「アリストテレスについて知りたいけど、わかりやすい本はないかなぁ?」
「アリストテレスって、何をした人なんだろう?」
この記事をご覧のあなたはこのような疑問を抱いているのではないでしょうか?アリストテレスは古代ギリシャの学者で、哲学や自然学、倫理学などの分野の基礎を築いた人物です。その功績から「万学の祖」ともいわれています。
彼の遺した文章は翻訳され書籍として売られています。そのためアリストテレスの深い思考は、2500年経った今でも学べることが多いです。彼の本を読むことによって、悩みが晴れることもあります。
この記事ではアリストテレスについてよく分かる書籍を8冊、ランキングにしてご紹介します。漫画、原著・解説書、伝記、その他哲学などさまざまなジャンルから選びました。あなたに合うものが見つかれば幸いです。
この記事を書いた人
一橋大卒 歴史学専攻
Rekisiru編集部、京藤 一葉(きょうとういちよう)。一橋大学にて大学院含め6年間歴史学を研究。専攻は世界史の近代〜現代。卒業後は出版業界に就職。世界史・日本史含め多岐に渡る編集業務に従事。その後、結婚を境に地方移住し、現在はWebメディアで編集者に従事。
8位:形而上学
読んでみて
この本はバラバラになっていたアリストテレスの論文を1つの本にまとめたものです。非常に難解な内容のため、事前に形式論理学について学んだり、アリストテレス哲学の入門書を読んでから読むことをおすすめします。
2500年前にアリストテレスが熟慮に熟慮を重ねた、思考の集大成がこの本です。そのため、分析力や論理的思考を身につけるにはもってこいです。読み応えのある本を読みたい方にはおすすめの本といえます。
みんなのレビュー
幾度か挫折してなんとか上卷読了。実体を多角的に考察するクセがついていないと難しく感じてしまうかもしれません。他にも何冊か事物の本質を問う本を読んでいますが、さすがアリストテレスと感心してしまいました。
引きだしが多い!よくまぁそこまで気がまわるなぁと思いました。考察は説明方式、目的論、存在論など色々な切り口がありますが、個人的には言葉そのものの考察よりも存在の仕方に興味があるので、下卷でより真理を深められたらなぁと思いました。
世にも有名なこの一冊は読む価値が十分あります。
ブックメーター
7位:アリストテレス
読んでみて
アリストテレスの生涯や思想、著作の概要がわかる本です。全体的にわかりやすく書かれているため、哲学初心者でも読めるのが魅力です。前半は、アリストテレスの哲学は日本でどのように理解されているかや、アリストテレスの生涯について解説しています。
著作と学問については300ページの大ボリュームで紹介されており、一冊でアリストテレスのさまざまな作品に触れることができます。一冊でさまざまな著作に触れたい方には特におすすめの本です。
みんなのレビュー
6位:アリストテレス哲学入門
読んでみて
アリストテレス本人の記述を抜粋しながら、彼の哲学論についての要点が書かれています。この本を読むだけで、アリストテレス哲学の概要をつかめます。そのため、哲学初心者でも作者が注釈をつけているため読みやすいです。
また、学問論や形而上学、自然学、政治学、倫理学、弁論術、作詞術と一通りそろっています。この中に興味のある分野がある方におすすめの本です。
みんなのレビュー
さすがは出先生。「アリストテレスの入門」でなく、「アリストテレスで入門」させようとしている。難しいがやりがいのあるいい本。
ブックメーター
5位:世界の名著8 アリストテレス
読んでみて
アリストテレスの生涯・思想の他に政治や詩学、形而上学、エウデモス倫理学について触れている本です。政治体制や創作論など、現代にも通用するアリストテレスの知識が書かれています。ですので、政治に興味のある方や創作活動をしている方にとって、興味深い内容となっています。
アリストテレスは哲学のイメージが強いですが、上で挙げた政治や創作はもちろん動物学や自然学など幅広い分野で鋭い言葉を残しています。アリストテレスについて興味がある方、彼が残した考えや見識を知りたい方におすすめの一冊です。
みんなのレビュー
アリストテレスは倫理学に政治学が付随していると言うべきか、全般的に現代の政治学から見て物足りなさを感じるのはその点だと言われるのも本書を紐解くと何となく分かる。
しかし、その倫理学たるや中庸、中を通して考察していく観点は現代的な意味を持つものなのかもしれない。共同体の有機的機関である国家(ポリス)において人はイデアではなく善的活動こそが理想の行いであるとするアリストテレスはそこから人々の倫理を探求していく。
次はプラトンの『国家』に進みたい。
ブックメーター
4位:弁論術
読んでみて
議論の実践的な方法、考え方について書かれた本です。最も驚くべきは、この本に書かれている方法論が現代でも通用することでしょう。2500年前の常識を現代に置き換えながら読まなければなりませんが、議論や説得に十分使える内容です。
聴き手の心へ働きかけるにはどのような表現、比喩、声を使えばいいか具体的な例を交えて説明しています。「話すこと」を仕事にされている方におすすめしたい一冊です。
みんなのレビュー
3位:アリストテレス 心とは何か
読んでみて
この本は、心について論じられた歴史上初めての本です。アリストテレスにとっての心は栄養摂取や感覚、思考、運動能力のことで、それは植物や動物にも宿っていると彼は考えていました。心とは、身体なくしてありえないと彼は言っています。
アリストテレスは独特の言い回しから読み解くのが難しい本が多いですが、こちらの本は後ろに解説がついています。ですので、最初に解説を読んでから、本文を読むと理解しやすいです。日常で心についてなんらかの問題が現れたとき、この本はその問題を理解するのに役立ちます。
みんなのレビュー
2位:アリストテレス アルキメデス―科学の誕生
読んでみて
この本はアリストテレスとアルキメデスの伝記漫画です。文章のみの伝記本と比べ、親しみやすいタッチで書かれているため、難しい内容もスラスラと読めます。
アリストテレスの生涯や彼が追求した真理、弟子との触れ合いが描かれており、この一冊を読めばアリストテレスが身近に感じます。漫画としても面白いので、アリストテレスについて知りたいけど、難しい話が苦手な方におすすめです。
みんなのレビュー
わが師の一人アリストテレスと、天才アルキメデスの伝記まんが。アルキメデスの伝記は以前も読んだことがあるけどアリストテレスは今回が初めて。どちらの話も、惹きつけられる面白い内容でした。
というのも、ただ彼らの生涯を追えるだけでなく、しっかりと彼らの追究した真理の一端を学べるからです。また、主人公たちの漫画表現も面白い! 真面目なアリストテレスが結婚相手とニコっと肩を並べて笑っていたりと色々笑えます笑。
想像ではありましょうが、弟子とアリストテレスのやり取りなど、知らないことも多くありました。おすすめ
ブックメーター
1位:アリストテレス入門
読んでみて
アリストテレスの思考について解説している本です。難しい単語にも説明が付けられており、初学者でも読めるようになっています。彼の思考を丁寧に紹介しており、読者であるわたしたちも、哲学的な考えに触れられます。
論理学やカテゴリー論、動物研究、倫理学とアリストテレスが生み出した概念について知るにはうってつけです。アリストテレスの基本概念である「質料」「形相」、プラトンの「イデア論」についてある程度理解していると、さらに読みやすくなります。
アリストテレスの思考法について知りたい方におすすめの本です。
みんなのレビュー
まとめ
いかがでしたでしょうか?アリストテレスが遺した論文や思想は難解なものが多くあります。まずは漫画や入門書などで知識をつけてから、専門的な本を読むと理解が深まります。
- アリストテレスについて知りたいなら漫画から入るのがおすすめ
- 原著・解説本はよりアリストテレスについて知りたい人向け
- 伝記はアリストテレスがどんな生涯を送ったか知りたい人向け
- 哲学書はアリストテレスの思想に触れたい方や、人生に悩んでいる人向け
読み解くのに苦労する本もありますが、2500年経った今も通じる、アリストテレスの知識はその苦労に見合ったものをあなたにもたらすでしょう。
この記事で紹介した本を参考に、ぜひアリストテレスの思想に触れてみてください。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。