【解説あり】モネの代表作品まとめ!創作背景や美術館なども紹介

クロード・モネは19世紀後半に活躍した印象派の画家の一人です。代表作である「睡蓮」や「印象・日の出」はとても有名ですよね。日本人にも特に愛されており、展覧会の観客数は他の画家に引けをとりません。

モネの作品は「サン・ラザール駅舎」、「ルーアン大聖堂」など他にもたくさんあります。今回はそんなモネの作品の魅力をたくさんの方に知っていただきたく思い、記事にしました。次回、展覧会が開かれたときにはより楽しめるように主要な絵画を詳しく解説していきたいと思います。

学生時代、美術クラブに所属しており、現在でも年間20回以上展覧会を見に行く筆者が数ある絵画の中から選りすぐってご紹介していきたいと思います。

この記事を書いた人

一橋大卒 歴史学専攻

京藤 一葉

Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。

モネの作品・代表作一覧

印象・日の出

モネ 「印象・日の出」

「印象・日の出」 の概要

制作年1872年
美術館マルモッタン美術館(フランス・パリ)
種類や技法油彩画・カンヴァス
サイズ48cm×63cm

「印象・日の出」 の解説

「睡蓮」と並んでモネの代表作とも言える「印象・日の出」。ノルマンディー地方のル・アーヴルの港に朝日がのぼる様子をやわらかなタッチで描いています。

第1回印象派展に出品されましたが、風刺新聞に「なんといういい加減さだ。作りかけの壁紙の方がよっぽどいい」などという酷評のコメントが掲載されました。この第1回印象派展という名前も当初は軽蔑の意味も込めてつけられたものとされています。

徐々に認められるようになってからは「彼らは風景を描き出すのではなく、彼らの感じ取った印象を描き出しているのだ」等の好意的なコメントも受けられるようになりました。

モネの生きていた時代には今ほど良い評価を受けていませんでしたが、1957年にジョン・リヴォルドの書いた「印象派の歴史」という書籍に、印象派の名前の由来となったことなどが記され、それ以後は傑作として世に認められるようになりました。

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睡蓮

モネ 「睡蓮(と太鼓橋)」
出典:西洋絵画美術館
モネ 「睡蓮」

「睡蓮」の概要

制作年1895年-1926年
美術館世界各国の美術館(日本でも国立西洋美術館など数多くの美術館に所蔵)
種類や技法油彩画・カンヴァス
サイズさまざま

「睡蓮」 の解説

言わずと知れたモネの代表作。晩年の30年間に渡って、200点から300点もの作品が残されたと言われています。

モチーフとなっているのはジヴェルニーの自宅にあった庭の池で、初期の頃は太鼓橋とともに移る睡蓮を、その後は水面に浮かぶ睡蓮のみを描いているものが多いです。水面に反射する光に非常に興味をもち、時間や天気の経過とともに変化する水面に映る風景などを描写することに力を注ぎました。

晩年は白内障を患っていたと言われるモネですが、それが作品にも現れるようになっています。睡蓮の市場価値は非常に高く、オークションでは100億円以上の値段がするものもあります。

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サン=ラザール駅

モネ 「サン=ラザール駅」

「サン=ラザール駅」 の概要

制作年1877年
美術館オルセー美術館(フランス・パリ)など
種類や技法油彩画・カンヴァス
サイズ82cm×101cm

「サン=ラザール駅」の解説

「サン・ラザール駅舎」は1877年頃に描かれた作品で、第3回印象派展に出品されています。こちらも連作となっており、現在12点の作品が確認されています。

蒸気機関車から吐き出される煙とガラスを通る日光の光が織りなす幻想的な雰囲気を見事なタッチで描いています。近代的な建造物そのものを描くのではなく、そこに発生する喧騒的な雰囲気を絵の中に表現することに重点を置いています。

美術批評家のジョルジュ・リヴィエールから賛辞も送られ、第3回印象派展で最も注目を集めた名作となっています。

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