名張毒ぶどう酒事件の真犯人は?会長が犯人?真相や冤罪の可能性を考察

名張毒ぶどう酒事件の真犯人は会長だった?

事件の真犯人は会長だったという噂も…
出典:モンスター

奥西勝の証言によると、事件の犯人だと自白したのは、警察の強要だったといいます。意見は様々ありますが、その中には三奈の会の会長が犯人なのでは?といった説も出ているようです。そこでここではなぜ会長が犯人なのではといわれているかを紹介していきます。

会長が真犯人という説

葛尾公民館から見た景色
出典:伊賀タウン情報ユー

真犯人と噂されている人物は、三奈の会の会長であった奥西楢雄です。会長も重要参考人となっていましたが、妻と愛人が死亡して10分間1人でいた奥西勝が犯人ではとされました。しかし後でわかった村の人間関係などから、「実は会長が犯人なのではないか?」といった噂が出回っていったのです。

会長は奥西と三角関係だった

奥西勝の愛人は会長とも関係があったのだそう
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事件の被害者の中には、奥西勝の愛人だった北浦ヤス子という女性がいました。この女性ですが実は会長である奥西楢雄とも愛人関係だったという噂があるのです。つまり北浦ヤス子は奥西勝と会長と両方と関係を持っていたということになります。奥西勝と奥西楢雄の家は隣同士でしたが、愛人を共有していたことになるのです。

そのために奥西楢雄が真犯人なのではないか?といった噂されることとなりました。なぜならば「妻と愛人の三角関係を清算させる」が動機といわれた奥西勝と同じ動機が、会長にもあることになるからです。この事件で奥西勝は妻と愛人を失いましたが、同じように奥西楢雄も妻と愛人を失っています。さらに事件後会長は、別の女性とすぐに再婚しているのです。

会長は愛人から結婚を迫られていた⁉

会長の奥西楢雄は妻と喧嘩が絶えず、愛人からは結婚を迫られていたのだとか

会長の奥西楢雄と奥西勝の両方と付き合っていたという北浦ヤス子ですが、最終的に奥西楢雄を選び、奥西勝に別れを切り出して奥西楢雄に結婚を迫っていたといいます。なお奥西楢雄と妻は不仲だったという話もあり、更に妻と自分の母に当たる嫁姑関係は「殺すか殺されるか」という程悪かったという話です。

そのため会長の妻は夫と喧嘩し、暴力を振るわれた末に奥西勝の家に逃げ込んだこともあったのだとか。あくまで人間関係の話で憶測でしかありませんが、こういった話が広まっていきいつしか拡散されていったようです。

冤罪といわれる根拠は?

名張ぶどう酒事件の再審請求の様子
出典:国民救援会岡崎・幸田支部

奥西勝は2015年に死去していますが、死後も奥西勝の妹さんが再審請求しており冤罪を訴え続けています。この冤罪説は一定の人が指示しており、後援者もいる状態です。そこでここでは、なぜ奥西勝が冤罪といわれているのかを解説していきます。

供述者の発言が一貫しない

事件があった公民館、人口100人程度の村落であるために知人ばかりだ
出典:モンスター

この事件の不自然なところは、村人の供述が一貫していないところです。奥西勝が犯人だという理由の1つに「10分間奥村勝が1人だった時間があり、他に毒を入れられる人がいない」という理由でした。しかし実は当初村人たちは、「奥西勝以外にも混入できるタイミングがあった」と供述している人も多くいたのです。

ところがしばらくすると「奥西勝以外犯行は不可能」とみんな一斉に供述を変えてしまいました。そして奥西勝が逮捕されたころは奥西の家族は周りにサポートされていたそうですが、無罪を主張し始めると村八分にされてしまい転居しなければならなかったということです。そして奥西家の親戚を含めて、村の共同墓地を追い出されてしまいました。

検察の供述捜査への批判も

毒物が混入されていたというぶどう酒
出典:NeeSee

奥西勝が死刑判決になった根拠の1つに、「ぶどう酒の王冠に歯形がついていたから、奥西勝が農薬を入れた」という点がありました。しかしこれは後に写真の倍率を捜査した虚偽鑑定であることが判明しているのです。

弁護側が依頼した日本歯科大の教授の鑑定結果によると、10か所中9か所が奥西勝の歯形と一致しなかったといいます。歯形は同じ人が噛んでも一致しない場合もあり、証拠としては不十分というのです。その上虚偽鑑定も発覚したのです。

白ワインが赤くなっていたら飲む人も気づく可能性が高い

また、ぶどう酒に混ぜた農薬を「ニッカリンT」とされていましたが、実は「Sテップ」という農薬の可能性が高くなってきています。理由は事件で出されたぶどう酒は白ワインでしたが、ニッカリンTを混ぜると赤く変色してしまうために、流石に飲むときに気づくのでは?と言われているのです。

名張ぶどう酒事件の影響は?

事件の影響は多方面に現れた

名張ぶどう酒事件は、社会に大きな影響を残しています。ここでは、事件の影響について解説しました。

冤罪というケースが認知された


冤罪という可能性が認識された
出典:Twitter

名張ぶどう酒事件により、多くの人に「冤罪」というケースを認知させた点が挙げられます。奥西勝は1972年に死刑が確定されますが、それから43年に渡って9回の再審請求をしたのです。しかしついに判決は覆ることなく、2015年に89歳で死去しました。この事件は今までに多くのドキュメンタリー番組や書籍にも取り上げられており、非常に関心が高い事件といえるのです。

現在も支援団体が活動中

日本弁護士連合会が再審を支援している
出典:Wikipedia

名張ぶどう酒事件は現在も妹さんが再審請求し、日本弁護士連合会が支援する事件となっています。1972年から弁護士が何度も再審請求を出していますが、ことごとく棄却され続けていました。

そして奥西勝の死後も妹さんが再審請求を提出し、2020年にはぶどう酒の王冠を覆っていた紙の糊に、製造段階とは違う成分が付着していたと弁護側が提出しています。このように現在も奥西勝の無実を訴え、裁判が続けられているのです。

名張毒ぶどう酒事件の真犯人が会長なのかに関するまとめ

今回「名張毒ぶどう酒事件」の真犯人が会長なのでは?という噂を焦点に執筆してきましたが、結局のところ真相は闇の中といった印象です。記事の特性上今回は割愛しましたが、奥西勝が犯人だという意見にももちろん言い分があります。これから事件がみんなが納得できる結果が出れば良いなと感じています。この記事を読んで、こういった事件があったことを知って頂けたら幸いです。

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