 性格
  • 飼いやすさ

ちなみに、カナヘビは「ヘビ」の名前がついていますが、生物学的にはトカゲ亜目のカナヘビ科です。カナヘビの名前の由来は姿形が可愛らしく愛らしいことから、「愛らしい蛇」と書いて「愛蛇(カナヘビ)」と読む説が有力とされています。

有鱗目

有鱗目とは、ヘビやトカゲを含む爬虫類の分類の1つです。世界全土にわたって7000種以上存在し、頭蓋骨の形や生殖器が他の生き物と異なる特徴を持っています。

尻尾の長さ

ニホンカナヘビ
出典:Wikiwand

カナヘビとトカゲの違いとして代表的なのが「尻尾の長さ」です。

カナヘビの尻尾は体長の7割から8割近くを占めるほどの長さがあります。上記はニホンカナヘビの写真ですが、尻尾の先が頭につくほど長いことが分かるでしょう。

また、カナヘビの場合は幼体から成体になるまで体の変化はなく、同じ色合いのまま育っていきます。尻尾の色も変化しません。

イツスジトカゲ
出典:Wikipedia

反対に、トカゲの尻尾は体の半分ほどで特別長くはないです。上記はイツスジトカゲの写真ですが、ニホンカナヘビと比べると尻尾が短いことが分かるでしょう。

そして、トカゲの中でもニホントカゲはカナヘビと違い、幼体と成体で体の色が異なります。幼体のときは背中に5本の縦線がありますが、成体に育つにつれて消えていくのです。

つまり、「尻尾が長い方がカナヘビ」「尻尾が体の半分ほどしかない方がトカゲ」となります。体の変化でも見分けることができますが、尻尾の長さの方が分かりやすいのでよく覚えておいてください。

鱗の光沢感

ニワカナヘビ
出典:Wikiwand

カナヘビとトカゲでは「鱗の光沢感」も異なります。

カナヘビは光沢感がなく、体の表面もザラザラした質感です。上記のニワカナヘビの写真から分かる通り、あまり艶がある鱗とは言えません。

ちなみに、色だけでいえばホウセキカナヘビのように、茶色だけでなく青色や緑色をした姿のカナヘビもいます。しかし、色鮮やかでも鱗に光沢感はなく手触りはザラザラした個体が多いです。

アオスジトカゲ
出典:Wikiwand

逆にトカゲは光沢感があり、体の表面もツルツルした質感を持っています。上記のアオスジトカゲの写真を見て分かるように、頭から尻尾の先まで光沢があり手触りもツルツルと滑らかです。

つまり、「光沢感がなくザラザラしているのがカナヘビ」「光沢感がありツルツルしているのがトカゲ」です。光の加減で光沢感が分かりづらい場合は触り心地で確かめることをおすすめします。

ただし、野生のカナヘビとトカゲを捕まえる場合は十分に気をつけてください。

舌先の分かれ方

マツカサトカゲ
出典:Wikiwand

カナヘビとトカゲの違いは、「舌先の分かれ方」からも判断できます。

カナヘビは舌先が2つに分かれており、トカゲは舌先が分かれていないのです。上記の写真に映るマツカサトカゲは舌先が青い特徴を持っていますが、舌先が分かれてはいません。

つまり、「舌先が2つに分かれているのがカナヘビ」「舌先が分かれていないのがトカゲ」です。また、カナヘビやトカゲなどの爬虫類は匂いを舌で取り込み、口の中にある味覚器官の「ヤコブソン器官」で匂いを嗅ぎ取る特徴があります。

彼らにとって嗅覚は獲物や捕食者の位置を把握する大切なものです。そのため、エサを食べるとき以外でも舌をチラッと出していることが多いので、そのときを狙ってぜひ一度確かめてみてください。

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2 COMMENTS

砂川@工場勤務の歴史マニア

コメント失礼いたします。

記者の方もトカゲやカナヘビがお好きなのでしょうか。
とても詳しく書かれていて、興味深く拝読させていただきました。

そういえば小学生のころ、カナヘビを買っていた子が結構いたことを思い出しました。
私も一生懸命トカゲやカナヘビを捕まえようとしていた子供でした。
たしかにトカゲとカナヘビって結構かわいいですよね。

執筆お疲れさまでした。

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岩野祐里

砂川さんへ
いつもご覧いただき、ありがとうございます!コメントまでいただけて嬉しいです。

そうですね、著者の私自身は動物全般に興味関心があります。昆虫類だけはどうしても苦手ですが…。

おっしゃる通り、カナヘビやトカゲって間近で見ると結構可愛い生き物です。だからこそ、昨今はペットとしても人気があります。身近な生き物だからこそ、見た目とともに生態も理解して仲良く共存していきたいものですね!

読んでいただき、ありがとうございます。コメントを励みに次回も興味深い記事をお届けできるよう頑張りますので、よろしければご覧ください!

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