【24年1月最新】カートコバーンをよく知れるおすすめ映画8選

ソークト・イン・ブリーチ(オススメ度:★★★☆☆)

基本情報

監督ベンジャミン・スタットラー
製作年2015年
製作国アメリカ
出演トムグラントほか

こんな人にオススメ!

観賞してみて

私立探偵であるトム・グラントが、コートニーラブから依頼を受けた際のテープなどを根拠として、カートコバーン他殺説を突き詰めていったドキュメンタリー映画。

遺書の解析をした言語学者やカートの死の第一発見者、毒物学者などの意見を聞き、様々な側面から彼の死を追う内容になっています。

ただ、この作品についても、前述の「カート&コートニー」と同様、彼の死から20年以上経ってから映画化する必要はあるのか?というのが正直な感想。かなりバイアスのかかった内容ですし、商業目的で映画化したのではないかという疑念を抱かざるを得ません。

また、カートコバーンの「歌詞に意味はない」という発言から「歌詞の暗い内容は彼の内面世界の表れではなかった」と解釈するのはあまりに安直ではないかと思います。

たとえば、カートコバーンについて最も詳しく書かれている伝記のひとつ、『カートコバーン/Heaven』を読めば、彼の鬱屈とした少年時代が、カートの性格や音楽性に如実に反映されていたことがよくわかります。もちろん、カート自身も幼少期のトラウマや彼自身の経験について幾度となく語っています。

カートコバーンやコートニーラブについて多角的に捉えたいという方なら鑑賞する価値はあるかもしれませんが、個人的にはカート自身の意志にそぐわない映画なのではないかと思います。

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カートコバーンがモデルになった映画1選

世界的なロックミュージシャンであるカートコバーンですが、ここでは彼をモデルにした映画をご紹介していきます。

Last Days(オススメ度:★★★★☆)

基本情報

監督ガス・ヴァン・サント
製作年2005年
製作国アメリカ
出演マイケル・ピット
ルーカス・ハースほか

こんな人にオススメ!

  • 客観的な視点からカートコバーンの死について考えたい人
  • ある程度カートコバーンの死に関する基礎知識がある人

観賞してみて

「LAST DAYS」という名の通り、カートコバーンの過ごした最期の2日間をモデルとして描いた作品です。

主人公の「ブレイク」はカートと同様、大成功を収めたロックミュージシャン。物語は、彼が薬物のリハビリ施設から抜け出すところからはじまります(蛇足ですが、この「リハビリ施設からの脱走」というのも、カートコバーンが死の直前に実際行なっていたことです)。

本作の特徴は、あくまで淡々と、そして流れるように無機的な日常が語られていること。大仰な演出はなく、彼の表情もあまり映されることはありません。

「映画としての面白さ」があるかと聞かれると微妙なところですが、カートコバーンが確かに感じていたであろう「空虚さ」が巧みに描き出されているのは間違いありません。主演のマイケル・ピットが驚くほど役を作り込んでおり、カートコバーンの気だるい雰囲気を見事に再現している点も好印象。

ただ、詳細な説明があまりないラフスケッチのような作品であるため、背景知識が一切ない状態でこれを観ると少し戸惑うかもしれません。そのため、「カートのことをある程度知っている」という人にオススメの作品です。

みんなのレビュー

他にもある!カートコバーン関連の映画3選

カートコバーンがメインとして取り扱われているわけではないものの、彼に関連する映画はまだまだあります。そこで、ここでは彼の関連映画についていくつか簡単にご紹介していきます。

Nirvana Live at the Paramount

こんな人にオススメ!

  • カートのライブパフォーマンスを観たい人

観賞してみて

カートコバーンがギターボーカルをつとめていた「ニルヴァーナ」のライブ映像です。“Polly”や“Territorial Pissings”など、珠玉の名曲のライブムービーが全15曲収録されています。

これまで紹介してきた映画には生前のカートの映像はあまり含まれていませんが、ここでは生き生きとパフォーマンスするカートの姿を存分に楽しむことができますよ。

Hype!

こんな人にオススメ!

  • ニルヴァーナが活躍した当時の音楽事情を詳しく知りたい人

観賞してみて

ニルヴァーナを含む、当時「グランジ」と呼ばれたバンドたちのムーブメントを題材にしたドキュメンタリーです。

カートと不仲だったパール・ジャムのほか、かけがえのない師匠であり友人でもあったメルヴィンズなど、様々なグランジ関係者のインタビューを聞くことができますよ。

また、ニルヴァーナ最大のヒットソングである「スメルズ・ライク・ティーンズ・スピリット」の貴重な初ステージも収録。カートコバーンのファンのみならず、音楽ファンは必見です。

hit so hard

こんな人にオススメ!

  • カートコバーンの妻であったコートニーラブの音楽活動についても知りたい人
  • カートとコートニーの未発表曲が聴きたい人

観賞してみて

この作品は、コートニーラブのバンド、「ホール」の元メンバーであるパティ・シュメルの半生を追ったドキュメンタリー。

彼女の人生自体も非常にドラマチックで興味深いのですが、カート好きにオススメしたいポイントは「カートとコートニーが共作した未発表曲が収録されている」という点です。アコースティックギターと歌のみのシンプルな構成ですが、単純なコード進行に乗ったふたりの歌声を聴くと思わず泣いてしまいそうになりますよ。

また、ふたりと仲の良かったパティが撮りためたホームビデオには、若かりし頃のカートとコートニーの姿も映し出されています。

カートコバーンの映画に関するまとめ

いかがだったでしょうか。この記事では、カートコバーンに関する映画を全部で8つご紹介してきました。

ここまで述べてきたように、カートコバーンに関する映画には、ドキュメンタリーから彼の死の真相に迫ろうとするまで、様々な種類のものがあります。どれも魅力的な作品ではありますが、個人的に特にオススメしたいのは「About a son」です。

「About a son」に収録されているカートの肉声を聴いていると、「彼はひょっとすると、まだどこかで生きているのでないか」という不思議な感覚にとらわれます。というのは、彼が親しげな口調で自分の本音を吐露しているのを聞いていると、まるで自分とカートが古い友人であったかのような錯覚に陥るからです。

本文中でも触れたように、この作品は「等身大のカート」を描くことに成功した数少ない作品のひとつです。カートコバーンが好きな方は、ぜひ手にとって鑑賞してみてくださいね。

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